手をのばして
掲載日:2018/06/23
手をのばして
めいいっぱい、手をのばして
あたし、手をのばして
つかもうとした
ほんとうだよ
(疑ってなどいないよ)
あたし、穴がみえて
こわくなって、手、ひっこめた から
あたしの
(君の大事な宝物は、どうなったの?)
知らない!
知らないよ!そんなもの!忘れることにしたの!だから、もう知らないの!
(そう、でも、それで構わないのかな)
(君は、ほんとうに、その結論で、構わないのかな)
当たり前だ、よ
決まってる、よ
(君がそういうならそうなんだろう)
どうして
(君がそういうのだから、そうなんだろう?君は今、決めたんだよね?自らで 自らとの約束は守らなきゃ)
ちらちら、舞うのは薄紅の桜
季節外れ
季節外れ
ふ、ふわとあたしは浮き上がって
一枚の桜の花びらになるよ
約束だから
手をのばすことはやめたんだ
季節外れの薄紅は
ちらちら風にもっていかれて
あたし、そのまま、目を閉じて
手をのばすことをやめたら
きゅうに、約束のシャワーにさらされて
薄紅が浮き上がるみたいで
どこが、ほんとうですか
どこまでが、ほんとうなの
どこにいても
なにをみても
あたしの目に見えるものが
そのまま
こたえになるから
薄紅は浮いて
あたしは、風に浮き上がって




