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青いラブレター

こんにちは、緑茶ドラゴンと申します

全くの素人です、小説が書きたくなったので書いてみました。ご意見いただけると凄く嬉しいです、よろしくお願いします。

音が聞こえる

ご主人様の好きな音楽家のどれかだろうか。

春風が肌をくすぐり花瓶のヒヤシンスはご主人様の入れてくれたコーヒーの香りと混ざりどこか懐かしく寂しげな気分になる。

「ご主人様、そろそろ私に家事をさせてください」

「ダメだ、慣れる慣れないは関係ない。君は不調なんだ、休んでいなさい」

ご主人様の冷徹な声音とは裏腹に目を伏せ眉にシワを寄せた表情がありありと浮かぶ。

ご主人様に哀れまれたくない自分と気にかけてくれた事実に浮足立つ自分がいる、なんて醜いのだろうか。


「そろそろ昼も近い、日差しが強くなる前に家に入っておきなさい」

「はいご主人様、お気遣いありがとうございます」

今朝は少し温度が高いようで、体があったまっているのを感じる。

元々特に昼夜は関係ないタイプだが、視界を失ってからはより頓着が無くなった。やることも無いので古典的な遊戯に触れて見ることにした。

「ほう、チェスか。いいぞ嫌いじゃない、私もチェス部に所属していたことがあったくらいだ」

コツコツと、主人が汗をかきながら帰ってきた、用意していたタオルを渡し席に座ることを勧める。

「これなら目が見えずともできますから、ご一緒しませんか?」

「もちろんいいとも。」

少し声が上ずってしまったが、主人は気にせず汗を拭き、どかっと座って楽しげにチェスをした。

私は緩む口を窘めるのに必死だった。


私はご主人様をお慕いしている

この短い人生で彼を知る毎日に幸せを覚えなかった日はなかった、コーヒーを淹れるときの手つき、思慮に耽る眼差し、どれも鮮明で忘れたくない記憶。怖い、最後には壊れて何もかもなくなってしまう。ご主人様に何も返せないままこのまま消えてしまいたくない、消えたくない。

彼に忘れられたくない、何か遺さなくては。



「さすがにもう勝てないな、師匠冥利につきるというかなんというか...」

ご主人様は悔しそうだ

「賞賛と受け取りますね、我が主人への褒め言葉なのですから」

随分分かりやすい顔をしていると思う、楽しいしなによりご主人様が自分と話す為だけに時間を作ってくれていることが嬉しい。

チェックするたびにたくさん話してごまかすのがおかしくて、ついいじめてしまいたくなる。すこし不敬だけれどこのぐらいは神様だって大目に見てくれるだろう、この時間だけは誰も邪魔しないでほしい。いつまでも続いてくれないだろうか。

「さてそろそろ夕飯だ、盤を片付けるからお前は駒をまとめてくれ。」

「はいご主人様、それと申し訳ないのですが少し窓を閉めていただけると助かります」

主人には舌と鼻が効かないことは話していない。

「あぁそうか午後から雨だったな。しかし秋口の雨か、なかなか応えるなあ」

もうペースも早くなってきている、時間がない。

「お前もそろそろゆっくりやすめ、最近は動ける時間も少なくなってきているだろう?」

あなたに憐れまれたくない。

「いえそれほどは。ただそうですね、念の為少し休ませて頂きます。」

恩を返さなければ、残さなければ。


その冬はたいそう寒く、庭の整備もままならないような大雪だった。

弱っている彼女に付きっきりになるべきなのだろうが、いかんせん危険だ。

とりあえず雪かきだけでもと屋根と芝生の雪を除雪していると彼女の部屋から何かが割れる音がした。

「どうした!」

ドアを開けると彼女はベッドで寝ていた、だが声をかけても反応が無い。

少し揺すってみる、振り向かせた彼女の顔には青い疑似血液が飛び散っていた。

よく見れば顔だけじゃなく胸からおびただしい量の青い血が流れ、布団の中には疑似血液で塗られた花瓶の破片と錻力の心臓。

これは自害だ、私は彼女を追い詰めていたのだろうか...いやそうではない、ここまで思いつめているのに昨夜まで笑顔を絶やさなかったのか。

彼女に触れたいのに震えが止まらない、定まらない腕で彼女を抱きしめる。涙は止まらず震えはひどくなる中でふと枕に挟まる真っ青な手紙を見つけた、彼女をゆっくりおろし手紙を手に取る。

瑠璃紺の掠れた文字には、「忘れないで」と書いていた。

大した内容ではありませんでしたね、ですが自分の処女作とも言える作品なのでこれをどうにか糧にして精進していきたいです、どうかご意見よろしくお願いします。

いつか面白い話をかけるようになりますように

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