表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
171/1854

169話・ロゼッタ、新規装開店プライダル商店

「さぁさプライダル商店、本日開店だよー。新規開店につき、商品買ってくれた人全員にカルメラさんをプレゼントだよー」


 本日、ついにプライダル商店が開店。

 わざわざオリジナル商品を開発して商人ギルドに登録行って、ついにここまでキマシタワー。

 店員たちの成長もかなり良い。店長であるエルフレッドさんも本日ようやく合流したのだけど、流石商人だよね。ちょろっと説明しただけで販売を問題無く行えてるんだよ。


 カウンターはとりあえず二つ。

 エルフレッドさんとルインクさんが今回受け持ってくれている。

 エルフレッドさん顔が変わらないから気難しいように見えるけど、ただのクール系お兄さんだから別に威嚇してたりイラついたりはしてないんだよ。

 子供たちはちょっと怯えてるけど、その辺りはその内慣れると良いなって思います。


 エルフレッドさん、子供もそれなりに好きだと思うし。

 いや、どう接していいか分からないから戸惑うかも?

 それはそれでぐへへ……

 ……おっと、危ない。今はツッコミ役が不在だから変顔してる場合じゃなかった。


 私はとりあえず全体の監督。

 ヤバそうなところのフォローだね。

 今はララーレとリックルがプラカード持って道行く人を誘っている。


 今の所は物珍しさで寄って来てくれる近所の人たちばっかりだね。

 その御蔭でそこまで人がいる感じはしない。

 まばらだけど生活用品系の便利グッズが売れてる。


 木で作った奴が結構売れるのだ。

 豚の毛で要らないのを貰って作ったハブラシは物珍しさで結構売れてる。

 歯を磨くモノなんだけど、主婦の人たちが汚れ落としに良さそうねって買いまくって行くのだ。

 うん、用途間違ってるんだよ。

 ま、売れるならいっか。

 一応使い方とか近くに書いておいたんだけどなぁー。


 ちなみに、物珍しいと言えば一機だけ設置してある蓄音器だろう。うん、あのレコード盤で音を鳴らす機械だ。

 魔石を燃料にして音楽を流せるようにした奴。

 生前の知識をフル動員してなんとか形になったのである。

 一番最初の音楽は宮廷楽団に手伝って貰った。

 やはり持つべきモノは王族の婚約者なんだよ。

 リオネル様を伝手にして録音させてもらっちゃった。


 いやー、さすが宮廷楽団だよね。癒しの曲は滅茶苦茶和むし、店内のBGMによく合うのだ。

 蓄音器ってちょっとやり方変えるだけでレコード盤に録音しちゃうからね、扱い気を付けないと。

 一応魔法で私以外触れられないようにしといたから余程の事がない限りは大丈夫だよ。


 レコードっていいよね。作るのが大変だったからレコード盤じゃなくて適当な柔らかいのを円盤状にして溝掘っただけだけどね。

 ガラス板とかでも溝さえあれば音出るから、強度とかの問題はあるけどね。やろうと思えばプラコップとかでも録音できちゃうんだぜ。プラコップこの世界にはないけどね。


 いやー、時間が結構あったからいろんな人にムチャ振りしちゃった。

 いくつか童謡も曲にしといたけど、ピアノが無かったから他の楽器しかできなかったんだよね。

 しかも宮廷楽団に借りたのばっか。


 他にも天然由来のヘチマ水とヘチマで作ったスポンジ。そしてヒョウタンの中身くりぬいて作った水入れ用の水筒。漆塗るのが大変だったね。そもそも漆自体がこの世界で認識されてなかったから、見付けるの苦労したよ。


 食料品は日持ち出来るモノと羊羹と蒸しプリン。

 羊羹は実質無理だと思ってたんだけど、だちょなさんが寒天手に入れてくれたんだよ。どっかの地方で作ってるらしいよ。

 御蔭で新装開店に間に合ったんだよ。


 竹を切って作った筒に入れた羊羹と蒸しプリンは容器も気に入られたのか、結構人気商品になりそうだ。今回一番早くに売り切れてしまった。

 やっぱり100個づつくらいじゃ無理だねー。


 スプーンを竹で作ってくっつけといたから食べやすいと好評である。

 うん、やはり皆甘いのは好きらしい。

 でも作るの大変だから限定品にした方がいいな。プレミアモノなんだよ。

 値段もそこそこするから買える人は少ないだろうし。

 あと、容器回収することにしたんだよ。竹の筒を使い回しだね。しっかり洗わなきゃ。

 容器回収に協力してくれれば10サクレを返金するんだよ。


 あと売れてるのはー。あ。木簡が結構売れてる。

 木を削っただけなんだけど、文字が書けるってのが好評だったようだ。

 皆文字を自由に書けるってのが魅力的なんだとか。学校、というか寺子屋みたいなところがあるらしくてそこの人が結構買っていく。いや、自分で作りなよ。木を切るだけだからね?


「お嬢、ちょいとトイレ行きたいんだが」


「おーっけー代わるんだよ」


 ルインクさんがカウンターから奥に去って行く。

 スタッフオンリーの奥へと消えて行くルインクさんに代わり、私がカウンターへと入る。

 さー、売ってくぞー。


 それからしばらく、ルインクさんが予備のお菓子焼いて持って来たので商品として売ってみた。

 うん、美味しいからバカ売れなんだよ。儲かったな。

 本人は休憩がてら私が食べると思っていたので苦笑いされた。

 だって、普通に包装されてたし、売れってことかと思うじゃん!? 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] レコードの素材として適当な柔らかいのを使用した下りが、レコードの素材となりそうな柔らかいもの?っと凄い違和感を感じます。 [一言] 気になる点として一点書きましたが、すごく楽しく読ま…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ