乱入者
ナイフを構え、目の前の二人がどう動いても迎撃出来る様にするが。
琴音と美和の二人は、魔法の詠唱をせずに其々の武器を構え立っている。
(誘いか罠か)
魔法を詠唱しない事が誘いなのか、誘いこそが罠なのか。どちらにせよこのまま武器を構えたまま、悪戯に時間が過ぎるのは不味いと判断し一気に斬りかかりに行く。
(来た!)
物凄い勢いで近付いてくる詩音を前に、一瞬このまま剣で勝負したいと思うが。美和と話し合い決めた作戦通りに、詩音のナイフの射程に入った瞬間後ろに飛んだ。
そして、ナイフを振ろうとして本の少し体制を崩した詩音が、仕掛けていた罠に嵌まったのを確認して叫ぶ。
「地面に隠れしわなよ、はぜろ…『見えない地雷』」
直後詩音の足元が爆発し地面がはぜる。だがそれで攻撃を終わりにはしない、すぐに詠唱を始める横で美和の魔法が炸裂する。
「炎よ全てを遮る壁となれ…炎の壁」
爆発して土煙をあげている場所を中心に、高さ5メートルはある炎の壁が中にいる詩音を逃がさないように包み込む。
「炎よ空より降り注ぐ雨となれ…『炎の雨』」
炎の壁の上から台風の豪雨の様に激しい炎の雨が降り注ぐ、普通ならばここで1回様子を確認すると頃だが、二人の攻撃はまだ続く。
「琴音貴女が極大魔法を使うあいだ、私が魔法で攻撃してますわ」
「わかった、そっちはまかせたよ」
美和が広範囲を攻撃できる範囲魔法で攻撃しているあいだに、高威力である極大魔法の詠唱を始める。
「『炎よ我が魔力を食らいさらに燃えあがれ、火は炎に、炎は火炎に、火炎は劫火になり全てを燃やしつくす消えぬ炎の柱となり、天を燃やせ地を焦がせ……劫火の身柱』」
詠唱が終ると炎の壁で囲んである部分から、直視する事が出来ない程の熱量持った炎の柱が生まれる。
炎の柱の威力は余りにも高く、体育館を包む魔方陣が少しだが焼かれ悲鳴をあげている。
「もう良いんじゃありません?」
美和が心配そうに話しかけてくる。それは詩音の事でもあり琴音の事でもある。
極大魔法、高威力の魔法でありその威力の高さは凄まじい替わりに、使用中ずっと術者の魔力を大きく消費する魔法である。
「……うん、…そうだね…少し休むよ」
大量の汗をかいている琴音が倒れる様に地面に座る。炎の身柱を使っていた時間は十秒に届くか届かないか位の僅かな時間であるが、相当な魔力を消費したらしく気を失いかけそうになっていた。
「勝ったよね?」
魔力の供給が終わったにも拘らず当初の威力こそ無いものの、未だに燃え盛る炎を診ながら琴音が呟く。
「ええ、流石にあれを防ぐ手段は無い筈ですわ」
あれだけの魔法を受きれる人物はいないと言う美和に、琴音が頷きかけた時、
。炎の中から、何かが飛んで来るのが見え咄嗟に剣で防ぐ。
驚きと共に飛んできた物を確認すると、それは投げナイフだった。
「まさか防いだんですの!?」
美和が驚いた様に叫ぶ、そしてその叫び声に反応する様に炎の中から詩音が出てくる。
その姿はボロボロだった。服は殆ど燃え尽きており着ていると言うより何とか落ちずに大事な部分を隠してます程度でしかなく、髪も所々焼けた様に縮れているが。
服が焼け落ち見える肌には火傷はなく、服の下に隠していた沢山の武器が見えている。
「流石に今の連続攻撃を防ぐのはきつかったですよ」
詩音がそう言いながらナイフを構える。咄嗟に美和が炎の弾丸を放つが、詩音は近距離からの一撃をなんなくかわすとそのままナイフで美和の首を切り裂く。
「ッ!…」
首を切切られ致命傷により、一瞬で魔力を削られた美和が崩れ落ちる。
普通ならば耐えられるであろう一撃でも、今の二人は魔力をかなり使いきっている。
「詩音ちゃん、一つ良いかな。どうやってあの攻撃を防いだの?」
そう訪ねると、詩音は悪戯を思い付いた子供のような顔で答える。
「先輩方が私に勝てる様になったら教えますよ」
「それって、教えるき無いよね?」
惨敗したばかりなのに勝てたらとは、何時になったら教えて貰えるか考えるが思い付かず。
詩音が振り下ろすナイフを見ながら、誰にも聞こえないくらい小さく呟く。
「悔しいな」
呟きせめて最後に今の詩音の姿を覚えようと顔をあげた時、詩音の表情が変わり後ろに飛ぶ。
何でと思う間もなく、さっきまで詩音がいた位置に炎の槍が突き刺さり消える。
「すいませんが、貴女誰ですか?」
詩音がナイフを構えながら、乱入者を睨んでいる。
「私か、私はただの通りすがりさ」
乱入者の聞き覚えのある声に振り替えると、そこにはここにはいない筈の人物がいた。
(何でいるの?、だってまだ帰って来ないはずじゃ)
予想道理の人物の姿に驚きの余り声がでず、ただ疑問だけが渦巻いていると。
「答える気が無いようですけど、何のご用ですか?。見ての通り今は勝負の最中何ですが」
「何私も混ぜて貰おうと思ってー」
最後の、なッと言い終わった直後乱入者の姿が消える。殆どの人物が見失った中、琴音はすぐに詩音の方を見る。
そこには、炎の槍の突きをナイフで受け止めている詩音と、炎の槍でナイフごと貫こうとする乱入者の姿があった。
時々詩音が突きを受けると同時に隙を着いた一撃を放ち、攻守を入れ換えると。
乱入者は多少の攻撃を食らっても強引に攻守を入れ換える。
余りの速さに、どうやって止めさせようか。琴音が考えていると、何かが砕ける音と共に詩音の体が後ろに吹き飛ぶ。
「ほお、今の攻撃を防ぐか」
乱入者が関心したように手を叩く。
「足癖悪いんですね。それより後でナイフ弁償して貰いますから」
炎の槍を防いだ瞬間予備のナイフで、死角から襲ってきた蹴りを受け止めたが完璧には防げずにナイフが砕ける。蹴りの威力事態はナイフが砕けると同時に身ずから後ろに飛んで殺したお陰で、ダメージは少ないが。
(魔力が残り少ないか)
実践ではないこの場所では、魔力が無くなれば意識を失う。
(何個か道具を使ったとは言え、二人の攻撃を防ぐのに結構な魔力を使ったから不味いな)
二人の攻撃を防ぐ為に、隠し持っていた半分以上の道具を使い。魔力で守るものを最低限に押さえた状態で守事で防ぎきった後である。それに、かなり精密な魔力の操作をした所意で精神力もかなり使っている。
どうやってこの場を逃げるか考えていると
「そろそろ本気を出したらどうだ、それと一応言っておくが魔方陣の外側には結界を張ってあるか逃げられないぞ」
乱入者がそう言いながら、炎の槍を構える。
「仕方無いですね。なら、貴女を倒してさっさとお風呂にでも入りに行きますね。
流石にこのままだと風邪を引きそうなので」
そう言いながらナイフをしまい、ある武器を取り出す。
「では、さっさと終わらせますね」
その言葉を合図に、乱入者が斬りかかって来た。
登場人物
影霧 詩音…校長の暗殺の為に、学園にいる暗殺者。本来の性別は男だが、薬により少女になっている。
暗殺者としては亡霊ファントムと呼ばれ。複数の二つ名を持つ一流の暗殺者でありながら、魔力が全く無い。
詩音になっている際は、薬の副作用で魔法が使える。魔法ランクは3
紅 琴音…ボーイイッシュな少女。学年は詩音より上であり、琴音先輩と呼ばれている。
学園でも屈指の実力者であり、魔法ランクは聖騎士見習いになれるランク7
過去に両親を暗殺者に殺されている過去を持っている。
三條 美和…学園に入学生した詩音に勝負を吹っ掛け負けた少女。学年は琴音と一緒で詩音より上。
自己申告の魔法ランクは5だが、本当は3種類の属性魔法が使えランクは6である
勝負に負けてから詩音に興味を持ち、御近づきになろうと努力をしている。
乱入者…炎の槍を使う女性




