USJ
どうもみなさんスマイルさんです。
今回も『日常が好きです。』を書かせていただきました!
よろしければ読んでいってくださいませ!!
※この小説は続編です。
日常が好きです。2
*死にそう*
USJに着いた。
「うわー! 地球儀おっきー!」
子供みたいにはしゃぐ友梨ちゃんを横目に、僕は死にそうになっていた。
「ひ、人が多い……」
僕はベンチに座ってカタカタ震えていた。
「早く行こうよー!」
ちょっと離れたところで、友梨ちゃんが叫んでいる。
もう僕はここで息絶えるよ。
「何してるのー? はーやーくー!」
「無理だよー。人多いー」
「ほらいくよー!」
あ待って、腕を引っ張って連れてかないで。あーゲートくぐらないでー。
あ、券持ってるの僕だからそのままだとくぐれないのか。あーでも早くくぐらないー。
「おねがいしまーす!」
あれ、なんで友梨ちゃんが僕の持ってたはずの券持ってるの? と思って懐を探してみたら、券はなかった。多分電車の中でのあの僕のセクハラのときにスられたのだろう。友梨ちゃん、やりおる。
「よい思い出を~!」
ゲートのお姉さんがそう言いながら、腕を引っ張りながら引きづる友梨ちゃんとされるがままの僕に向かって手を振っている。
園内は人でごった返していた。
コミュ症ではないけど、人が多いところはどうしても苦手である。
「まずはどこに乗ろうか?」
僕は言いながら、スマホでネットで情報を創作する。どうやら今はどこも80分待ちらしい。結構待たなきゃいけないが、だいたいこんなものらしい。僕はあまりこういうところには来ないので、あんまりよくわからない。
「すごいねー! こんなにいっぱいいるんだねー!」
友梨ちゃんもあまり良くわかってないらしい。
「うーん、まずは蜘蛛男のやつからいってみようか」
僕の提案に、友梨ちゃんは「うんっ!」と返事をして、僕についてきてくる。
あのかの有名な青と赤が特徴的な蜘蛛男のアトラクションは、通ってきたほかのアトラクションより、少し空いているように見えた。この状況は珍しいらしく、いつもはここが一番混雑しているらしい。もちろんネット情報である。
並んでいる間退屈させないためか、物語に出てくるキャラの説明文やらなんやらが書かれているパネルがずらりと並んでいる。主人公の設定から仲間の設定、敵キャラの設定まで、全ての設定資料を見ることができた。
その間友梨ちゃんはすごくワクワクした感じではしゃいでいた。
いよいよ僕たちがアトラクションに乗る順番が回ってきた。
「やっとだねー! さーのろー!!」
よくはしゃぐなぁ友梨ちゃん。そういえば、僕あんまり喋ってなくないかな?
「お乗りくださーい!」
スタッフさんに言われて、僕たちはアトラクションに乗り込む。
「結構広いなぁ」
僕はつぶやくが、それについて返す友梨ちゃんの声はない。アトラクションの装飾に見せかけた機材を「かっこいー!」と言いながら僕の肩をバシバシ叩いてくる。あ待って結構痛い。痛い痛い痛い!
そんなこんなで、赤と青の蜘蛛男のアトラクションが出発した。
仕組みとしては、機械自体は狭い範囲を移動するだけだが、映像が変わってゆくのに合わせて機械が振動するので、実際に空を飛んでいると錯覚するような、そんな感じ。あと3Dメガネもかけるからより臨場感がヤヴァイ。
まずはロボットのタコ男が襲ってきてそれかたらいろいろ襲って来るのを蜘蛛男が退治してくれる感じだった。その間僕たち乗客は意味も分からずというか無意味に巻き込まれ振り回されるようなそんなアトラクションでした。
まあなんというか、思ってたより楽しかった。僕自身も楽しかったが、何より横の友梨ちゃんがとても楽しそうだったから、僕も余計に楽しく感じた。
「ねえねえ次はどこ行くのー?」
相変わらず子供みたいにはしゃぐ友梨ちゃんは僕に抱きつきながら聞いてくる。
いまさらだが、今回のクリスマスをプロデュースしているのは僕だ。全部僕に委ねられている。
「本当に僕に全部任せて良かったの? 行きたいとかないの?」
僕は聞いたが、友梨ちゃんは首を横に振った。
「別にいいよー! っていうか、私こういうところ来たことないから全然わかんないし、下手にあれ乗りたいこれ乗りたいとか言ったら、待ち時間でイライラしそうだから!」
なんと健気な子だろう。だが、もう気づいたぞ。というか、台分と前からさとっていたけど、この子、結構アホだ。頭の上から長めのアホ毛が生えているからアホに違いない。発言もアホっぽいし、身長も低くてテストの点数っもお世辞にも高いとは言えない。まあ要するにアホだ。
「次はこれ」
そう言って僕がパンフレットの地図で指さしたのは、車で180キロ出たらタイムスリップできるじいさんと若者の物語のアトラクションだ。
やはり、僕の予感は的中した。
やはりというかなんというか、ここも空いていた。
30分ぐらいでアトラクションに乗れた。
なんか並んでいる間めちゃくちゃ意味のわからない説明を聞かされた。ちょっと考えたらわかるからそこでも結構楽しかった。
さて、アトラクションに乗るぜ。せっかくだから僕たちは一番前を選ばせてもらうぜ。後ろのカップルにちょっと睨まれたけど残念ながら僕たちもカップルなんだよなぁ。悪く思うな。
おっと動き出した。
まあさっきと同じ感じ。特に言うことはない。さっきよりも飛んでる感じがすごかった。迫力が結構ぶっ飛んでた。ちょっと酔いかけた。
「はー楽しかったー!」
楽しかったようでなによりです。
「じゃーちょっと休憩しよっか」
「そうだね! なんか買ってきてー!」
友梨ちゃん、なんか甘えるようになったなぁ。
「うーん、何がいい?」
僕はコーラがいいな。
「コーラ!」
同意見でしたね。
ちょうど近くに売店が出ている。
ん? ちょっと待てよ?
「あ、待って次はこっち! もうちょっと歩くけど我慢してね!」
「ん? あーいいよー! 早く行こー!」
ほんと元気だなぁ友梨ちゃんは。
さて、僕たちが次にやってきましたのはここ、魔法の街。
「おおおおお!! 魔法の街だあああ!!」
僕は感激のあまり叫んでしまった。
「ど、どうしたの?」
友梨ちゃんが訝しげに前かがみになって僕の顔を覗き込んでくる。
「いや、僕実はハ〇ーポ〇ターの大ファンなんだ」
「へーそうなんだー! 私わかんない!」
お、おう。
まあ、ハリ〇ポッタ〇は言わずと知れたあの超名作SF映画だ。特に説明することもなかろう。元は小説で、それが大ヒットして映画化したらさらに大ヒットしたという、すごい作品である。
うむ、我ながら素晴らしいまとめだ。
ここに来たのには、当然理由がある。まあ、休憩したいのだが、休憩に『アレ』を飲まない道理はない。
そう、『アレ』とは、『バタービール』である。
もちろん高い方を選ばせてもらう。僕のおごりで友梨ちゃんの分も買ってあげよう。
あぁ、この2つでもう1000円取られた!?
「お、ありがとー!」
僕の財布、ここ数ヶ月でめちゃくちゃ危うい状況に追い込まれている。ぐぬぬ、友梨ちゃんがなかなか使わせてきやがる。まあ、まだまだ貯金あるけど、なるべく使いたくない。
「あっま!?」
「うわっすごい!?」
バタービール、美味しい。でも、甘い。とてつもなく、甘い。下のほうが、めちゃくちゃ、甘い。
「ぐぅおぉー……」
バタービールを飲み干した友梨ちゃんは、なにか呻いている。あれ、なんか新境地を開拓したというか、悟りを切り開いたような顔をしていらっしゃる。大丈夫かなこれ?いや、大丈夫ではなさそうだ。ハ〇リーポッ〇ター好きな僕でも、もうグロッキー。吐きそう。
「うぇ……」
なんだろう、この腹の底から漏れてくるような吐き気。うえぇ……。
まあ、そんな休憩も挟んで、次はジェットコースター。
ハ〇ーポ〇〇ーのやつだが。
こっちはめちゃくちゃ混んでいた。1時間30分ぐらい待った。
「……暇だねぇ」
友梨ちゃんがそう言った。
「……そうだね」
僕もたまらず心の声を漏らした。
「モンストする?」
僕の提案に、友梨ちゃんは少し考えてから、
「うーん、最近モンスとばっかだったから、パズドラしよ?」
ぬぬ、なかなかよき提案ではぬぁいか。
「そうだね。……それにしても、手がかじかんでできるかなぁ?」
僕がぼやくと、友梨ちゃんは手袋を差し出してきた。
「これ使ったらいいよ」
「あれ、でも手袋つけてたら反応しないんじゃ?」
「この手袋、つけてても反応するんだよー!」
「それって編み込みが弱いだけじゃ?」
「じゃなくて! そういう繊維で作られてるの」
「へー、そういうのもあるのか」
僕は基本室内でモンストとかパズドラとかしかやらないから、そういうのは知らなかった。
ちなみに僕たちは、10ギガぐらい買っている。正直買いすぎた。まあでも、友梨ちゃんと付き合い始めて、けっこう外で使ってるから買っといてよかったかなと思っていたりする。
そんなこんなで、まだまだ僕たちのUSJイチャラブデートは続くのであった。
どうもみなさんスマイルさんです。
今回も『日常が好きです。』を書かせていただきました!
さあ、イチャラブデートでしたね。どう書けばいいんだと思っていました。というか、イチャラブデートではないですね。いつもの絡みでしたね。
今回のキーワードは、『USJ』です。はい、安直ですね。まあ、行きたいなーと思ったから書いただけなので、ちょっと適当な感じになってしまいましたが、目を瞑ってお教を唱えて成仏しろと願ってください。
というところで、今回はこのあたりで目を休めてあげてください。
さて、次はどうなるんでしょうね?