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113話・ロゼッタ、先生、質問です。王族暗殺を阻止するにはどうしたらいいですか?

 だちょなさんの疑問に答える事一時間。

 せっかくなので相談したい旨を先生に送っておいたんだよ。

 そしたら一時間で屋敷まで来てくれた。


「やぁ、久しぶり」


「ボーエン先生お久しぶりですわ」


「急に呼ばれなくなったからお役御免かと思ったんだが、何かあったのかい?」


 部屋に付くなり、そんな事を言いながら私の周囲に視線を向ける。


「えーっと、そこの親御さんについては指摘したほうがいいのかな?」


「お父様、さすがにそろそろ離れてくださいませ」


「うぅ、ボーエン、聞いてくれ。娘が親離れなんだっ」


「えぇ……?」


 ボーエン先生困惑。そりゃ当然だよね?

 はいはい、お父様職務に戻ってね。

 まだ何か言い足りない様子のお父様の背中を押して部屋から押し出す。


 だちょなさんは庭の手入れやってるので放置。

 キーリは秘密共有してるからおっけーだし、セバスも暗殺云々は知ってるからそのまま壁に突っ立って貰っといて、影のおっちゃん! 思い出したよ。ボーエン先生に頼まなきゃ。

 えーっと、まずは何から説明かな? やっぱり魔法の授業出来なかったことから説明だね。


「まず、魔法の授業取り止めの件ですが、最初は初の友人が来るということで急遽取り止めになりまして。次の日にはリオネル様の夜会でダンスを行うために二日間ダンス練習をみっちりと。ようやく本日はと思えばギルドでいろいろありまして、夕方まで掛かりそうなので先触れで今日も取りやめ、の予定だったのですが、ちょっと緊急でお話ができましたので出来れば来ていただきたいなぁとお呼びしました」


「なるほど、君もいろいろと忙しいな」


「ほんとですよ。なんでか知らないけどギルド長が発狂するし、お父様は親離れだーとか言って来るし、だちょなさんはだちょなだし」


「最後のはよくわからないけど本題に入ろうか。あとギルド長の心中はお察しするよ。君等と付き合うならソレ相応の心構えが必要だからな。常識人は理解の範疇を越えるから発狂するんだ」


 えー、正気度チェックはキーリだけで充分なんだよ。私は全然正気度減らないよ。クトゥルフな存在じゃないんだよ。ただの悪役令嬢だよぷるぷる。


「で、本題は?」


「ギルドでD級冒険者を護衛として雇いたいという依頼があったんだよ。依頼内容は王族の護衛、数日かかります」


「あん? D級? Cからじゃなかったか国の外出る護衛依頼受けれる冒険者って」


「多分依頼しに来た人がその辺りの事知らなかったんだよ。Dから冒険者として正式採用とか思っちゃってた口かな?」


「まぁ、どっちでもいいんだが、要するにお嬢の婚約者であるリオネルの護衛になる可能性があるってことか」


「あるというかほぼ確実にソレなんだよ。実は事前に……」


 ガイウス王子の暗躍についてもお伝えしてみる。

 ああ、やっぱり。凄く眉間に皺寄せて困った顔し始めた。


「お嬢の笑みだけで勘違いさせられたガイウス王子も大概嘆かわしいが、お嬢もやらかしたなぁ。お嬢が断ってりゃ暗殺思いとどまったかもしれんのに」


「でも、後廻しにされるだけなんだよ。だったらさっさと暗殺しようとしてもらってこちらの蜘蛛糸に絡まって貰った方がいいんだよ」


 ここからが、本題だ。と二人で地図を広げて話だす。

 何の話かといえば、リオネル様だった場合暗殺される場所で可能性が高い場所の吟味である。

 その辺りを差しかかる時はとくに注意すべしって場所がいくつかある。


「王族の挨拶周りか。成人したら村々を回って仕事するんだよなぁ」


 しみじみと言ってるけど、もしかして体験済み? まぁ魔界の王子な訳だし、体験しててもおかしくないよね?


「暗殺の方法としては弱い冒険者は殺すつもりで依頼した筈だから、野盗の仕業にして襲うのが一番だろうね。おそらく何人かは普通の兵士が居るんだろうけど、決行と同時に全員殺す筈だ」


 ということは、私達が身分隠して変装しとけば普通に襲撃は防げそうかも?


「そうだね。後は臨機応変にすればお嬢たちなら大丈夫だろ。何しろ邪神居るし。最強の防衛戦力じゃん。むしろ過剰防衛?」


「あはは……」


「ああ。でもキーリ君。暗殺者がどれだけいるかわからないから決行された場合は目撃者は全員殺すくらいの勢いでやらなきゃ駄目だぞ? 一人でも逃げられればお嬢がリオネル様助けたことがガイウス王子にバレるから。お嬢が知らないうちにリオネル様が助かったっていうテイにしないと」


 面倒だけどそれが一番か。暗殺者さんたちには死人に口無しして貰わないといけないのか、この世界じゃなかったら私はきっと警察行きだなぁ。なんでこんな落ち付いてるんだろ?

 とはいえ、明日はキーリに一任しちゃおう。私はリオネル様の護衛に専念だ。

 といっても、変装してるから気安く話しかけたりは出来ないけども。


「んで、これは明日からのお願いなのですが、私の友人たちと、そこにいる影のおっちゃんたちに魔法の授業を教えてほしいんだよ?」


「まぁ、お嬢がいいならいいんじゃないか? 別に秘密じゃなくていいんだってことなら、あ、待て。まずは魔道師ギルドの方に登録しよう。それが終わってからだ。いいな?」


「あー。既得権益の奴だね。了解なんだよ。じゃあ王族云々が終わったら登録一緒に行ってください」


「了解。今から心を鍛えておくよ」


 なんでさ!?

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この令嬢ひょっとしてタイタス・クロウと同類か?
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