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1146話、ロゼッタ、呪物たちのララバイ・1

 さてさて、ようやく順番が回ってきたんだよ。

 宝物庫整理も佳境となり、ようやく呪物たちの出番となった。

 ライオネル王国とコスタロカ王国の呪物たちが二つの山となって置かれている。


「さて、ある意味メインディッシュじゃな」


「右の小山がライオネル王国が集めた呪物ですな。左はコスタロカ。不思議なことに双方同じくらいしかありません」


『例によって例の如くオルトリオル帝が売り払ったそうだ』


『私、呪物系結構好きで集めたんですけどねぇ。オルトリオルの阿呆がほとんど売ってしまったんだ。ほんとあいつ絶許ですな』


 ヤマダ何世さんだかが傍によって来る、一応呪物に詳しいってことで鑑定を一緒に見に来たらしい。


「まずはライオネルの方から見ていくか。今日中に終わるかのぅ?」 


「無理そうだな。コスタロカの方は明日に回そう。ライオネル側だけでも今日中に終わらせるぞ」


 すでに昼日中ひるひなかも後半である。

 これから道具を鑑定して目録作って、ふふ、今日中にライオネル側、終わるかなぁ?

 終わるよね? 終わってくれるよね?

 ずももももっと念を押していくと、呪物たちが気持ち慄いているように見えなくもない。


「ではロゼッタ嬢。よろしく頼む。最悪の場合は破壊も視野に入れてくれ」


 呪物は私が持ち運んで鑑定することになった。

 兵士たちでもいいんだけど、陛下達が納得しなかったというか、私以外だと呪われないかと心配された結果である。……私は?


「ではまずこれから」


 なんだかまがまがしいオーラを放つ木製の杖を選んで持ち運ぶ。

 鑑定台へと乗せてやると、いきなり動き出した。

 根っこを伸ばそうとしていたのでやめんかっと重圧を掛けてみる。

 お、根っこが戻った。なんか杖がプルプル震えてる?


「こちらはヤドリギの杖ですな。地面に置くと根を生やし周辺全ての魔素を一気に吸い取り荒れ果てた大地と化す代わりに莫大な魔力を使った魔法を放てるようです」


「確かいつもは空中に浮く魔道具で浮かせていたはずだ」


「今はその魔道具が呪具に埋もれてますね。まとめて持ってくればよかったな」


「手に持つ分には問題なさそうですのでそこのコボルトに持っていてもらいましょう」


「じゃ、お願いね。出来るだけ早めに魔道具探すから」


 別にアイテムボックスに入れてもいいんだけど、持たせとけっていうなら持たせておこう。

 なんか凄く大切なモノ持つみたいに抱きしめて持ってるなぁコボルト君。

 地面に付かせるものかって熱意を感じるよ。


「次はこれかな?」


 次に鑑定台に持ってきたのはまがまがしい形状の妖剣である。

 ちなみにこの鑑定台。呪物用に特設したものだ。

 私が作りました。なんだよ。呪物を鑑定するために鑑定官たちが安全な場所から鑑定できるように結構いろいろ工夫してあるんだよ。

 それでも根っこ這わそうとする呪具もあるけどね。


「名称はヴァンピールセイバー。相手の血を吸うほど切れ味を増すようです。ただ……持ち主に生物を斬るよう思考誘導するようで……」


 そのうちひたすら斬ることしか頭にない狂人になるようだ。それでも少し使う分には十分すぎる武器なので宝物庫に収納したらしい。

 とりあえずこれは人に触れないようにしないとね。触れさせないための結界と重力使って持ち上がらないようにしとこう。


「はい次ー」


 っと鑑定台に置いた瞬間近づいた鑑定官の心臓目掛けて飛びかかろうとしたので即座に掴む。

 まったく、油断も隙もないんだよ。


「これはゲイボルグとかそんな感じの槍かな?」


「名前は違いますね。これは魔槍モツ鍋大好き、だそうです。特性としては持ち主が手を離した瞬間近くの生物の心臓へと飛んでいくそうです。戦闘では凄く活躍するようですが、平時に手を離した瞬間妻の心臓を突き刺したという曰く付きの呪物ですね」


「それ、確か爺さんの代にいた英雄が使っとった武器じゃな、妻を殺したことで悲嘆にくれて自害したそうじゃ」


「えげつない武器だなぁ。でもこれ、使えなくはないんだよなぁ。アイテムボックスに入れておけば……陛下、これ使ってもいいですか? 兵士の一人に持たせようかなぁと」


「普通の武器にしておきなさい。呪物は使わないように」


「はーい」


 兵士たちがちょっと焦った顔してたからやめて正解か。ちょっと、極めれば凄い武器になりそうなんだけどなぁ、まぁ気を抜いた瞬間やっちまった、ってなる可能性がある以上は扱わない方がいいか。


「次はこれでーす」


「これは呪われたネックレスですね。呪いの内容は衰弱死、徐々に体力と健康を損なって最後には死に至るようです」


「確か数世代前の王妃がどこぞの国から送られたネックレスじゃったかな。当時の鑑定では呪われているかどうかがわからず王妃が衰弱、しかし旅の魔法使いがこのネックレスの呪いに気付いて王妃は死ぬ直前で助かったそうじゃ。その魔法使いは英雄と祀り上げられてヤドリギの杖を貰ったらしいぞい」


 呪物を見破った相手に呪物を送るというえげつない行為。昔の王様何してんの?

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― 新着の感想 ―
[一言] 呪物って怨念が憑いてるのが定番だけど、やっぱり憑いてるのかな?w
[良い点] 呪物を慄かせるロゼッタ嬢 適当な形容詞が見つからない(^_^;
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