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78話・ロゼッタ、昇級後の依頼がいろいろおかしいんだよ!?

「いやー。完敗だわ。なんであんな動きが出来るんだ?」


「Fランクとか詐欺よねー。正直ケルベロスと初めて闘った時のこと思い出しちゃった」


「あー、ありゃヤバかったな。推定レベル200と思ってたらボスだけ300だもんな」


 え? ケルベロスって推奨レベル300なの!?

 ま、まぁ倒せたからいっか。


「俺はそれより次のボスサンドゴーレムがヤバかったな。砂に潜られたら打つ手がねーし」


「あはは。アレは確かに」


 うん、その辺りはショートカットしちゃったんだよ。


「嬢ちゃん。てぇしたもんだ。負けといてなんだが、俺ら相手によくもあそこまで戦えたもんだ」


 おっちゃん。いきなり背中叩かないでくれません? げっほげほしちゃったじゃない。

 がははと笑う気の良いおっちゃんは斧を破壊しちゃった人だ。

 あれ、弁償した方が良い? え? いらない?

 うん、真剣に闘った結果だからいいんだって。


「んし、それじゃあ早速だけどSランク用の仕事があるんだ」


 おい待てギルド長。あんたもしかして、その塩付け依頼、解消するために私のランク上げやがったな!?


「おのれギルド長、謀ったなぁ!? なんだよ!!」


「な、なんのことやらわかりませんな。それに、お貴族様にとっても決して野放しに出来るものではないんですよ。それに今回はこちらのA級冒険者3パーティーがレクチャーとして付いてきます」


「オイ待て!? 俺らはそんな依頼受けてねェぞ!?」


「依頼書よく読みたまえ。ちゃんとF級冒険者の昇級試験。その後、簡単な心得の教育、と書いておいたはずだぞ?」


 こ、こやつ、悪役令嬢並に危険なギルド長なんだよ!?


「簡単な心得、ねぇ。いや、まぁいきなりSランクに上げられたお嬢ちゃんを見りゃわかるがよ。そんなS級の仕事を新人とA級に任せていいのかよ?」


「なぁに、S級としているが、ゴブリンの生態調査だ。少々群れが形成されつつある噂があってな。ゴブリンの集落が出来てないか確認して来てくれればいい」


「ああ。なるほど」


 なるほど、と皆さんご納得のようだけど、私一人納得できてないんだよ?

 何が納得なの!?

 ゴブリンと闘うのは分かるけど? あれ? 闘うんじゃなくて調査?


「あー、まぁそう言うことなら仕方ねェな。どうせ放っといたら攻め寄せて来て結局手を煩わされるんだしな」


「老骨に鞭打つとするかの。しかし、報酬の上乗せは約束されるんじゃろうな?」


「ははは、と、当然じゃないですか」


 腹黒な上にすっトボケる酷いギルド長なんだよ、人使いは荒らそうだけどおそらく天性の勘で的確な人選は出来る人なんだきっと。

 でも、ちょっと酷いと思うから私からも一言。


「いいのかなぁ、いえ、私じゃなくてぇ、お父様とか、これ、知ったらどうするかなぁー」


「あ……」


 さぁっと顔を青くするギルド長。

 おまいさん、私が侯爵令嬢だと忘れてたな。

 どうせヤバそうな依頼をこなせる逸材でてきたからやった、ラッキー。

 って思って相手の身分とか忘れてた口だろう。


「えっと、ペレーラさん、報酬に関しては?」


「はい。まずロゼッタさんの報酬は320000SKLです。そしてA級冒険者の皆さまからノウハウを学べる特典が付いています、だそうです」


「うん。報酬はともかくノウハウは普通ランクアップと共に習っとくべきことだと思うんだよ」


「だよなぁ。ギルド長、今回の騙し打ちは高く付くぞ?」


「俺らがAランク依頼受け無くなったらどうなるんだろうなぁ?」


「うぐっ」


「滅多にやらない策を弄そうとするからですよライゼリュート。そもそもロゼッタ様を呼び出したことに関して私の人生終わった? と顔を青くしていたのに、このような仕打ちをするのはどうかと……」


「だ、だって、仕方ないだろ。お嬢様の実力が想定以上だったんだ。舞い上がるに決まってるだろう。今は、その、後悔している」


 うん、ギルティなんだよ。


「えーっと、Aランクパーティーの皆さんに質問です。邪神の洞窟攻略とゴブリンの巣偵察、どっちが危険そうですか?」


「そりゃ邪神の洞窟だろ。俺らじゃ50階層辺りまでしかいけないからな」


「ゴブリンの巣は女性陣にとっては危険地帯ですけど、プロトリックザウルスと闘うよりはゴブリンキングと敵対した方が楽ですし」


 うん、よくわからないけど多分50階層辺りのボスの話しだと思うんだよ。ザウルスとか付いてるから恐竜かな? この世界ではまだ生存中らしい。

 可愛い恐竜ちゃんなら出会ってみたいんだよ。


「とりあえず、依頼は受ける。報酬についてはリーダー三人とそっちの嬢ちゃん、それからペレーラで話し合おう。ギルド長、お前に意見を挟む権利は無い」


「なんでだよっ!?」


「では、詳細はギルド長室で。全責任はギルド長ですけど報酬の采配は私が行います」


「話が分かるね」


「こちらの落ち度ですから」


「待って、私がギルド長だよ? ねぇ、なんで無視するの!?」


 うん、このギルド長はその内交代になると思われるんだよ。何かあったらペレーラさんを頼ろう。

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