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第九十一話 証明

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「総員、出撃!」


 俺のその言葉とともに総勢1500人程度のプレイヤーが攻撃を始める。魔法使い系のプレイヤーは魔法で牽制を、タンクはヘイトを買ったりとそれぞれの役割をそれぞれが出来るだけこなしている。ここで俺に出来ることはただ一つ、前線で暴れることだけだ。俺にはブレイブとかみたいに指揮を完璧に取れるわけじゃない。だが、仲間を鼓舞することなら出来る。


「『身体強化』!『覚醒(ゾーン)』!『炎の衣』!『フレアアクセル』!」


 今できる全力を持って、魔物たちを葬り去る!


「『抜刀・居合』!」


 力1000オーバーから放たれる超巨大な斬撃。この斬撃によってたくさんの魔物が倒れた。

 チームプレイなんて関係ない。俺は俺のやりたいようにやるだけだ。なんてったって、これはゲームだからな!


「す、すげぇぇ!!」

「俺たちも負けてられねぇぞ!」

「シェードさんに続けぇぇ!!!」


 後方からの声が届く。味方を鼓舞するという目的は達成された。そしてシェードに感化されたプレイヤーたちも次々と魔物を倒していく。



「恩恵発動、権能【強欲】スキル4、魔族解放(デビルリリース)


 シェードは恩恵を発動する。魔族としての力が一気に強まり、羽を生やした。そして急上昇し戦場を俯瞰する。押され気味な場所を見つけたシェードはそこまでバッ!と飛んで行って魔法を撃ち込む。


「『ブリザード』ッ!」


「うっ……これは?」

「リーダー!上!上見て!」

「しぇ、シェードさん!?ありがとうございます!」


 そんな感じで色んなところの援護に回り、全員のHPとMPが減ってきたところで地上に降り立った。


「総員に告ぐ!一度回復してきてくれ!そして参加できるようになったパーティから復帰してくれ!」


 俺は全体のリーダーとして告げた。一部いる俺に不信感を持っているものたちや俺がリーダーとしていることが気にくわないものたちも徐々に戦えなくなってきているのも事実である。いそいそと後退していった。


「ここからは俺のステージだ。これから行ってみようぜ!『魔合一文字』ッ!」


 俺の刀、魔合一文字に魔力が集まる。いや、魔力というよりは魔法が集まっているのだろう。俺の使える全ての魔法がこの一振りに集中した。この全能感に包まれる感じ、あの時以来だ。今の俺は最強だ。


「穿て!『ブリザードミサイル』!『ライトニングボルト』!」


 そこから一気に距離を詰めた。そして最前線にいたゴブリンを切り倒す。そんな風にバッタバッタと前線の敵を斬りまくった。


「すげぇ……レベルとかスキルとかだけじゃねぇ。あの人はPS(プレイヤースキル)のバケモンだ……」


 どこかで見ている人はそう言った。尊敬の目が、不安の目が、嫌悪の目が畏怖の目へと変わる。俺たちは侮っていたのだと感じる。このシェードという人物を。


「『抜刀・彗星』!『抜刀・夢幻斬』!」


「あの人にばっか戦わせるな!俺たちも行くぞ!」

「「「「おお!」」」」


 再び戦場が人でごった返している。シェードは周囲の自分を見る目がさっきまでと違うことに気づくが、特に気には留めなかった。特に印象が悪くなった感じではなかったから今気にすることではないと優先順位を下げたのだ。


「『魔の太刀』!」


 未だシェードは前線に残って敵を倒しているがこれまでとは段違いに楽になる。これがチーム戦かとチームで戦うことの恩恵を再確認した。


「ここだろ!『魔合一文字・解放』!」


 【魔合一文字】。使用者の使った魔法の残滓などを吸収していき一振りの刀の中に収めるスキル。収めている間は取り込んだ魔法に応じてステータスが上がる。そして吸収自体は発動中ずっと行われている。その吸収した魔法を解放するとどうなる?―そう、すべてを破壊する曇りなき力となる。


 シェードの放ったただの力の塊。だがそこに込められている力は普通の魔法とは一線を画している。


「うおっ、ちょこれ制御が効かね」ボンッ!


「お、おう……これがこの武器の力なのか……」 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


フェーズ1が終了しました。フェーズ内容を集計中……

集計が完了しました。フェーズ1のMVPはプレイヤー『シェード』です。

フェーズがすべて終了したときアイテムを配布します。

経験値を獲得……経験値を獲得しました。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 一先ず、フェーズ1の終了が告げられた。



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