誰も死なせない。殺しの依頼…琴音④
長かった、誰も死なせない。殺しの依頼も次で最後になりそうです。
「全然減らないや、でも倒しきる!」
そう言ったが既に琴音の腕は剣を振るう度に悲鳴をあげ、魔力も無くなり魔法も使えなくなっていた。
「君はどうして、自分が助かる選択をしたのかな?」
影が突然消えさり、琴音の目の前に小人の人形が浮かんだまま近付いてくる。
「どうしてって、簡単だよ。もう誰も僕の目の前で涙を流す人を見たくないんだ」
「その所意で、君が死ぬとしても」
「僕が死ぬしかないとしても、最後まで足掻いて必ず活路を見付ける」
琴音がそう言うと、人形が笑い出す。その声はさっき迄の感情が無い機械の様な声でなく、優しそうな女性の声に変わっていた。
「えっと、僕笑われる事言ったかな?」
琴音が考えている間も、人形はお腹を押さえ笑い続ける。
「貴女馬鹿で面白い」
人形が笑いながら琴音を馬鹿呼ばわりする。馬鹿呼ばわりさせれた琴音は、むすっとした表情を浮かべながら人形を見る。
「だって気付いていないんでしょ?。その所意で貴女がもし死んでしまったら、貴女の死を嘆き悲しみ涙を流す人がいる事を」
「それは分かってるよ!。でも、そうならない方法が必ず……」
「絶対に無いとしたら?」
琴音が言い終わる前に人形が喋る。
「例えば、そうね……魔法が使えない深い谷があります。今貴女と貴女の大切な人がそこに掛かる橋を渡っていると、突然橋が壊れ二人とも振り落とされてしまいました。
でも、奇跡的に二人とも一本のロープに掴まり谷のそこには落ちずにすみました。
ですが、ロープは一人なら切れませんが、二人だと切れてしまいます。ロープが切れる迄には、到底谷を登れません。それに、下に届く長さもありません。
このままだと、ロープが切れて二人共落っこちて死んでしまいます。でも、どちらかがロープを離せば一人は助かります。貴女はどうしますか?」
「どうって、助けが来るまで待つ」
「助けが来ないとしたら?」
「何か他の道具を使ってよじ登る」
「道具がない、合ったとしても登れない様な傾斜だったら?」
「うぅ、どうして頑張って考えた事を否定するのかな」
「だって、絶対にどっちかが死なないと行けない状況をつくる為。そして、その時の貴女の答えを聞きたいから」
「嫌がらせだ!」
「ええ、嫌がらせよ。嫌がらせ次いでに、後二分で貴女は死ぬわよ」
人形が笑顔を作りそう言うと、何も無い空間から一個の鍵を取り出す。そして、それを琴音に見せながら言う。
「ここから出る事が出来る鍵、貴女が私が正解だと思う答えを言えたら貴女にあげる。但し、答えられるのは一回だけ、それに時間制元尽きだから頑張って」
そう言うと人形は鍵を持ったまま闇に包まれ消える。一人ただ何も無い空間に取り残された琴音は、眼を瞑り答えを考え始める。
数時間前。朝実が眼が覚めた時、廻りには倒れて動かない皆がいた。
何が合ったの思い出すより先に、倒れていた美和が起き上がり。少し遅れて、葵と雪の二人も起き上がった。
「意外と生き残りましたね」
遠くから男の声が聞こえてきて思い出す、自分達は魔法を喰らって動けなくなって何かをされた。
朝実がそう思った時には、雪が猫の仮面の男に斬りかかり。続く様に葵が槍で雪の援護に入り、美和が魔法で猫の仮面の男の隙をつく。
「私も何かしなくちゃ」
朝実も戦闘に加わろうとした時、まだ倒れている琴音と葵を見つけ駆け寄る。
「ねねちゃん!、蒼!」
朝実の叫び声に答える様に、猫の仮面の男が喋る。
「その二人はどうやら駄目だった様ですね」
「何が駄目なんですの!」
美和が魔法を放ちながら、倒れてる琴音と蒼に近寄ると。そこには石になってる琴音と蒼と、泣きながら二人にすがり付く朝実がいた。
「これは、どう言う事なんですの!」
美和が猫の仮面の男に向かって叫ぶ、その声と顔には隠しきれない怒り時殺意があった。
「皆さんに掛けた魔法の所意ですよ。どうやら御二人には良く効いた様ですね」
「そんな事を聞いてる訳じゃありませんの!、元に戻す方法を教えなさい!」
雪と葵の攻撃をかわしながら、猫の仮面の男が答える。
「私を倒せたら教えます」
「上等ですわ!」
猫の仮面の男は、何故か魔法を宿した巨大な剣で戦っている。その所意か、雪や葵の攻撃を捌ききれず、致命傷では無いが何度も攻撃を喰らっている。
ただ、雪と葵も魔法を宿した巨大な剣の一撃を警戒して、深く踏み込み重い一撃を与える事が出来ない。
なら、さっきの様に自分が魔法で加勢すれば勝てる。そう思い美和が魔法を詠唱するが、朝実がそれを止める。
「な、朝実さん何を!?」
「駄目!、魔法を喰らう漬かっちゃ駄目」
朝実が泣きながら美和を見る。何を言ってるのか分からない美和だったが
「ほう、気付きましたか。その石かは、周りの魔力の量で石になる速さが決まります。私の誘いにのって魔法を使っていれば、一瞬で二人の命は無くなっていましたが残念です」
それを効いた美和が強く唇を噛む、魔法が使えない以上近接戦闘が苦手な美和は雪と葵の援護は出来ない。
「美和さん、大丈夫です!。私達だけで倒して見せます、ですから朝実様と一緒に二人を守って下さい!」
葵がそう叫ぶ、美和が二人の方を見ると。雪と葵の二人が力強く頷く。
「分かりました、何が合っても守りますわ!」
そう言って二人に頷き返す。
それから何れだけ経ったか。突然蒼の体が光に包まれると、石に成っていた体が元に戻る。
「蒼!」
「蒼さん!」
突然の出来事に皆と与える叫ぶ、ゆっくりと眼を開ける蒼を見て朝実崖の泣き出す。
「私は帰って来たんですね」
蒼がそう言いながら、側に置いてあった槍を掴む。
「帰って来たってどう言う意味ですの?」
美和がそう言うと、蒼が石になってる琴音を見る。
「後で詳しくお話します。今は、琴音さんとの約束を守らなくてはいけないので」
「蒼、ねねちゃんと会ったの。ねねちゃんは、ねねちゃんは大丈夫なの?」
朝実が蒼を見ながら叫ぶ、蒼は一度だけ力強く頷く。
「大丈夫です、必ず生きて帰ってくると約束しましたから」
そう言って、雪と葵の元へと向かう。
「貴方の狙いが何だか知りませんが、貴女の思惑通りにはさせません」
「一人増えた所で、間に合いませんよ」
そう言いながら、猫の仮面の男が琴音の方を見る。
(そろそろ本当に不味いぞ、これ以上石かが進んだら俺でも戻せない。だからさっさと帰ってこい琴音)
猫の仮面を被った亡霊が心の中で叫んだ。
「あれ、今詩音ちゃんの声が聞こえた気がするな」
「そう、そんな事より。答えは出たのかしら?」
琴音の目の前に人形が虚空から現れる、その手には鍵と剣が握られていた。
「答えが違う時は、私が殺してあ·げ·る♪」
「何か最初の頃と、違いすぎないかな」
人形の余りの豹変ぶりに琴音がいた困惑していると、人形の形が崩れ20最初位の女性になったと思ったら。一気に楼かが進みお婆さんになり、次の瞬間には逆に赤ん坊になり、男になり、最終的には人以外の者になる。
「渡しには決まった姿も形もありません、故に人格もありません。しゃべり方や、態度等と言ったものは記憶した中から適当に選んでるだけですよ」
そう言った元人形は、今は詩音の声と顔をしていた。
「それで答えは決まりましたか、琴音先輩」
「詩音ちゃんの顔と声で言われると、何か落ち着かないな」
「そうですか、なら戻りますね」
そう言って、最初の小人の人形に戻る。
「さて、君の答えを聞こう」
「僕の答えは……」




