──*──*──*── 2週間後
傷を負って1週間程療養していた菻犁も元気になった。
元気になった菻犁は自分の置かれている状況の把握が出来ていなくて、初めは物凄く荒れていたんだけど──、セロが身近な物体を〈 テフ 〉に変換して消したり、〈 テ原質フの源みなもと 〉で構成して出したりするのを見せて黙らせた。
菻りん犁れいが1番ショックを受けたのが生物を〈 テ原質フの源みなもと 〉に変換した時ときかな。
生きている生物の体からだの一部を〈 テ原質フの源みなもと 〉に変換した後あと、元もと通どおりに〈 テ原質フの源みなもと 〉で構成が出来ない事──。
〈 テ原質フの源みなもと 〉に変換した生物の全身を〈 テ原質フの源みなもと 〉で構成する事は出来ても、魂たましいを〈 テ原質フの源みなもと 〉で構成する事が出来ない事──。
この2つを知って菻りん犁れいは再び倒れて寝込んでしまったんだ。
目め覚ざめた菻りん犁れいはセロの顔を見るなり、恐怖のあまり “ お漏らし ” をしてしまって大変だった。
セロは菻りん犁れいの心に消えないトラウマを植え付けてしまったらしい。
威勢の良よかった菻りん犁れいは何ど処こへやらだ。
厳蒔弓弦
「 セロ、菻りん犁れいに何なにをしたんだ?
セロに対して物凄く怯えているんだが…… 」
セロフィート
「 はて?
ワタシは簡単な手品を見せただけですけど? 」
厳蒔弓弦
「 簡単な手品だと?
そうなのか、マオ 」
マオ
「 ま、まぁね……。
手品と言えば手品かな?
ははは………… 」
マオキノ
「 弓ゆ弦づる様の事も恐がってますエリ 」
厳蒔弓弦
「 私の事もか?
私は何なにもしていないが? 」
玄奘三蔵法師
「 矢を射いられた事を覚えているのではないですか? 」
厳蒔弓弦
「 あぁ……あの時ときか。
あの時ときは敵として認識していたからな。
射いるのは当然だ 」
マオ
「 だよね…… 」
沙悟浄
「 うん……。
敵だった時ときの事はノーカンだよね?
三さん蔵ぞうさんを狙ってたもん 」
マオ
「 今はもう敵同士じゃないんだし、仲良くな?
セロは兎も角、弓ゆ弦づるさんは “ 恐くない ” って事を知ってほしいんだよな 」
セロフィート
「 マオ、何な故ぜワタシは “ 兎も角 ” です? 」
マオ
「 諸悪の根源は後回しに決まってるだろ。
長生きしてる仙人の悟ご空くうにも確しっかりトラウマを植え付けてるじゃんか 」
セロフィート
「 心外です。
ワタシ、悟ご空くうさんに何なにかしました? 」
マオ
「 本気で言ってないよな?
態ワザと惚とぼけてるんだよな? 」
セロフィート
「 さて、どちらだと思います? 」
マオ
「 クイズにすんな!
結構深刻な問題だぞ? 」
セロフィート
「 はて?
どの辺が深刻です?
裏切りの芽めは早めに摘み取るものです。
マオに危害を加えては困りますし 」
マオ
「 セロの気持ちは嬉しいけど……。
トラウマを植え付けるのは違うと思う…… 」
孫悟空
「 マオがセロフィートさんに言いくるめられそうだぞ! 」
猪八戒
「 セロフィートはんの愛情は歪んでんのや 」
玄奘三蔵法師
「 弟思いなだけではないでしょうか? 」
沙悟浄
「 セロフィートさんは過保護なんだと思います 」
厳蒔弓弦
「( 抑そもそも異母兄弟では無いんだが…… )
心のリハビリには時間が必要だ。
菻りん犁れいのペースで進めれば良いいと思うがな。
菻りん犁れいも仙人となり成人したらマオの眷属にするのだろう? 」
マオ
「 えっ?
そうなのか、セロ? 」
セロフィート
「 さて、どうしましょう。
菻りん犁れいさんは双子です。
罧しん寧ねいさんと相談して決めてもらいましょう 」
孫悟空
「 ケッ──。
俺様を裏切りやがった牛魔王4男坊が鉄てっ扇せん公こう主しゅに産ませたガキだろ。
俺様は反対するぜ! 」
マオ
「 あれ、悟ご空くうは鉄てっ扇せん公こう主しゅの味方だったのに知らなかったのか? 」
孫悟空
「 何なにがでぃ 」
マオ
「 牛魔王4男坊じゃなくて、紅こう孩がい児じとの間あいだに産まれた子供だよ。
鉄てっ扇せん公こう主しゅが母親で父親は紅こう孩がい児じ。
紅こう孩がい児じは牛魔王4男坊と鉄てっ扇せん公こう主しゅの子供だぞ 」
孫悟空
「 はぁぁぁぁぁぁあっ!?
鉄てっ扇せん公こう主しゅは自分のガキと子こ作づくりしたって言うのかよ!? 」
マオ
「 うん。
吃驚だろ? 」
孫悟空
「 ………………マジかよ。
やっぱ蝙こう蝠もり女おんなってのはと・ん・で・も・ね・ぇ・奴だぜ…… 」
セロフィート
「 因ちなみに鉄てっ扇せん公こう主しゅさんは牛魔王4男坊さんとも紅こう孩がい児じさんとも入籍してません。
事実婚です。
所帯を持っていない状態なので今でも仙人ですよ 」
孫悟空
「 何なんだってぇぇぇぇぇぇ!!!!
牛魔王4男坊は仙人になる人生を断念して鉄てっ扇せん公こう主しゅと結婚して夫婦になった──って言ってたぞ、ゴラァァァァァ!! 」
セロフィート
「 御人好しだった牛魔王4男坊さんは鉄てっ扇せん公こう主しゅさんに騙されていたのかも知れませんね 」
孫悟空
「 鉄てっ扇せん公こう主しゅ…………許さねぇ!!
俺様の事も騙してやがったんだな!!
クソ蝙こう蝠もり女おんながぁぁぁぁぁ!!!! 」
マオ
「 悟ご空くう、落ち着こうな?
血管が切れるからさぁ 」
沙悟浄
「 ………………………………あの…………鉄てっ扇せん公こう主しゅは本ほん当とうに牛魔王4男坊を蘇生させる為に実験をしていたのかな??
もっと違う別の目的があったりして……?? 」
孫悟空
「 どういう事でぃ、悟ご浄じょう。
聞いてやるから話してみやがれ 」
沙悟浄
「 う、うん……。
牛魔王4男坊の蘇生実験は──、本ほん当とうの目的を達成させる為の建前で……本ほん当とうの目的を皆みんなに隠して進めてるのかも──って事……なんだけど…… 」
孫悟空
「 本ほん当とうの目的だとぉ?
それは何なんだよ 」
沙悟浄
「 其そ処こ迄は分からないけど……。
でもでも実じっ子しと平気で子こ作づくりする様ような酷い人が、本気で牛魔王4男坊を蘇生させる為に動くのかなぁ……? 」
厳蒔弓弦
「 今後の視野に入いれといた方が良いいかもな。
選択肢は多い方が有利になる 」
マオ
「 沙さ悟ご浄じょう、凄いじゃんか!
頭脳派だな! 」
沙悟浄
「 えぇっ(////)
ち…違いますよぉ!
僕は疑問に思った事を言ってみただけで……(////)」
セロフィート
「 これは困りましたね。
つい先日、鉄てっ扇せん公こう主しゅさんと蝙こう蝠もり道どう士しさんを仲なか違たがいさせてしまいました。
どちらが無事なのかワタシにも分かりません 」
因ちなみにセロは、全まったく困った顔はしてない。
首を少しだけ右側に傾げて仕草だけ困ってる風ふうに見せている。
マオ
「 放置しっぱなしだから、どっちが生き残ったのか分からないんだよな 」
孫悟空
「 何い時つの間まにそ・ん・な・事してたんでぇ? 」
セロフィート
「 秘密です。
ですね、マオ 」
マオ
「 そだな…… 」
まかさ「 姿を消した状態で鉄てっ扇せん公こう主しゅのアジトで好き勝手してました♥️ 」なんて言えないもんな……。
孫悟空
「 そういやぁ、鉄てっ扇せん公こう主しゅのアジトに居いた筈の妖怪共どもの姿が無かったな。
何ど処こに行っちまったのか分からねぇんだよな 」
多分だけど肉食のGジロゴキブリに喰くわれちゃったんだろうな~~。
もしかしたら、鉄てっ扇せん公こう主しゅと蝙こう蝠もり道どう士しも肉食のGジロゴキブリに喰くわれちゃってるかも知れないな。
骨まで喰くい尽くす肉食のGジロゴキブリらしいから……。
仙人と道どう士しだから、もしかしたら何ど処こかで生き延びてるかも知れないけど──。
抑そもそも、セロの言う「 分かりません 」は全まったく当てにならないんだ。
真まに受けて信じない方が良いいに決まってる!
仲なか違たがいさせる振りをして、どっちも捕獲済ずみかも知れないし。
うん、セロなら殺やって──じゃなくて、やってる筈だ。
既に玩具おもちゃにして遊んでるかも知れない。
マオ
「 えぇと──、鉄てっ扇せん公こう主しゅが見付からないと、鉄てっ扇せん公こう主しゅの本ほん当とうの目的は闇の中なかだよな? 」
セロフィート
「 そうなります。
鉄てっ扇せん公こう主しゅさんに牛魔王4男坊さんの蘇生実験の事を吹き込んだ犯人は何ど処こかに居いる筈です。
捕つかまえれば真相も判明するでしょう 」
マオ
「 それもそうだな。
靈れい幽ゆう道どう士しも捕つかまえないとだしな! 」
セロフィート
「 長なが居いをしましたね。
そろそろ≪ 煬よう瓏ろうの都 ≫を目指しましょう 」
マオ
「 賛成~~!
此こ処こまで色いろ々いろあったけど、未まだ通過印いんは1つしかゲットしてないんだよな。
中身の濃い旅だな~~ 」
態わざ々わざ関所を巡って通過印いんをゲットしなくてもスタンプ帳を埋める事は出来る。
≪ 天てん竺じく ≫の入いり口ぐちまで転移すれば旅なんて秒で終わる。
だけど、セロはそ・れ・をしてくれないだろう。
断腸を切る思いで “ おねだり ” してみようかな……。
そうしたら転移してくれるかも知れない。
問題は何い時つ、セロに “ おねだり ” をするかだ。
キャンプ中ちゅうには “ おねだり ” なんてしたくないしぃ~~(////)
今夜か?
今夜するか??
マオ
「 セロ、何い時つ≪ 犖らく榮ようの街 ≫を出発するんだ? 」
セロフィート
「 荷造りは済んでます。
明日あすにでも出発しましょう 」
マオ
「{ セロ──。
遅れを取り戻す為にさ、≪ 煬よう瓏ろうの都 ≫の手前まで転移しないか? }」
セロフィート
「{ マオはショートカットしたいです? }」
マオ
「{ まぁな……。
一寸ちょっとくらいズッコしたって構わないだろ?
転移すれば旅の遅れを取り戻せるんだから、使わない手はないだろ? }」
セロフィート
「{ 転移はしません。
徒歩で旅を楽しみたいですけど、今回は馬車を用意しましょう。
多少は旅の遅れを取り戻せるでしょう? }」
マオ
「{ 馬車かぁ……。
徒歩よりは距離を稼げそうだな。
良いいよ、馬車で }」
セロフィート
「 これから雨季の時期が始まります。
明日あすからは馬車を使い移動しましょう 」
沙悟浄
「 買うんですか? 」
セロフィート
「 馬車はマオキノが作ります 」
沙悟浄
「 えぇ~~っ!?
馬車も作れちゃうの?
マオキノさんって凄い! 」
マオキノ
「 ボクは凄くないエリ。
キノコンが凄いエリ。
セロ様、今から馬車を作りますエリ! 」
セロフィート
「 任せます 」
マオ
「 マオキノ、頼むな! 」
マオキノ
「 お任せくださいませエリ。
快適な馬車を作らせて頂きますエリ 」
マオキノは体を上下に動かすと分裂する。
マオキノは分身体たいと一緒に外そとへ出て行った。
沙悟浄
「 僕、馬車を作る所を見たいです! 」
マオ
「 オレも一緒に行くよ! 」
オレは沙さ悟ご浄じょうと一緒に馬車作づくりを見る為に外そとへ向かった。
玄奘三蔵法師
「 厳げん蒔じの殿どの、また囲碁を教えてくれませんか 」
厳蒔弓弦
「 構わないぞ 」
孫悟空
「 いごぉ?
おい、いごってなんでぃ? 」
猪八戒
「 黒と白の石を使った頭を使う遊びやでぇ 」
孫悟空
「 頭を使う遊びだぁ? 」
猪八戒
「 見てると面おもろいでぇ。
るーるっちゅうもんは分からへんけどな 」
孫悟空
「 いよぉ~~し。
一致ょ、俺様もい・ご・ってもんをしてやるぜ! 」
猪八戒
「 ほんまでっか 」
セロフィート
「 では、悟ご空くうさんにはワタシが直じき々じきに囲碁を教えましょう 」
孫悟空
「 うげぇ~~。
やっぱ止やめ── 」
セロフィート
「 行きますよ、悟ご空くうさん 」
セロフィートは孫そん悟ご空くうの襟首を掴むと引き摺ずって歩き出した。
孫悟空
「 八はっ戒かい──、助けてくれよぉ!! 」
猪八戒
「 悟ご空くうはん、囲碁が出来る男はモテるらしいでっせぇ~~ 」
猪ちょ八はっ戒かいは「 面白いのが見れそうや 」と心の中で思いながら、セロフィートと孫そん悟ご空くうの後ろを歩く。
玄奘三蔵法師
「 悟ご空くうさんは大丈夫でしょうか…… 」
厳蒔弓弦
「 セロはスパルタだから、大丈夫ではないかも知れないな 」
玄奘三蔵法師
「 ……………………私は厳げん蒔じの殿どので良よかったです 」
厳蒔弓弦
「 三さん蔵ぞう、私の事は “ 弓ゆ弦づる ” で良いいぞ 」
玄奘三蔵法師
「 は、はい……(////)
弓ゆ弦づる殿どの 」
厳げん蒔じの弓ゆ弦づると玄げん奘じょう三さん蔵ぞう法ほう師しは囲碁をする為に遊戯室へ向かった。