必死
こんにちは。
間が開いてしまいました。
二話です。
それにしても、俺はどうしてこんなところにいるんだ。
わけがわからん。
あれか。
異世界転移というやつか。
そうか。
そうなのか。
不意に、背後に何者かの気配を感じた。
後ろは。
T字路になっていて。真っ直ぐ前は見通せる。
となると、この気配は……。
『グゲッ?』
『ガガッ?』
『ゲッ』
なにやら緑色のナニかが出てきた。
それは、人形、つまり二足歩行で、身長は俺よりも少し低いくらい。
そして何より、そいつらはそれぞれ手に槍、弓矢、短剣を持っていた。
対する俺は手ぶら。
というより、持ち物が無い。
お互いに一瞬固まった。
が、先に動いたのは、相手だった。
『グゲゲッ』
短剣のそれが動いた。
「うっわあぁぁぁっ!!」
俺はとりあえず、逃げた。
逃げるが勝ちだ。
でも、かなり暗い上に、道がくねくねしている。
足音からして、余り差は開いて無い。
そこに、
『ひゅう』
「!?」
何かが風を切る音が聞こえた。
そして、左手の指先に鋭い痛みが走った。
「痛っ」
相手が飛び道具持ってるの忘れてた。
痛みで立ち止まりたいが、止まるわけには行かない。
と、曲がった先が、行き止まりだった。
「やべっ」
しかし、もう遅い。
唯一の通路の先に、アイツらの姿を確認。
ここまでか。
こっちには武器がない。
戦う手だてがない。
せっかく(?)転移したのに、一時間ももたなかった。
ここで死んだら、地球に戻れるかな。
アイツらが近くなる。
近づいてくる。
槍の奴が一番前に来た。
そして、勝ち誇った笑みを浮かべる。
まるで、俺の事をバカにするように。
いや、実際、そうなのかもしれない。
そして、右手にもつ槍を突き出して来た。
読んでくださり、ありがとうございます。
次もよろしくお願いします。