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暗殺者は今日も女装をする。  作者: 木陰の蛇
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美和のバイトの真実

 詩音がメイド喫茶っでのバイトを始めてから、二週間の間に合計で43回ほどの食い逃げを仕様とした他の学園の生徒がいたが。

 「いや~、詩音はんわ、頼もしいな」

 今も食い逃げを仕様とした生徒達が、詩音に返り討ちに合っていた。

 「でも、日向先輩。流石に多すぎませんか?」

 詩音にボコボコニされている食い逃げ犯達を見ながら、琴音が心配そうに尋ねる。

 「そうなんよね、何かここ最近多いいんや。…まあ、原因は分かるんやけど…」

 そう言いながら日向が、丁度勝負が終わったら方を見る。そこでは、詩音が負けた食い逃げ犯達に説教と罰金を言い渡して要るのだが。

 「何であの人達笑顔なの?」

 葵と蒼に挟まれる様に様子を見に来た朝実が首を傾げる。怒られてる食い逃げ犯達は、何故か笑顔で怒られている。

 「そう言えば、前の食い逃げ犯は笑顔で握手を求めていましたわね」

 遅れてやって来た美和がそう言うと、日向が笑いながら答える。

 「最近食い逃げが多い理由は、詩音はんに勝負を挑む為らしいんよね。

 最初に詩音が勝負した際なんやけど、それを見ていた一般のお客さんが色んな人に詩音はんの事を言ってしもうたらしくて。

 それに今は止めさせてるけど、詩音はん勝負の賭けで自分を賭けるやろ。その所意で彼女がおらん男達が群がって来たんやよ」

 日向の説明に納得したように全員が頷く、食い逃げ犯の殆どが一番安い飲み物を頼んで堂々と食い逃げを仕様としていたり。

 凄い人だと食い逃げ宣言をした人もいて、只の食い逃げ犯では無いと思っていたからだ。

 「そっか、詩音ちゃんが目的だったんだ。うん、僕はその気持ち分かるな」

 「ええ、そうでしょうね。詩音さんに「勝負してくれないと、食い逃げする」と言って勝負をしかけた貴女なんですから」

 美和が呆れた様子で琴音に言うが、横から日向が美和を見ながら

 「そう言う美和はんも、「料理が覚めてますわ」って言って、勝負挑んで負けとったな」

 「何で知ってるんですの!?」

 誰もいない時間を見計らい、廻りに注意してやった秘密をばらされ慌てる美和と、それを見て優しい笑顔を浮かべる琴音がいた。

 「日向先輩、そろそろ食い逃げを1回でもした人は、問答無用で出入り禁止にしませんか?」

 負けた食い逃げ犯達をおっ返した詩音が、溜め息混じりに日向に言う。

 「まあ、始めての1回。それも少額ならチャンスをあげても良いやろってうちは、考えとるんよ。

 店見てみ、それのお陰で大繁盛やろ」

 今も店に入りきれない客が、店の前に長い列を作っていた。そして、その殆どが詩音に負けた連中だった。

 「詩音との勝負に来た連中が、謝りもかねて店に来る。そして、店の料理の味に惚れ込んでリピーターになる。

 うちの学園の生徒除くと、今いる店の客の6割は、詩音はんに負けたリピーターやで」

 笑顔でそう言う日向を見ながら、詩音が深い溜め息を吐く。

 「まあ、日向先輩がそれで良いなら良いんですけど。他の子が大変な目に合ってますよ」

 店の中では、一人で何役もこなす詩音が勝負でいなくなっている間、他のメイドの子達が、詩音がやっていた仕事を必死に埋めていた。

 「このままだと、辞める子が出ても可笑しく無いですよ?」

 既に数名の生徒が、頑張り過ぎて体調を崩して休んでいる。

 「そうなんやけど、食い逃げを無くすと。今度は暴れてでも詩音はんに証拠を挑む馬鹿がおるやろ」

 「そう言えば、そんな人達がいましたね」

 余りにも食い逃げが多くなり、一度対策として。食い逃しても勝負を受けないと説明したところ、店で暴れて無理矢理勝負をさせた馬鹿な人がいた。

 「あの哀れな人は、今何をしてるんですわね」

 詩音に勝負で負けた後、日向に虫の息になるまで痛いお仕置きを受けた哀れな人を、思い出しながら美和が静かに呟いた。

 「店で暴れられるのは、困るんやけど。店の子が辞めるんのは、もっと困るんやけど。

 誰か良い案件思い付かん、思いついて実行して、結果が良かったら割引券あげるで」

 日向がそう言いながら、割引券の束を取り出す。聖騎士を目指す学園の生徒達が、通う学園の敷地にあるこの頃メイド喫茶の料理は、他の店に比べると高い方に入る。

 一応琴音は進級にかかるポイントにはかなりの余裕があるが、少しポイントに余裕が無い美和が割引券に食い付く。

 「そうですわね。………何かメニューを頼むと、オプションで何か仕手貰うのは良いんじゃありません。

 詩音さんとの勝負出来るオプションが付くメニューは、高めにすればおいそれと注文出来ないですし。

 それに、文句を言ってきても。ならメニューを頼めと言えますから、それすら嫌なら出てけと店の子も言えますわよね……って、皆さんどうしたんですの?」

 全員が巳波を見ている状況におどろいた美和が、一歩後ろに下がるが。その手を、日向が勢い良く掴み叫ぶ。

 「それや、その辺案が合ったか。美和はんおおきに、約束どうりこれあげるで。

 よっしゃ、付属のオプション考えなかいかんから、後はまかせたで詩音はん」

 そう言って笑顔で学園の方に走って行った日向の脚の速さに、誰もが呼び停める事を忘れた。

 「美和先輩、日向先輩が逃げた責任とって、変わりに働いて貰いますね」

 「えっ!?、何ですかそれ………分かりましたわ、やりますから睨まないで下さいな」

 詩音に殺気を込めた睨みの一つで働かされ。馴れないメイド服と仕事に、ドジを連発した美和は、後日他の生徒からドジっ子メイドとして密かにファン倶楽部が出来ていた。

 

 「うぅ、死にますわ」

 「まあ、大変だと思うけどファイトだよ!」

 メイド服姿のまま机に倒れ込んでいる美和に、琴音が声援を送り。

 「飲み物、どうぞ」

 朝実がジュースをそっと勧める。そのジュースを受けとり飲んだ美和が、少し元気になりお礼を言うと、嬉しそうに朝実が頷く。

 「それに仕手も、詩音ちゃん凄いね」

 今はピークが過ぎて空いているが、それでも責の半分程はお客で埋まっている。

 詩音はそんな中、厨房で重い鍋を片手に持ち、もう片手で別の料理の飾りつけを行っていた。

 そんな詩音を見ながら、美和が叫ぶ。

 「凄い所じゃありませんわよ。まだここでのバイトなら、私も頑張れますけど。

 バイト終わりには、詩音さんの個人指導で10㎞走らされた後の魔法を使った戦闘訓練ですわよ!、それも三日に一回!!」

 叫んで訓練内容を思い出した美和が、また力無く机に倒れ込む。

 「そうだよね、詩音ちゃんの訓練はスパルタだよね。僕は10㎞の後に魔法と剣術の訓練だよ」

 「わ、私は、3㎞の後に魔法の訓練と体術を少し。葵と蒼は10㎞の後に、槍術と体術を教えて貰ってるみたいです」

 美和に続いて、琴音と朝実がそれぞれの個人指導の内容を話す。各自に個人指導を仕手ながら、バイトをこなす詩音を見ながら。

 「まあ、勝負で負けた僕達が悪いんだけどね」

 「そうですけど、あんなにスパルタじゃなくても良いじゃありません。ってどうしても思うんですわよ」

 さらに力無く、溶けそうな程にグターとしてる。最初の頃、もっと優しく教えて欲しいと抗議(勝負)をした結果惨敗したのだった。

 「でも、詩音ちゃんも考え直して。最後まで頑張るのを条件に、プレゼントを貰えたんだから頑張らなきゃ。

 因みに僕は、詩音をちゃんのナイフとお揃いの漸鉄鉱で出来た剣を貰ったよ」

 琴音が嬉しそうに腰に差している細身の剣を指差す。黒色を基準とした鞘には、無駄な飾り物は一再無いが。

 鞘に薄く桜の花が描かれており。手の凝ったその剣は、鞘の造りだけで一目で業物だと分かる程の物だった。

 「良いな、ねねちゃん。私はまだ何も貰って無いよ。何を渡すか悩んでるって。

 ただ、葵と蒼は其々別の槍を貰って喜んでたよ」

 琴音に体しては、砕けた口調で言う朝実を見ながら、美和が溜め息を吐く。

 「朝実さん、無理にとは言いませんが。そろそろ私にも砕けた口調で良いんですのよ」

 「ご、ごめんなさい。努力します、頑張ります」

 そう言いながら、琴音の影に隠れる

 「まだ、少しかかりそうですね。っと、そろそろ休憩時間が終わりますので、失礼しますね」

 壁に掛かってる時計を見て、美和がバイトに戻る。

 バイトに戻る美和を見送りながら、ふと琴音が気付く。

 「そう言いえば、何でバイト続けてるんだろ?」

 あの後、バイトの終わり際に戻って来た日向は、笑顔でいろいろなオプションを発表していき。

 今は、メイドの子達がどのオプションを実用する決めている所である。

 「ねねちゃん、きっとバイト楽しいからだよ」

 「そうか、楽しいからか。朝実ちゃんありがと」

 朝実が顔を赤くして照れる。

 ただ、その真実は、美和が辞めると言うのを忘れており。

 其に気付いている詩音は、何も言わず働かせ。

 日向が、勝手にシフトに書いているだけだった。


   


 

 

 

 


 

登場人物

影霧 詩音…校長の暗殺の為に、学園にいる暗殺者。本来の性別は男だが、薬により少女になっている。

暗殺者としては亡霊ファントムと呼ばれ。複数の二つ名を持つ一流の暗殺者でありながら、魔力が全く無い。

詩音になっている際は、薬の副作用で魔法が使える。魔法ランクは3


紅 琴音…ボーイイッシュな少女。学年は詩音より上であり、琴音先輩と呼ばれている。

学園でも屈指の実力者であり、魔法ランクは聖騎士見習いになれるランク7

過去に両親を暗殺者に殺されている過去を持っている。


三條 美和…学園に入学生した詩音に勝負を吹っ掛け負けた少女。学年は琴音と一緒で詩音より上。

自己申告の魔法ランクは5だが、本当は3種類の属性魔法が使えランクは6である

勝負に負けてから詩音に興味を持ち、御近づきになろうと努力をしている。


薄紫 朝実…詩音の正体を知っている数少ない生徒。極端な人見知りであり、普段は葵と蒼と言う双子と一緒にいるが。双子がいない時は琴音の後ろに隠れている事が多い。

家柄暗殺者に命を狙われる事が多かったが、偶然正体を知った詩音と取り引きをして守って貰う事で引きこも生活に別れを告げた過去がある。

占い時など、人格が変わった様になる事がある。

こう見えて魔力ランクは7


薄紫 日向…薄紫 朝実の姉で、紅 椿と同学年。違法魔術師の拷問等を代々なりにしている薄紫家の当主であると同時に、学園にあるメイド喫茶の店長

 風紀委員長でありランクは10

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