──*──*──*── 街中
各自が《 極楽亭 》をスタート地点にして地図を頼りに進んで行く。
各自、地図はキノコンが預かり、キノコンに誘導されて行動する形になる。
弓弦さん,猪八戒さんはキノコン達に囲まれながら進むし、玄奘さんと沙悟浄もマオキノ達に囲まれながら進む。
オレはセロと行動するから、キノコン達から衛ってはもらえない。
「 酷い仕打ち 」だと思うのはオレだけなのか?
因みに地図はセロが持っている。
セロは戦闘を手伝う気が更々無いんだろう、手ぶらだ。
「 手ぶらで見物なんて良い身分だよな 」なんてオレが嫌味ったらしく言ったって、セロには嫌味に聞こえないだろう。
あまつさえ「 手ぶらです? 君の目は何時節穴になりました? 地図を持ってます 」とか何とか言われそうだ。
セロフィート
「 マオ、キョンシーを倒したらワタシが〈 テフ 〉へ変換します。
遠慮なく思う存分、倒してください 」
マオ
「 分かった。
オレばっかり貧乏クジを引いてる感が否めないよ 」
セロフィート
「 未まだ言いますか。
最近、根ね深ぶかいです 」
マオ
「 誰かさんのお蔭でな!
それにしても──、依頼でキョンシーを倒せたって言うのに何なんでま・た・相手にしないといけないんだよ!
ウンザリする…… 」
セロフィート
「 それは密かに患者を隠していた犯人に言ってください 」
マオ
「 キョンシー化した犯人に文句を言っても無駄じゃんか。
それにしても、ピョンピョン飛び跳ねないよな。
普通に走って襲って来くるし──、これってゾンビじゃないのか? 」
セロフィート
「 ゾンビは無差別に人間を喰くらいますけど、キョンシーは首元を噛んで血を吸います。
どちらかと言えばドラキュラに近いでしょうね 」
マオ
「 ドラキュラかぁ……。
ドラキュラってさ蝙こう蝠もりに変身が出来たよな?
もしかして、依頼で倒し損そこねた靈れい幽ゆう道どう士しは鉄てっ扇せん公こう主しゅじゃなくて、蝙こう蝠もり道どう士しが送り込んで来きた配下なのかな? 」
セロフィート
「 さて、それはどうでしょう。
捕とらえて吐はかせるとしましょう 」
マオ
「 鉄てっ扇せん公こう主しゅと蝙こう蝠もり道どう士しを仲なか違たがいさせた作戦は成功したのかな? 」
セロフィート
「 どっちが勝者でも関係無いです。
強つわ者ものがワタシの玩具おもちゃになるだけです 」
マオ
「 そだな……。
念の為に確認しとくけど──、セロは今回のキョンシー騒ぎには無関係なんだよな? 」
セロフィート
「 はぁ?
何な故ぜワタシを疑います? 」
マオ
「 前科の塊かたまりが何なに言うんだよ!
疑いたくもなるだろ 」
セロフィート
「 心しん外がいです。
ワタシは筋肉痛に苦くるしむ患者さん達を治療しただけです 」
マオ
「 本ほん当とに治療をしただけなのか?
他ほかに何なにか別の事をしてないのか? 」
セロフィート
「 患者さん達を苦しめていた毒を摂取しました。
中なか々なか珍しい毒が使われてました 」
マオ
「 毒?
そう言えば……靈れい幽ゆう道どう士しが、そんな事を言ってた様ような? 」
セロフィート
「 毒を使った犯人を捕とらえて尋問するしかないでしょう 」
マオ
「 靈れい幽ゆう道どう士しの両腕は斬り落としてあるけど、良よく喋る奴だったよ。
靈れい幽ゆう道どう士しはセロに任せるから好きにしてくれよ 」
セロフィート
「 はいはい。
靈れい幽ゆう道どう士しさんから根掘り歯掘り聞くとしましょう 」
マオ
「 程ほど々ほどにな? 」
セロフィート
「 それにしても、この≪ 大陸 ≫にキョンシーとは些いささか妙です 」
マオ
「 妙って? 」
セロフィート
「 キョンシーとは娯楽映画ホラーコメディの金字塔でしょうに。
この時代にキョンシーの様ような複雑で特殊な存在が作られるのは妙です 」
マオ
「 オレも初めてキョンシーを見た時ときは、『 マジかよ!? 』って驚いたけどさ、妖怪や仙人が当たり前に居いる≪ 大陸 ≫だし、妖よう術じゅつや法ほう術じゅつを使ったり、宝ほう具ぐなんて言う物騒な武器だって存在してる訳だろ。
キョンシーぐらい作つくれるんじゃないか?
死体を妖よう術じゅつや法ほう術じゅつで弄いじってキョンシーにするんだよな?
セロにも作つくれたりして? 」
セロフィート
「 マオ、作つくって良よいです?
キョンシーを作つくるなら大勢の人間が必要になりますけど? 」
マオ
「 使うのは生きてる人間じゃなくて死体だろ~~。
態わざ々わざ生きてる人間を殺ころして死体を調達だけはしないでくれよ 」
セロフィート
「 はいはい。
死体の調達は幻げん夢むさんと相談するとしましょう 」
マオ
「 何なんで其そ処こに幻げん夢むさんが出て来くるんだよ? 」
セロフィート
「 キョンシー作づくりなんて面白い事を1人で楽しむなんて勿体無いです。
呪じゅ靈れいを生み出した幻げん夢むさんが、キョンシー作づくりに興味を示さない訳がないでしょう 」
マオ
「 確たしかに……。
自分に似にせた特級呪じゅ靈れいを2体も作つくったぐらいだもんな 」
セロフィート
「 あれは特級呪じゅ靈れいではなく複製呪じゅ靈れいです 」
マオ
「 そうだっけ?
呪じゅ靈れいって種類が多いから分からないんだよなぁ…… 」
セロフィート
「 マオ、キョンシー達が御出座しです。
ワタシの分まで頑張ってください 」
マオ
「 少しは『 手伝おう 』って思わないのかよ? 」
セロフィート
「 ワタシにマオの勇姿を見せてください 」
マオ
「 はぁ……。
1人で相手をするなんて萎なえるぅ~~ 」
弓ゆ弦づるさんの弓きゅう技ぎは単体,複数,全体の攻撃が出来る万能型がただから、キョンシーを倒すのは苦労しなさそうだ。
キノコンに衛まもってもらえるから戦闘は楽ラクだと思う。
猪ちょ八はっ戒かいさんは神しん獸じゅう化すると神しん技ぎを使える様ようになる。
神しん技ぎは広範囲,全体の攻撃が出来るから、キョンシーなんて相手じゃない気がする。
突進攻撃体当たりや踏み付け攻撃をしたらキョンシーの方がペチャンコに潰れそうだし──、神しん獸じゅう化した猪ちょ八はっ戒かいさんは最強の凶器だと思う。
玄げん奘じょうさんは神しん将しょう降おろしを使って広範囲でキョンシー達を弱体化させる事が出来るし、沙さ悟ご浄じょうは愛用の降こう妖ようの宝ほう杖じょうに妖よう力りょくを行き渡らせて自在に操る事が出来る。
広範囲に攻撃が出来るし、弱体化させたキョンシーなら一撃でトドメを刺す事も容よう易いだと思う。
キノコンに衛まもられながら戦うんだから余裕そうだ。
それに比べてオレはど・う・だよ。
単体攻撃しか出来ない。
オレは複数,全体,広範囲の剣けん技ぎを持ってないし、使えない。
逆さか刃ば刀とうを愛用していた剣格にはカッコいい剣けん技ぎがあった。
名前は確たしか──秘剣…………いや、違うな。
秘天だ!
秘天──秘天──秘天………………なんちゃら流りゅうだった筈……。
ちゃんと覚えとけば良よかった!!
仕方無いからオレは1人でキョンシーの胴体から首を斬り落とすしかない。
セロが高見の見けん物ぶつを決め込む中なか、オレはひ・た・す・ら・キョンシー達の首を斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落として斬り落とし続けた。
休む事なく斬り落とし続けてるから凄すっごく疲れるんだけどな!
激しく魔法マジックを使いたい気分だ!!
魔法マジックを使えたら広範囲で攻撃が出来るから楽ラクになるってのにぃ!!
アミュレットぉ~~~~!!!!