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1954/1986

後日談:ガレフ、すまん、力加減間違えた

SIDE:ガレフ・フリージア


 本日、俺たちフリージア一家は魔族領の中心地にある議会場にやってきていた。

 どうやら人間の全国家会議と同じように、魔王が集まって会合を開くことがあるらしい。

 ただ、これは100年以上に一回くらいの割合らしいので随分と気長な会合である。


 集まった魔王たちもやる気がない様子で、古参組だけが何とも言えない顔をしていらっしゃる。

 この古参組、今回の神々の戦闘には参加しなかったんだよな。

 神としても魔族領まで手を下すのは面倒だったのか、魔族領の被害は一切なかった。


 俺らの領地に関してもマギアクロフト強化兵が来てなかったんだから驚きだ。

 帰ってきたら領地なくなってるだろう、くらいに思ってたら普通に王城に阿呆が居座ってたので即行ご退場頂いた。

 全くちょっと留守にするだけで自称魔王が出てくるから魔族領は面倒だ。

 神としてもそれが分かってるから魔族領破壊する必要はないだろう、と判断したと思われる。


「さて、そろそろ会議を始めよう。といっても最近はいろいろと激動の100年だったので新顔が多いな」


「多いのはいいが、ジジイ、あそこにいるのは人間じゃねぇか?」


「ああ。フリージア魔王国は元魔王が結婚してな。その夫が今は魔王を名乗っている。で、よかったなパステル・フリージア」


「うむ。久しいの爺。せっかくの聖戦だったのに顔出さんかったのか?」


「俗世の戦なんぞにでてやれるか。そも、人間共が遊んでいただけであろうが」


「儂は魔族も参加したと聞いたぞ?」


「俺は神と戦ったって聞いたぞ?」


 おっと、もしかして古参組は今回の戦争に関してあまり詳しく知らなかったのか?


「まぁよい、では各国この100年に国内であったことを告げよ。儂のところは……今まで通りだな。変化はなかった」


 古参組の魔族領、一切変化ねぇじゃん!?


 ―― 次は我々か。飛竜族の変化としては龍の谷にあるダンジョンを人間が使いだしたくらいか。あとバハムティルウスが討伐されたのでその確認を行い、人間国の一つと共栄条約を締結した。ライオネル王国と言ってな、丁度フリージアの魔王をしている男もそこの出身だ ――


 飛竜族は数百年ぶりの参加らしい。

 今までは不参加だったらしいが、ライオネルと親交が深まったことで他の国々との行事にも参加しよう、という風潮が出来て来てるらしい。


「アローライズ領は変化なしね。隣のライカンスロープたち何とかならないかしら? たまにこっちの領地で冬眠してるのよ」


「言われてるぞおっさん」


「下々の奴らの行動などいちいち把握しとらん。気に入らんなら討伐すればよかろう」


「ウチに戦闘が得意な魔族があまりいないと分かってて言ってるの!?」


「居ないならば他所から持ってくればよいだろう?」


 あー、こりゃ仲が悪い国だな。魔族領にもあるんだなぁ。


「埒が明かん。キュクロクロス、報告を。そいつらは放置だ」


 言い争う魔王二人を放置して、キリアの嬢ちゃんが口を開く。


「新しくキュクロクロスの魔王になったキリハよ。ウチの変化としては私が魔王になった、くらいかしら?」


「聞いたぞ嬢ちゃん、領地の国民共が嬢ちゃんは美しく恐ろしいとか。なぜかその後聞いた奴が軒並み支配されたいとか言い出しておかしくなったが」


「私にそんなこと言われても困るわ。魔王として国を統治しているだけだもの」


 キリハ嬢ちゃんのとこ、市民の目が大分おかしくなってるらしいが、国としては今までより安定を始めているので問題はなさそうである。


「次はこちらか? マクレガー領は父に代わって息子の私が魔王を引き継いだ。一度王城が壊れたが今は再建されて国内も安定している」


 確かお嬢が粉砕したんだっけか?


「お、次は俺かい? あー、さっき話題に上がったフリージア国の魔王だ。ライオネルという人間の国で兵士をしていたんだがパステルに迫られてな。気付いたら魔王になってた。ウチの変化としてはそのくらいか。ああ。ウチの兵士たちをライオネル式の訓練で鍛えてるってのが変化の一つか」


「ふん、人間の方式で兵士を鍛える? 弱くなるだけではないのか?」


「はは、クソジジイがほざいているぞダーリン。ちょっとグーパンで黙らせてやれ」


「ほう、面白い! 我を倒せるようならば貴様に破獣王を名乗らせてやろう!」


 なんかライオン頭の巨大な人間っぽいのが立ち上がったんですが!?

 え、パステルマジであれとやんの?

 えー、てかあいつパワレベしてないよな?

 逆にマズくね?


「死ね人間!!」


 おお、ブレス吐いた。

 周囲に飛び散ると迷惑だろうし、ここは無効化結界だな。


「何だと!? ブレスが消えた!?」


「ほぅ!」


「これだけ人数居る場所で拡散攻撃使うなよ。ったく魔王ってのはほんと周囲に配慮が足らねぇな」


「抜かせ人間!!」


 地を蹴り突撃して来た魔王を欠伸交じりに片手で払う。

 あ、やっべ力入れ過ぎた。

 軽いしっぺ程度のはたきだったのに魔王はきりもみ回転しながら壁に上半身をめり込ませていった。

 弱すぎて力加減ミスっちまった。フェザータッチくらいじゃないとダメだったな。

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