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41話・ロゼッタ、生活魔法はやっぱりあったんだよ

「さて、本日は知識だけ、ということなのでこのまま基本情報を勉強して行こうか。実戦は明日以降、でよろしかったですね?」


「ええ、早速使ってみたい、とは思いますが。基本は大事ですもの、先生の教育課程に従いますわ」


「それはありがとうございます。では魔術の種類から……」


 基本は火、水、風、地。そして光、闇。他の属性はないのか聞いてみた方が良いかな?

 あとどうでもいいけどボーエン先生、平民的な無遠慮な言葉と貴族用に覚えたであろう丁寧語が入り乱れていて変な感じがします。どっちかに統一してもらえません? え? 無理? そっすかー。


「あの、種類について質問、よろしいですか?」


「ええ、構いませんよ」


「基本属性は火、水、風、地、光、闇、の六種、とおっしゃりましたが、例えば雷などは扱えたりするのでしょうか?」


「はい、雷魔法はございます。ただし、正確には雷属性ではなく水と風と光属性を合わせることで扱える魔法ですね」


「ああ、成る程。だから基本属性、なのですね」


「理解が早いですね。ですがちゃんと分ってるかどうか私がわかりませんので説明しますね?」


「はい、答え合わせも兼ねてお願いしますわ」


 私とボーエン先生はにこやかに笑い合う。ただ一人話題に付いて行けてないリオネッタだけが戸惑いを浮かべていた。


「先程も言いました通り、複数の属性魔法を扱えるようになれば組み合わせで別の属性を産みだすこともできます。例をあげて説明しますと、先程ありました雷魔法は水、風、光の三属性を使用した属性となります。また火と水で爆裂魔法。水と地で泥魔法。水と風で氷結魔法。光と炎で聖魔法。等ですね。補助魔法もこれらの応用となっています。パワーアップは火属性。マインドアップが水属性、スピードアップが風属性、デフェンスアップが地属性ですね。光は回復、闇が即死や呪い魔法となっています」


 即死っ!? え? そんな魔法もあるの!?


「即死、ですか?」


「ええ。とはいえ普通の魔力抵抗があればまず掛かりません。即死魔法が効果を発揮するのは病気で弱っていたり、精神異常で魔法への抵抗力が弱っている時、魔力枯渇状態の時などです」


 マジか。即死とか冗談じゃないぞ。なんか即死回避の魔道具沢山買っとかないと。

 あと魔法で即死を跳ね返す魔法を……リフレクトデッドエンド。みたいな魔法開発しとこう。

 とりあえず、一度張ったら自動で一回即死反射でいいかな。

 あと数時間持つ即死反射魔法も創造しとこう。できるかな? 大丈夫だよね? 唸れ私の厨二病! フッ、貴様の即死は俺には通じん。なんってな。


「即死が怖いというのであれば魔道具屋で即死のタリスマンを買っておくといいですよ」


「はい。明日にでも買いに行きます。お父様とお母様の分も買っておこうっと」


「かしこまりましたお嬢様」


 リオネッタがメモしてる。こりゃ近いうち魔道具屋行き確定だなぁ。

 

「他にも生活魔法という分類の魔法もあります」


 おお、生活魔法!


「使える人は冒険者としてもかなり引く手数多なのですが、なかなか難しい魔法も多く、使い手は限られますし、一つの魔法が使えるだけでも充分でしょう。これにも属性はありますが、生活用に使う魔法なので全て生活魔法として分類されています」


「つまり、本来なら属性魔法に入るような魔法も生活魔法の中に存在するのですね」


「そういうことです」


 なるほど、生活必需品になりそうだな。やっぱり全身を綺麗にする身綺麗魔法とかあるんだろうか?

 ぜひとも覚えたいところである。

 とりあえず確定している魔法を教えて貰って、無いのは自分で創作してみよう。

 

 そこから先は生活魔法についての講義が始まる。

 クリーンの魔法はかなり使える。というか使い勝手が良すぎる。なんでこれ皆覚えようとしないんだろう?

 風呂に入らなくても健康的で臭いの無い綺麗な身体を手に入れられるのに。

 自分では作れなかったけど先人が開発してたなら使って問題ないよね? あれ? でも魔法書とかには生活魔法なかったような?


「え? ああ。生活魔法は魔族領が発祥なので人間で知っている人が冒険者に限られてるんですよ。魔族領に向かった人が生活魔法使ってる魔族を見て教えを請う、そして人族の村に持ち帰る訳ですね。ちなみに魔族に生活魔法を教えたのは当時の魔王を倒しに来た自称勇者の人間でした」


 街中の人全員が覚えればいいのにね。魔力自体もあまり消費しないし。冒険者はなぜ皆に教えなかったんだろう?

 ボーエン先生に尋ねてみると、どうやら魔法を教えてくれるような場所がないので平民が魔法を使うことはまずないらしい。

 冒険者たちもクランなどに所属してそこの先輩から教えて貰うくらいで、使える人が増えない原因は秘匿性というよりは教えてくれるような奇特な人が滅多にいないことが理由だそうだ。


 ふーん。誰かが教えれば平民でも使えるんだー。

 これ、儲けになるんじゃないかしら?

 商業の一つとして考えようかしら?


「まぁ、教われたとしても練習だけでも数年がかりになるし、効率は良くないからわざわざ覚える人が居ないという理由もあるけどね」


 日本で魔法が使えたとすれば、小学生高学年辺りからは全員が普通に使えてそうだなぁ。

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