✒ 罧寧の初依頼 2
オレは離れた場所で20羽の羽弗を1人で狩った。
オレには20羽の羽弗を狩るなんて簡単過ぎる訳で──。
オレが狩った羽弗はマオキノが1羽残らず回収してくれる。
マオ
「 マオキノ、有り難な。
助かったよ 」
マオキノ:分身体
「 どう致しましてエリ。
解体も御任せくださいませエリ 」
マオ
「 うん、頼むな 」
オレは弓弦さん達が居る場所へ駆け足で向かう。
途中にマオキノが作ってくれたキャンプ地を通り過ぎる。
キャンプ地にはマオキノの分身体達が居て、夕食の準備や解体の準備をしている。
キノコンはセロと違って働き者達ばかりだ。
マオ
「 弓弦さん──。
羽弗を20羽狩り終わったよ 」
厳蒔弓弦
「 早かったな 」
マオ
「 楽勝だったよ。
此方の羽弗は狩れてる? 」
厳蒔弓弦
「 ボチボチといった所だ。
今、8羽目だな 」
マオ
「 8羽か。
幻夢さんに動きを止めてもらってるんだよね。
命中率が悪いのかな? 」
厳蒔弓弦
「 幻夢が射った矢で動きを止めれる時間が60秒なんだ。
苦戦しているな 」
マオ
「 60秒?!
1分しか止めれないの? 」
厳蒔弓弦
「 私には60秒でも十分過ぎる時間なんだが、罧寧には短いな 」
マオ
「 そっか……。
幻夢さんの矢は刺さった後消えるんだね。
式を応用して弓矢を出せるなら、玄武さんにも出来るんじゃないかな? 」
厳蒔弓弦
「 やろうと思えば出来るだろうな。
玄武は弓道を出来ないがな 」
マオ
「 そっか。
玄武さんって基本的に動かないもんな。
武器は鉄扇だけど、陰陽術を使うか式神に戦わせるかだし 」
厳蒔弓弦
「 抑、陰陽師が自分から動いて戦う事は先ず無いからな。
全体を見て、状況を把握し、適切な指示を式神に出すのが陰陽師の戦い方だ。
陰陽師は邪気を祓う儀式で矢を射るらしい。
幻夢が矢を射れるのは儀式に関わっていたからかも知れないな 」
マオ
「 そうなんだ?
弓矢を使う儀式なんて有るんだ 」
厳蒔弓弦
「 幻夢は私より命中率が高い。
独学で身に付けた私より弓道の腕は上だ。
所作の全てが美しいしな 」
マオ
「 確かに~~。
セロが矢を射ったのを見た事があるけど、あんな感じかも。
セロの場合は古代魔法を使ってズッコしてるかもだけどな! 」
厳蒔弓弦
「 はははは…。
流石にそれは無いと思うぞ 」
幻夢さんは楽しそうに矢を射っている。
正に百発百中の腕前だ。
式を応用した弓矢だから重さが無いのかな?
マオ
「 幻夢さんも法力を込めれるんだし、弓弦さんみたいに複数攻撃とか全体攻撃とか出来そうなんだけど難しいのかな? 」
厳蒔弓弦
「 どうだろうな。
幻夢は無属性らしいからな 」
マオ
「 そうなんだ。
でもさ弓弦さんみたいに片親が妖怪なんだよね?
それでも無属性なのかな? 」
厳蒔弓弦
「 私の場合は父親も祖父も異例だからな……。
幻夢とは違うのだろう。
幻夢の片親が何の妖怪かも分からないしな 」
マオ
「 幻夢さんは知ってるのかな?
片親がどんな妖怪だったのか 」
厳蒔弓弦
「 さてな。
私も聞いた事が無いからわからないな 」
マオ
「 ──玄奘さんも頑張って羽弗を倒してるね 」
厳蒔弓弦
「 三蔵の杖術は大したものだ。
神将から属性を引き出し、錫杖に纏わせ、攻撃が出来る様になったのが良かったな 」
マオ
「 うん。
玄奘さん、頑張ってたもんね。
今迄は錫杖に宿ってる神将を降ろしてか使えてなかったもんね。
神将が持ってる属性を引き出せる様になったのは、やっぱり眷族になった影響なのかな? 」
厳蒔弓弦
「 詳しくは分からないが、今まで出来なかった事を出来る様になったんだ。
関係しているかも知れないな。
単体攻撃しか出来ないが、属性の切り替えも出来る様だ。
敵が弱点とする属性で攻撃を出来るのは強みだな 」
マオ
「 属性を纏ってる時の錫杖ってキラキラ光ってて綺麗だよね。
まるで魔法少女の使う魔法のステッキみたいだよ 」
厳蒔弓弦
「 はははっ(////)
魔法のステッキか……。
そう言えば、シュンシュンが魔法少女の使うステッキを買っていたな 」
マオ
「 えぇ?!
シュンシュンが魔法少女のステッキを??
陰陽師のシュンシュンが魔法少女のステッキを何に使うつもりなんだろう……。
まさか……性別転換して自分で使うつもりなんじゃ…… 」
厳蒔弓弦
「 それは…………有りそうだな? 」
マオ
「 うん、やりそう。
女の子になったシュンシュンは可愛いからな~~。
魔法少女のコスプレとかして、好き者から金を巻き上げてそうだよ 」
厳蒔弓弦
「 それは…………やってそうだな 」
マオ
「 コスプレ姿で玄武さんに迫ってなきゃ良いけど…… 」
厳蒔弓弦
「 そうか──。
幻夢と私が居ないから “ 裏野ハイツ ” には玄武とシュンシュンしか居ないんだったな。
これは戻った方が良いかも知れないな 」
マオ
「 えぇっ!
弓弦さんが彼方に戻っちゃったら貴重な戦力が── 」
厳蒔弓弦
「 三蔵と罧寧が育てば十分な戦力になる。
セロも居るし、幻夢も居るんだ。
私が抜けても心配ない 」
マオ
「 うぅ……。
それを言われると何も言い返せないよ……。
だけど、弓弦さんは複数攻撃と全体攻撃が出来る貴重な戦力なんだよ!
皆単体攻撃しか出来ないし、セロは絶対に戦闘には参加してくれないし!
一緒に≪ 天竺 ≫まで行こうよ! 」
厳蒔弓弦
「 マオ、沙悟浄は複数攻撃が出来るだろう。
猪八戒も神獸化すれば広範囲攻撃が出来る。
孫悟空も神獸化れば広範囲攻撃が出来るのではないか? 」
マオ
「 神獸化したら周囲の被害が半端ないけどね。
弓弦さん、考え直してよ 」
厳蒔弓弦
「 然しな……。
玄武とシュンシュンを2人きりには出来ないだろう 」
マオ
「 裏野ハイツにはキノコンが居てくれるし、〈 器人形 〉だって居るし、2人きりになる機会なんてそうそうないよ! 」
厳蒔弓弦
「 マオ……。
≪ 巒圜の都 ≫に戻ったら、セロに相談してみよう。
向こうの現状もセロなら分かるだろうしな 」
マオ
「 うん…… 」
厳蒔弓弦
「 そんな浮かない顔をする事はない 」
マオ
「 だって…… 」
厳蒔弓弦
「 セロにマオが必要な様に、玄武にも盾になる存在が必要だろう。
“ マオの恩人 ” の私が2人の間に入れば、シュンシュンも玄武に対して無茶な事は出来ないだろう 」
マオ
「 それはそう……だけど…… 」
確かに弓弦さんの言う通りだ。
シュンシュンは絶対に敵わないセロに服従している。
反抗はしても決して逆らったり裏切ったりはしない。
否応無しに〈 テフ 〉に変換されて輪廻の流れの中
弓
その功績をセロは高く評価している。
だから、弓
オレの恩人である弓
〈 テ
シュンシュンも馬鹿じゃないから、それぐらいは理解している筈だ。
玄
だけど、オレは戦力である弓
弓
沙
玄奘三蔵法師
「 弓
羽
厳蒔弓弦
「 早かったな。
後
玄奘三蔵法師
「 マオ殿
マオ
「 うん。
玄
杖
神
玄奘三蔵法師
「 はい。
お陰様で非力な私でも3回の攻撃で羽
羽
厳蒔弓弦
「 数
神
玄奘三蔵法師
「 未
神
どうやら神
足
マオ
「 神
支払う対価は寿命じゃなくて体力なんだ? 」
玄奘三蔵法師
「 寿命…ですか?
対価が寿命とは随分と物騒は話
マオ
「 1回の魔法
魔
魔法
だから、魔法使い
玄奘三蔵法師
「 ……………………魔法使いでなくて良
マオ
「 この≪ 大陸 ≫に魔法
魔
だけどさ、この≪ 大陸 ≫に来
厳蒔弓弦
「 言われてみれば確
道
人間の仙人も法
マオ
「 妖怪の仙人──人
蝙
靈
玄奘三蔵法師
「 師匠から聞いた事があるのですが、道
マオ
「 へぇ?
道
何
玄奘三蔵法師
「 私も詳しい違い迄は分かりませんが……、道
中
マオ
「 蝙
玄奘三蔵法師
「 そうなりますね。
道
道
仙人を目指すには、道
資格を得るにも仙人となる為の器
マオ
「 何
仙人に出逢えて弟子にしてもらえたらラッキーなんだな 」
玄奘三蔵法師
「 そうなりますね。
八
厳蒔弓弦
「 出逢いの縁とは面白い物だな 」
マオ
「 そう言えばさ、玄
何
おかしくない?? 」
玄奘三蔵法師
「 名前を聞いた時
亡くなった2人の弟子と共
同性同名なのだと思っていました 」
マオ
「 えっ、違うの?!
オレは同一人物だと思ってたよ。
そっか……同性同名の別人だったんだ… 」
…………………………。
う~~ん、それって何
本
セロなら玄
セロに確
仮にセロが玄
…………………………多分な?
だから──って事じゃないけど、この事に関してオレはソッとしておこうと思う。
オレが知る必要の無い事かも知れないしな。
“ 密
厳蒔弓弦
「 ──そろそろ日が暮れるな。
今日
マオ
「 すっかり話し込んじゃったね 」
玄奘三蔵法師
「 日が暮れるのが早く感じます 」
厳蒔弓弦
「 私は幻
マオと三
マオ
「 分かったよ。
行こう、玄
玄奘三蔵法師
「 はい。
行きましょう 」
弓
キャンプ地の周辺には明かりが灯
迷わずにキャンプ地へ着けるのが有




