表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

僕のおねぇはおねぇだけれど決しておねぇではない

作者: 名無し

なろうラジオ大賞2に向けて思いついたので、稚拙ですが。

 僕のおねぇはおねぇだけれど決しておねぇではない。


 思い返せば、物心つく頃には姉のことを「おねぇ」と呼んでいたし、なんなら「おねぇ」という造語を知ったのは、だいぶ後になってからだった。


「僕さ、おねぇのこと好きなんだよね」


「お前……そっち系か?」


「そっち系? (あぁ、シスコンのことか。確かにその通りだな) あぁ、そうだよ」


「マジかよ。おねぇのどこがいいの?」


「例えばすごく優しいところとか」


「苦労してきたから人の痛みに寄り添えるんだろうな」


「カラオケが上手なところとか」


「すごく盛り上がりそうだな」


「聞き上手なところとか」


「確かに」


「え。会ったことある?」


「いや、イメージ」

 

「休みの日に遊びに連れて行ってくれたり」


「おねぇと?」


「うん」


「すげぇ」


「ホラーを観たあとに一緒に眠ったり」


「その話がホラーではなくて?」


「なんのこと?」


「いや、分からないならいい」


「いつも困ったときには助けてくれるし」


「いい人だな」


「間違ったことを叱ってくれたのもおねぇだった」


「すげぇいい人だな」


「だから、本当におねぇには幸せになってほしい」


「……そんなに好きなら付き合ってみるのは?」


「いや、無理でしょ」


「なんで?」


「だっておかしいじゃん」


「お前好きなのにおねぇのこと差別するんだな」


「え?」


「俺さ、お前の話聞いて考えが変わったわ。好きなら貫き通すべきだと思う。お前が守ってやれよおねぇを」


「姉弟で恋愛はさすがにまずいって」


「……え?」


「だって家族だよ?」


「待って。お前の言ってるおねぇって誰のこと?」


「僕の姉のことだけど」


「それお姉ちゃんじゃねーか!!」


 その後、僕はおねぇという造語の存在を知ることとなる。

 それからというもの、僕はおねぇ好きとして周囲からかわれるようになった。

 一体、本当の意味を理解している人がどれだけいるだろうか。


 僕のおねぇはおねぇだけれど決しておねぇではない。


 つまり何が言いたいかと言うと、はじめにおねぇのことをおねぇと言い出したやつをぶん殴ってやりたい。











評価をいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ