寡黙な先輩だって語りたい
〈『スーパーヒロインズ!』第四番歌 没次回予告!〉
「唯音先輩にとっての親友は、額田先輩ですか」
「……です」
「もしも、額田先輩が先輩を親友だと思っていなかったら?」
「考えたこと、無い、信じている、から……」
と、ふみかさんに言いましたが、もし、そんな風に思われていたら、私は、悲しくなる前に、怒りが沸いてしまうでしょう。数ヶ月も掃除していない部屋の片付けを全て任され、恋の愚痴を夜通し聞かされ、卒業論文の資料の整理を頼んでこられたことはまだ許せますが、文学を勉強中の私に、要約できるはずがありません。それでも私は、きみえさんといる時間が何物にも代えることはできなくて、好きな親友のためですから、お手伝いをしているのです。時々、厳しくもしておりますが、私は……………
―次回、第四番歌 「古池や 蛙巻き込む 黄のリボン」?
(先輩の方が、心の声長くない? 親友とは、何なんだろう。親友とは……!?)
〈元の次回予告!〉
「唯音先輩にとっての親友は、額田先輩ですか」
「……です」
「もしも、額田先輩が先輩を親友だと思っていなかったら?」
「考えたこと、無い、信じている、から……」
―次回、第四番歌 「古池や 蛙巻き込む 黄のリボン」
「すみません、変なこと訊いちゃいましたね。ほんと、私って……」
「何か、あった……ですか?」
「いや、大丈夫ですよ」
(私の親友は、親友は……?)