表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/67

✒ 罧寧の初依頼 2


 オレは離れた場所で20どるを1人で狩った。

 オレには20どるを狩るなんて簡単過ぎる訳で──。

 オレが狩ったどる()オキ()()が1残らず回収してくれる。


マオ

()オキ()()がとな。

  助かったよ 」


マオキノ:分身体

「 どう致しましてエリ。

  解体も御任せくださいませエリ 」


マオ

「 うん、頼むな 」


 オレはづるさん達がる場所へ駆け足で向かう。

 途中にマオキノが作ってくれたキャンプ地をとおり過ぎる。

 キャンプ地にはマオキノの分身たい達がて、ゆうの準備や解体の準備をしている。

 キノコンはセロと違って働き者達ばかりだ。


マオ

づるさん──。

  どるを20狩り終わったよ 」 


厳蒔弓弦

「 早かったな 」


マオ

「 楽勝だったよ。

  此方こっちどるは狩れてる? 」


厳蒔弓弦

「 ボチボチといった所だ。

  今、8だな 」


マオ

「 8か。

  げんさんに動きをめてもらってるんだよね。

  命中率が悪いのかな? 」


厳蒔弓弦

げんった矢で動きをめれる時間が60秒なんだ。

  苦戦しているな 」


マオ

「 60秒?!

  1分しかめれないの? 」


厳蒔弓弦

「 私には60秒でも十分過ぎる時間なんだが、しんねいには短いな 」


マオ

「 そっか……。

  げんさんの矢は刺さったあと消えるんだね。

  式を応用して弓矢を出せるなら、げんさんにも出来るんじゃないかな? 」


厳蒔弓弦

「 やろうと思えば出来るだろうな。

  げんは弓道を出来ないがな 」


マオ

「 そっか。

  げんさんって基本的に動かないもんな。

  武器はてっせんだけど、陰陽術を使うか式神に戦わせるかだし 」


厳蒔弓弦

そもそも、陰陽師が自分から動いて戦う事は先ず無いからな。

  全体を見て、状況を把握し、適切な指示を式神に出すのが陰陽師の戦い方だ。

  陰陽師は邪気をはらう儀式で矢をるらしい。

  げんが矢をれるのは儀式に関わっていたからかも知れないな 」


マオ

「 そうなんだ?

  弓矢を使う儀式なんて有るんだ 」


厳蒔弓弦

げんは私より命中率が高い。

  独学で身に付けた私より弓道の腕は上だ。

  所作のすべてが美しいしな 」


マオ

たしかに~~。

  セロが矢をったのを見た事があるけど、あんな感じかも。

  セロの場合は古代エンシェント魔法マジックを使ってズッコしてるかもだけどな! 」


厳蒔弓弦

「 はははは…。

  さすにそれは無いと思うぞ 」


 げんさんは楽しそうに矢をっている。

 まさに百発百中の腕前だ。

 式を応用した弓矢だから重さが無いのかな?


マオ

げんさんもほうりきを込めれるんだし、づるさんみたいに複数攻撃とか全体攻撃とか出来そうなんだけどむずかしいのかな? 」


厳蒔弓弦

「 どうだろうな。

  げんは無属性らしいからな 」 


マオ

「 そうなんだ。

  でもさづるさんみたいに片親が妖怪なんだよね?

  それでも無属性なのかな? 」


厳蒔弓弦

「 私の場合は父親も祖父も異例だからな……。

  げんとは違うのだろう。

  げんの片親がなんの妖怪かも分からないしな 」


マオ

げんさんは知ってるのかな?

  片親が妖怪だったのか 」


厳蒔弓弦

「 さてな。

  私も聞いた事が無いからわからないな 」


マオ

「 ──げんじょうさんも頑張ってどるを倒してるね 」


厳蒔弓弦

さんぞうじょうじゅつたいしたものだ。

  しんしょうから属性を引き出し、錫杖に纏わせ、攻撃が出来るようになったのがかったな 」


マオ

「 うん。

  げんじょうさん、頑張ってたもんね。

  今迄は錫杖に宿やどってるしんしょうろしてか使えてなかったもんね。

  しんしょうが持ってる属性を引き出せるようになったのは、やっぱり眷族になった影響なのかな? 」


厳蒔弓弦

「 詳しくは分からないが、今まで出来なかった事を出来るようになったんだ。

  関係しているかも知れないな。

  単体攻撃しか出来ないが、属性の切り替えも出来るようだ。

  敵が弱点とする属性で攻撃を出来るのは強みだな 」


マオ

「 属性を纏ってるときの錫杖ってキラキラ光ってて綺麗だよね。

  まるで魔法少女の使う魔法の(マジカル)ステッキみたいだよ 」


厳蒔弓弦

「 はははっ(////)

  魔法のステッキか……。

  そう言えば、シュンシュンが魔法少女の使うステッキを買っていたな 」


マオ

「 えぇ?!

  シュンシュンが魔法少女のステッキを??

  陰陽師のシュンシュンが魔法少女のステッキをなにに使うつもりなんだろう……。

  まさか……性別転換して自分で使うつもりなんじゃ…… 」


厳蒔弓弦

「 それは…………有りそうだな? 」


マオ

「 うん、やりそう。

  女の子になったシュンシュンは可愛いからな~~。

  魔法少女のコスプレとかして、好きもんからカネを巻き上げてそうだよ 」


厳蒔弓弦

「 それは…………やってそうだな 」


マオ

「 コスプレ姿でげんさんに迫ってなきゃいけど…… 」


厳蒔弓弦

「 そうか──。

  げんと私がないから “ 裏野ハイツ ” にはげんとシュンシュンしかないんだったな。

  これは戻った方がいかも知れないな 」


マオ

「 えぇっ!

  づるさんが彼方あっちに戻っちゃったら貴重な戦力が── 」


厳蒔弓弦

さんぞうしんねいが育てば十分な戦力になる。

  セロも居るし、げんるんだ。

  私が抜けても心配ない 」


マオ

「 うぅ……。

  それを言われるとなにも言い返せないよ……。

  だけど、づるさんは複数攻撃と全体攻撃が出来る貴重な戦力なんだよ!

  みんな単体攻撃しか出来ないし、セロは絶対に戦闘には参加してくれないし!

  一緒に≪ てんじく ≫まで行こうよ! 」


厳蒔弓弦

「 マオ、じょうは複数攻撃が出来るだろう。

  ちょはっかいしんじゅう化すれば広範囲攻撃が出来る。

  そんくうしんじゅう化れば広範囲攻撃が出来るのではないか? 」


マオ

しんじゅう化したら周囲の被害が半端ないけどね。

  づるさん、考えなおしてよ 」


厳蒔弓弦

しかしな……。

  げんとシュンシュンを2人きりには出来ないだろう 」


マオ

「 裏野ハイツにはキノコンがてくれるし、〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉だってるし、2人きりになる機会なんてないよ! 」


厳蒔弓弦

「 マオ……。

  ≪ らんえんの都 ≫に戻ったら、セロに相談してみよう。

  向こうの現状もセロなら分かるだろうしな 」


マオ

「 うん…… 」


厳蒔弓弦

「 そんな浮かない顔をする事はない 」


マオ

「 だって…… 」


厳蒔弓弦

「 セロにマオが必要なように、げんにも盾になる存在が必要だろう。

  “ マオの恩人 ” の私が2人のあいだはいれば、シュンシュンもげんに対して無茶な事は出来ないだろう 」


マオ

「 それはそう……だけど…… 」


 たしかにづるさんの言うとおりだ。

 シュンシュンは絶対になかわないセロに服従している。

 反抗はしてもけっして逆らったり裏切ったりはしない。

 否応無しに〈 (原質)(みなもと) 〉に変換されて輪廻の流れのなかへ還る事になるからだ。


 づるさんはオレの恩人だ。

 その功績をセロは高く評価している。

 だから、づるさんはセロから特別扱いされている異例な存在だ。


 オレの恩人であるづるさんに危害を加えたとなれば、オレの眷族だったとしてもただでは済まない筈だ。

 〈 (原質)(みなもと) 〉に変換をされなくても、セロから死ぬよりもつらい目に遭わせられる可能性は(ゼロ)じゃない。

 シュンシュンも馬鹿じゃないから、それぐらいは理解している筈だ。


 げんさんとシュンシュンのあいだにキノコンや〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉がはいるよりもづるさんがあいだはいった方が穏便に済むって事は明白なんだ。


 だけど、オレは戦力であるづるさんに裏野ハイツへ戻ってほしくない。

 づるさんにはなになんでも一緒に≪ てんじく ≫に同行してほしいんだ。

 じょうしんねいづるさんになついてるし!






玄奘三蔵法師

づる殿どの

  どるを20倒せました! 」 


厳蒔弓弦

「 早かったな。

  あとしんねいだけか 」


玄奘三蔵法師

「 マオ殿どのどるを狩り終えて戻ってたのですね 」


マオ

「 うん。

  げんじょうさん、お疲れ様!

  じょうじゅつさまになってたよ!

  しんしょうの属性を錫杖に纏わせる事で錫杖の打撃力も向上してるみたいだね 」


玄奘三蔵法師

「 はい。

  お陰様で非力な私でも3回の攻撃でどるを倒す事が出来るようになりました。

  どるは個体別に属性が違うので弱点となる属性に切り替えるのが大変でした…… 」


厳蒔弓弦

かず慣れる。

  しんしょう同士の交神はどうだ? 」


玄奘三蔵法師

むずかしいです。

  しんしょう同士を交神させるにはしんが必要なのですが、しんしょうに依って必要なのしんが異なるのです。

  どうやらしんしょうLVレベルが上がると必要となるしんも上がるようで……。

  りないしんぶんは体力をと持っていかれるようで──、交神は立っていられないのです…… 」


マオ

しんって??

  支払う対価は寿命じゃなくて体力なんだ? 」


玄奘三蔵法師

「 寿命…ですか?

  対価が寿命とは随分と物騒ははなしですね…… 」


マオ

「 1回の魔法マジックを発動するには対価としてりきを消費させるんだ。

  りきは飲食したり就寝する事で回復させる事が出来るよ。

  魔法マジックを安全に使う為には呪文を唱える必要があって、詠唱を省略化したり、無詠唱で魔法マジックを発動させるとりきを消費したあとに寿命を対価として支払う事になるんだ。

  だから、魔法使い(マギタ)は短命になるんだ 」


玄奘三蔵法師

「 ……………………魔法使いでなくてかったです…… 」


マオ

「 この≪ 大陸 ≫に魔法マジックを使える人はないみたいだよね。

  りきの代わりなのがほうりきようりょくなんだろうね。

  だけどさ、この≪ 大陸 ≫にてからほうりきを使ってる人間は見た事が無いよ 」


厳蒔弓弦

「 言われてみればたしかにな。

  どうるらしいが、人間のどうだ見た事が無いな。

  人間の仙人もほうりきを使うのだろうか? 」


マオ

「 妖怪の仙人──じんがい仙人はようりょくだもんね。

  こうもりどうも妖怪だからようりょくだろうし。

  れいゆうどうが人間なのか妖怪なのか分からないからなんとも言えないよ 」


玄奘三蔵法師

「 師匠から聞いた事があるのですが、どうには2とおりあり、どうるそうです 」


マオ

「 へぇ?

  どうどうかぁ。

  なにか違いがあるの? 」


玄奘三蔵法師

「 私も詳しい違い迄は分かりませんが……、どうおもどうを利用し、しきやからを退治する存在のようです。

  なかには悪さをするどうるそうですが── 」


マオ

こうもりどうれいゆうどうたぐいだな 」


玄奘三蔵法師

「 そうなりますね。

  どうおもどうを導き指導する先生の立場なのだそうです。

  どうなかには仙人をこころざす者も少なくないそうです。

  仙人を目指すには、どうの弟子となり、どうとなったのちどうとなり、資格を得る必要が有るとの事です。

  資格を得るにも仙人となる為のうつわづくりをする必要が有るようで一筋縄ではいかないとか── 」


マオ

なんかさ随分と面倒なとおまわりだね。

  仙人に出逢えて弟子にしてもらえたらラッキーなんだな 」


玄奘三蔵法師

「 そうなりますね。

  はっかいの弟子になれたじょう殿どのりんれい殿どのは、とても幸運だったと思います 」


厳蒔弓弦

「 出逢いの縁とは面白い物だな 」


マオ

「 そう言えばさ、げんじょうさんってりんれいと顔見知りなんじゃなかった?

  なんで顔見知りのりんれいに対して “ 殿どの ” って付けて呼んでるの?

  おかしくない?? 」


玄奘三蔵法師

「 名前を聞いたときは私も思いました。

  亡くなった2人の弟子とともに旅をしていたりんれいだと思っていたのですが──、外見も声も年齢もまったく違うのです。

  同性同名なのだと思っていました 」


マオ

「 えっ、違うの?!

  オレは同一人物だと思ってたよ。

  そっか……同性同名の別人だったんだ… 」


 …………………………。

 う~~ん、それってなんか怪しくないか?

 ほんに同性同名なのかな??

 セロならげんじょうさんの記憶をかいざんするなんて朝飯まえな訳だ……。


 セロにたしかめ──いや、めとこう。

 仮にセロがげんじょうさんの記憶をかいざんしたとしてだ、なんかの事情が有る筈だ。

 …………………………多分な?


 だから──って事じゃないけど、この事に関してオレはソッとしておこうと思う。

 オレが知る必要の無い事かも知れないしな。

 “ みつは知りたがって無理にけると救われない ” って言葉も有るみたいだし、れないでおこう。






厳蒔弓弦

「 ──そろそろ日が暮れるな。

  今日きょうどるりは切り上げるとしよう 」


マオ

「 すっかり話し込んじゃったね 」


玄奘三蔵法師

「 日が暮れるのが早く感じます 」


厳蒔弓弦

「 私はげんしんねいに伝えてる。

  マオとさんぞうは先にキャンプ地へ向かってくれ 」


マオ

「 分かったよ。

  行こう、げんじょうさん 」


玄奘三蔵法師

「 はい。

  行きましょう 」


 づるさんと別れて、げんじょうさんと一緒にキャンプ地を目指して歩く。

 キャンプ地の周辺には明かりがともっている。

 迷わずにキャンプ地へ着けるのががたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ