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暗殺者は今日も女装をする。  作者: 木陰の蛇
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チャシャネコと智莉の譲れぬ戦い

 「結局一度も勝てませんでした」

 見送りに来た本能寺が、詩音を見ながら悔しそうに呟く。

 あの後、聖道学園の転校を断った詩音は、琴音達に断った事を言って昼食をとった。

 昼食を食べ終えた後は、魔法の歴史等を聖道学園の生徒達と一緒に学び。二日目は、朝から秋子の提案により。魔法を使った隠れんぼや鬼ごっこ等、両学園の生徒達が触れ合う機会を多くしたものがメインだった。

 隠れんぼではでは、結界をはりその中に隠れた朝美と。暗殺者施設の出であり、元暗殺者の雪が最後まで見つからずにダブル優勝。

 詩音は、隠れんぼに参加せずに。秋子に頼まれ隠れている生徒や、それを見付ける生徒達の様子を観察して、何処が良くて何処が悪いのかを個人個人に教えていた。

 鬼ごっこでは、雪と詩音は一度も捕まらず。最終的には、捕まった人も鬼になるルールが加わり。

 一部(主に琴音や、英雄等)の生徒が、詩音と雪を捕まえる為に暴走し。詩音や秋子にお仕置きの魔法を喰らい、鬼ごっこの鬼が逃げ出した為に詩音と雪の優勝が決まった。

 鬼ごっこが、予定より早く終わった為。聖騎士魔導学園の生徒と、聖道学園の生徒の個人戦が行われた。

 そこで、詩音と本能寺が戦い。本来のスタイルなのか、剣を殆ど使わずに、距離を取りながら魔法を連発してくる本能寺相手に。詩音は、あえて同じ様に魔法戦を挑む。

 魔力の量では詩音が大きく劣るが。本能寺の魔法を全てかわしながら、隙をついて繰り出す雷魔法により。一方的に本能寺の魔力が削られ、魔法戦を止め近接戦を挑むが。

 最後は、体力の限界でふらついた所を。詩音のナイフが首を襲い、魔力切れで気を失った。

 そんなこんなで、あっという間に聖道学園での学園交流が終わり。帰りの魔導列車の出発時間になった。

 戸野頭 秋子と英雄は、学園でやる事があり。見送りに来れなかったが、本能寺が代表で見送りに来ていた。

 「詩音ちゃんは、強いからね。まだ、僕だって勝った事無いよ」

 「そうですわ。何度も挑んでるのに、一度も勝たせてくれないんですわ!」

 本能寺の言葉に、琴音と朝美が同意しながら笑顔を作る。

 「そうですか。ならもっと強く成らないといけませんね。詩音さんにも、琴音さんにも、次は負けません」

 二人の笑顔を見ながら、本能寺がそう言って笑顔を作り列車から離れる。直後発車の合図のベルが鳴り響き、列車が動き出す。

 「ほら、詩音ちゃんも何か言いなよ」

 「そうですわ。本能寺さんも待ってますわよ」

 琴音と美和に言われて、詩音が窓から顔を出す。そして、本能寺を見付けると、何も言わずにある物を投げる。

 本能寺がキャッチしたのを確認して、窓から出していた顔を仕舞う。

 「詩音ちゃん何を渡したの?」

 琴音が訪ねるが、詩音はナイショといって教えない。本能寺に渡したのは、魔力を高める魔法鉱石で出来たアクセサリーと、戦いで良かった所と悪い所書いた紙だった。

 列車の中では琴音が、頑張って聞き出そうとしていたが。今まで我慢してた黒姫の殺気を喰らい、渋々と諦めて席に着いていた。

 「じゃあ、僕と朝美ちゃんは姉さんに報告に行ってくるから。後でまた学園で会おうね」

 そう言って、学園に向かう琴音と朝美の二人を見送る。

 「私は、メールできてたメイド喫茶で必要な物を買ってきますわね」

 朝美も、携帯を見て溜め息を吐きながら買い出しに行く。そして、最後まで残っていた雪も。

 『屋内庭園の様子を見てきます』

 そう紙に書いて、学園に向かって行く。残っていた生徒が、全員ホームから居なくなったのを確認してからスラム街に向かう。

 途中予定道理の時間で、薬の効果が切れ男子の体に戻る。男子に戻ったのを確認してから、電話をある人物にかけながら智莉のいる廃協会に向かう。

 亡霊(ファントム)が廃協会に入ると、智莉が笑顔で出迎える。

 「兄様今日はどうしたんですか?」

 「連絡は伝わったか?」

 同時に話し智莉が少し笑う。そして、先に答える。

 「連絡は無事に伝わってます。あれは、何時でも使える状態です」

 「そうか。俺の用件は、智莉に会わせたい人物がいる。何か会った時には、力になる筈だ」

 亡霊(ファントム)はそう言うが、この場所には智莉と亡霊(ファントム)の二人しかいない。智莉がどうしようか悩んでいると、意気なり気配が一つ増える。

 「呼ばれて登場、チャシャネコさん。それで、亡霊(ファントム)っち用件って何かな?」

 チャシャネコが亡霊(ファントム)に、くっつきながら話す。それを、気配で感じながら智莉が訪ねる。

 「兄様、その人は何ですか?」

 「亡霊(ファントム)っちの恋人さんの、チャシャネコさんだよ♪。それより、兄様って亡霊(ファントム)っちに妹はいない無い筈だよ?」

 「ええ、確かに血の繋がりはありませんが。兄様は私の兄様です。それより、兄様には恋人何ていない筈ですよ?」

 「それでも、チャシャネコさんは亡霊(ファントム)っちの恋人さんだよ。愛して、犯して、殺してくれるって約束してるもん♪」

 「そうですか。でも、私も兄様は約束してくれました。私を命をかけて守り抜くと、以来では無く。兄様の意思でです」

 「う~。でも、チャシャネコさんは、亡霊(ファントム)っちとデートするよ!」

 「兄様とデート……私は、兄様と一緒に買い物に行った事があります!。それも二人っきりです!!」

 「二人っきり……良いもん、チャシャネコさんだって、二人っきりでデートするもん!」

 「兄様と二人っきりのデート…それは、妹としてさせません!」

 「妹さんでも、義理の妹さんだもん。チャシャネコさんと亡霊(ファントム)っちのデートを止める権利は無いよ」

 「あ~り~ま~す~!。無くても、作って着いてきます!!」

 「それは、横暴だよ!。チャシャネコさんのデートは、絶対亡霊(ファントム)っちとの二人っきりのデート!!」

 「させません!」

 「二人っきり!」

 「駄目です!!」

 「駄目じゃない!!」

 「どっちでも良いから、いい加減静かにしてくれ」

 亡霊(ファントム)が言い争いの中に、殺気を含みはじめた二人を止めようとするが。

 「亡霊(ファントム)っちは、黙ってて。これは、チャシャネコさんの戦いだよ!」

 「兄様は、黙っいてください。これは、私の戦いです!」

 チャシャネコと智莉に同時に言われ、その迫力に亡霊(ファントム)がたじろぐ。結局二人の言い争いは、子供達が帰って来ても一晩中続き。決着がつかないまま、次の朝を迎えた。

 「お前らいい加減にしろ!。それ以上言い争うなら、拳骨十回だぞ!」

 亡霊(ファントム)の拳骨を、共に喰らった事のある二人が同時に黙る。鎧通しつきの亡霊(ファントム)の拳骨は、頭だけでなくお腹の方まで痛みが貫く。

 拳骨を脅しに使い、黙った二人を見ながら。亡霊(ファントム)が、溜め息を吐く。

 「チャシャネコ、お前には前もって電話で説明したよな。守って貰いたい人がいるって。

 そして智莉。お前もどうしたんだ、普段のお前らしく無いぞ」

 二人が何か言いたそうな顔をしながら、亡霊(ファントム)を見る。

 「チャシャネコ、お前とは約束通り、甘い物を奢るしデートもする。ただ、その時は智莉も一緒にだ。約束の際には、人数までは決めて無かったからな」

 チャシャネコがガックリとうなだれ。智莉は、勝ち誇った笑みを浮かべる。

 「変わりに、チャシャネコの武器を作ってやるよ。前から、武器が欲しいって言ってたよな」

 「チャシャネコさん武器欲しい!。亡霊(ファントム)っちの手作り武器なら、チャシャネコさん尚更欲しい!!」

 チャシャネコが、尻尾を全力で振りながら笑顔になる。

 「チャシャネコ、お前どんな武器が良いんだ?」

 「チャシャネコさん、殆どの武器なら使えるよ。特に欲しいって武器は、チャシャネコさん無いかな?」

 「じゃあ、勝手に作るぞ」

 そう言って亡霊(ファントム)が、床の石の一つを持ち上げる。石の下には通路が延びており、下に広い空間があり。

 武器を作るのに必要な道具や材料が、大量に置かれていた。

 「智莉悪いけど、風呂の準備しといてくれ。今からチャシャネコの武器と、智莉に頼まれていた分も作るから」

 「分かりました兄様。チャシャネコさん、くれぐれも兄様の邪魔をしないで下さいね」

 「チャシャネコさん了解だよ」

 チャシャネコがそう言うと、智莉はお風呂の準備をしに行く。

 「そう言えば、亡霊(ファントム)っちて武器作れたの?」

 チャシャネコが、数種類の鉱石や道具を手に持ってる亡霊(ファントム)に訪ねる。

 「昔俺がまだ二つ名を持っていなかった頃に、死に物狂いで覚えた」

 そう言いながら、亡霊(ファントム)が。炉に赤い魔法鉱石と、鈍い銀色に輝く鉱石を投げ入れる。

 「魔力が無い俺に、魔法が宿った武器を売ってくれる店なんか無かったし。買えたとしても偽物だったからな、自分で作る様になったんだよ」

 熱せられた二つの鉱石を炉から取り出すと、数枚の札を張っていく。熱せられた鉱石に触れた札は、勢い良く燃えあがる。

 札が燃えて炎に包まれる二つの鉱石を、少しづつ押し当てていくと。二つの鉱石が混じりあい、一つの鉱石になっていく。

 その一つになった鉱石を、魔力がこもった特殊な鎚で叩いていく。途中で何度も炉にいれて加熱したり、何かの札や粉を熱した鉱石に当てながら形を作っていく。

 「出来上がるまでかなり掛かるから。チャシャネコその間ガキ達の相手を頼む」

 「チャシャネコさん了解」

 チャシャネコが地下の部屋から出ていく直前

 「チャシャネコ、妹の智莉とも仲良くしてくれ。彼奴何でも一人でやろうとする事があるから、危なかっしくて心配何だよ。

 それに。賢者の石をもし姉さんが狙ってるなら、間違いなく智莉の元に来る。智莉もかなり強いが、姉さんには絶対に敵わない。

 だからチャシャネコ、悪いけど見張りを頼む」

 防護用のマスクの所意で、亡霊(ファントム)の顔は見えないが。家族を思いやる口調と、見えない目を見てチャシャネコが答える。

 「チャシャネコさん、了解したよ。武器楽しみしてるね亡霊(ファントム)っち」

 笑顔で尻尾を振りながらチャシャネコが、今度こそ地下室を後にした。

 

 

登場人物

影霧 詩音…校長の暗殺の為に、学園にいる暗殺者。本来の性別は男だが、薬により少女になっている。

暗殺者としては亡霊ファントムと呼ばれ。複数の二つ名を持つ一流の暗殺者でありながら、魔力が全く無い。

詩音になっている際は、薬の副作用で魔法が使える。魔法ランクは3



チャシャネコ…暗殺者の少女で、猫耳と猫の尻尾が特長。自称亡霊ファントムの恋人を名乗り、亡霊にいつか愛して、犯して、殺して欲しいと願っている。

自分自信の事をチャシャネコさんと呼び、それ以外の二つ名で呼ばれるのを極度に嫌う。


智莉…亡霊(ファントム)の義理の妹。孤児院とかしてる廃協会に住んでいて、子供達の面倒を見ている。賢者の石と何かしらの関係がある。

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