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20話・ロゼッタ、初めての○○、そしてレベルアップ

 なんとか暴走に耐えて初期エルフ語辞典を手に入れることに成功した。

 古代語を読み解く上でもエルフ語って結構、重宝するらしいの。

 何しろ昔の言語だからか似通った部分も多いらしい。


 そうだ、エルフなんだし直接この方に魔法習えばいいのでは?

 まぁ、流石に一度出た手前、店にとんぼ返りする訳にもいかないので次の機会かな。

 いや、やっぱり聞いて来よう。二度目の人生、後廻しにするのは止めよう。やりたいことは今するのだ。誰かさんも言ってたでしょ、何時やるの、今でしょ! って。

 とんぼ返りした私は、エルフのお兄さんに魔法教えてもらえないか尋ねることにした。そう、思い立ったが吉日なのだ。


「ふむ。魔法か。エルフの魔法は人間が使うモノとは少々違うのだが……そうだな。こちらを渡そう。これが出来るようになったら、もう一度魔法について尋ねて来なさい」


 と、一冊の書物を手渡される。

 これは、エルフ用の初級魔術書、かな。

 なんか楽しそうだから昼からの本読みはこれから始めるべきね。

 あ、ダメだ。エルフの言葉覚えないと読めないや。よし、決めた、同時進行だっ!


 改めてエルフ魔道具店(仮)から出た私達は家へと帰る。

 うーん。やっぱり自分で自由に使えるお金は欲しいよね、なんか考えとかないと。

 いちいちお父様の私財を使うのは気が引けるのだよ。

 よーし、今日の夜は今後の予定を立てておこう。




祖は炎帝に属すクライェーレ下位なる精霊ペルカガーラ我願うは球華エル・クレス我が敵を穿つブライレス一撃を望むシュペラフラーラッ、ファイヤーボール!」


 家に帰った私は庭で刀を振り、魔力を循環させ、簡単な魔法を揉み手の所で買った魔道書片手に発動させる。

 ファイヤーボール出来たのは良いんだけど、庭に放ったらダメだってリオネッタが言うんだよ。

 じゃあ、どこに放てばいいの!? って言ったら知りません。何とかしてください。だよ。

 他人任せなの? 私の魔法は産廃扱い? 産業廃棄物の処理はとっても大変なんだよ?

 仕方ないから遺棄っちゃうんだよ、そーれとんでけー。


 街より遠くに飛ぶように意識しながら空の彼方へスローイングアターック。

 なんかせっかくだし困ってる人が助かるように祈って投げるんだよ。

 思い切り振り被った瞬間、あっ、と驚くリオネッタ。

 しかし彼女が反応し切るより早く、ファイヤーボールが天高く放物線描いて飛んで行った。


「な、何やってんッスかぁ!?」


「だって、庭に落としちゃダメっていうし。てへぺろ?」


「ど、どうしよう、あれ、どこ飛んで行ったか分かります!? 大変なことになってないと良いけど……」


「あ、レベルアップだって」


 なんか視界の片隅にレベルアップ1→2って白い文字が出現した。

 しかもゴブリンを倒したんだって。

 へー、この世界ゴブリンなんてのもいるんだ。


 というか、視界に文字って、ゲームかよっ。

 思わずツッコミ入れたくなった。

 ん、ゲーム? もしかしてお約束みたいにステータスとか見れちゃったりするんだろうか?

 レベルがあるみたいだし、何かいろいろゲーム要素が実際にありそうな気がするな。

 ステータス出ろーっ。うん、出なーい。

 ステータスが出てくるようなゲーム世界じゃないらしい。


 この辺りも要検証だなぁ。

 まぁ、時間はあるからゆっくり一つ一つ調べて行こう。

 とりあえず、どこそこの人を殺した、みたいな文字は出てないからファイヤーボールは安全に落下したのだろう。ゴブリンさんは人じゃないからセーフなんだよ。

 問題無しだ。


「問題ありっすよ!? あああ、これ私のせいになるんっすか!?」


 頭抱えてリオネッタが右往左往し始めた。

 大丈夫だって、なんか被害らしい被害ないっぽいし。

 むしろレベル上がったからなんか強くなったっぽいよ。全く強くなった気がしないけど。


 それからはもうリオネッタがパニックになってしまったので練習すらさせてもらえず、やれ危ない、やれ危険っすと口を挟んで来るので今日は大人しく部屋でストレッチしながらエルフ語の教科書を見ることにした。

 エルフの魔道書の方はさすがにエルフ語が分からないと読めないしね。


 ぬぁぁっ。久々に勉強らしいことしたからか拒絶反応が。

 勉強自体は嫌だったけど真面目にいろいろ覚えたかったから必死になって勉強していたのだ。とくに高校三年は毎日地獄の日々だった。

 御蔭で東大入れたけど、それまでの友達とは離れ離れになった。

 だって皆、近所の大学行くんだもん。


 皆で東大受かろうねっつったじゃん。なんで勉強せず遊び呆けたの!?

 私だけ真面目に頑張ったのに皆カラオケとか行きまくってたじゃん。そりゃそんな状態で東大とか受からないよっ!

 私がどんだけ放課後犠牲にして勉強したことか。

 なんでか知らないけど、トップ合格して奨学金でちゃったよ!


 反動で勉強嫌いになって落ちぶれるようにOL街道まっしぐら。

 あのまま勉強続けてれば博士号とか取れてたのかなぁ。

 今じゃ、あの頑張った知識を生かす場所が無さ過ぎて困ってる。

 記憶術くらいだよ役に立ってるの。

 あとその後に覚え始めたアニメとか映画とかゲーム知識の方がお役立ちだよ。

 ついでに今、東大知識を披露してくれって言われても、ほぼほぼ忘れちゃったよ。

 ダメじゃん自分っ!? お馬鹿街道まっしぐらだよ。


 これは必死に勉強せねば。

 でも書斎の本はほぼ見ちゃったんだよね。

 基礎知識は豊富だよ? 記憶術だけ大活躍だ。

 あ、そうだ。本屋に行こう。本屋あるよね、本あるんだし? 図書館でもいいんだよ?

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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公ってもしかして普通に天才?いや…天災?|'ヮ')
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