憧れ
虹色のスイッチが入ると
トランペットが聞こえて来た
どこまでも歩いて観察したい
そう思っていたが
いつの間にか思えなくなった
忘れたのではなく
学んだからだ
価値のオモチャがやって来ると
時計の音が聞こえなくなった
いつまでも遊んでいたい
そう思っていたが
いつの間にか思えなくなった
忘れたのではなく
覚えたからだ
好意のツリーが綺麗になると
音楽の存在が大きくなった
今までより見つめていたい
そう思っていたが
いつの間にか思えなくなった
忘れたのではなく
知ったからだ
大人のロボットに驚くと
お喋り事典が座っていた
そのページに憧れていたい
そう思っていたが
いつの間にか思えなくなった
忘れたのではなく
忘れたことにしたからだ