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鳥になる  作者: 雨世界
10/11

10 卵 愛を探す(愛を見つける)物語

 卵


 愛を探す(愛を見つける)物語


 ある夜の日。


「愛があるから、命はこの世界に生まれてくるんだよ」とあなたは言った。

 私はあなたのその言葉を聞いて、「うん。本当にそうだね」と私は私とあなたの間でぐっすりと眠っている子供の鳥の寝顔を見ながらそう言った。それは本当に、あなたの言う通りだと思った。


 そんな会話をしたからかもしれない。


 海を見たあとで、(それは本当に素晴らしい経験だった。私たちは海岸で少しの時間、絶え間なく押し寄せる海の波と戯れるようにしてすごく楽しい、とても無邪気な時間を過ごした)私たちは次に『愛を探す旅』に出かけることにした。


 それをみんなに提案したのは私だった。


「愛か。愛ね。うん。いいと思う。でもそれは難しいね。愛はどこにあるんだろう?」なかなかに難しい顔をしながらあなたは言った。


 子供の鳥は「お母さんがそういうのなら、それでいい」と私に言った。


 私は子供の鳥に微笑んでからあなたに向かって「愛は見つかるわ。私にはその確信があるの。絶対に見つかる。あなたと、このこと、私がいれば、必ず見つけられる。この世界のどこかにあるはずの、本当の愛を……。ね」

 と、私はとびっきりの笑顔で言った。


 あなたはそんな私の顔を見て、その顔を赤く染めた。

 子供の鳥はなにか珍しいものでも見るような目で、そんな私たち二人のことをじっとつぶらな瞳で見つめていた。


「わかった。いいよ。OK。君が、いや、君たちがそういうのならそうしよう。僕はどこにだっていくし、なんにだってなれる。目に見えない、手に掴むこともできない形のない愛だって、きっと見つけてみせるさ」といつもの自信満々な態度であなたは私たちにそう言った。


 それから私たち三人家族の鳥は空を飛び、森の木々の上で体を休めながら、日々の生活をして、愛を探す旅を続けた。


 それはとても幸せな旅立った。


 それは、とても幸せな時間だった。


 やがて私たちは旅をいっときやめて、木の上に巣を作り、その場所にある期間、定住することにした。


 それは私が『妊娠』をしたからだった。


 その場所で、私は一つの小さな命をこの世界の中に誕生させた。


 ……それは、私たち少し変わった三人家族が、『探していた愛』を見つけた瞬間だった。


 卵が割れて、その子がこの世界の中に生まれたところで、私はこの幸せな夢から目覚めた。

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