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春山小春の……。
「おい、大丈夫か? あ~、その、なんだ。とりあえず、泣くのやめてほしいんだが……」
「あ、そ、そうだよね……」
でも、止めよう止めようと思うほどに、涙はあふれ続ける。
「ああ、無理しなくてもいい。どうせ自力で止められるものでもないだろ」
ああ、やっぱり優しいな。
「ほら、その、さ。そろそろ他の奴らも来る頃だろうし……」
「え、あ、そっか」
今はまだほかにクラスメイトはいないけれど、滲む視界にとらえた時計を見ると、そろそろ誰か来てもおかしくない時間だ。
来た時に泣いてる人がいたら、驚くだろうな。
大変だ。
席を立ちあがって言う。
「ちょ、ちょっと顔洗ってくるね」
運よく誰に遭遇することもなく、トイレにたどり着く。
冷たい水を顔にパシャリとかけると、気分は落ち着いたようで、涙も止まった。
「ふぅ」
二~三度繰り返し、ハンカチで拭くと、鏡には、いつもと同じ私がいた。
ほんと、短くなりがちで申し訳ないです……。
次話から視点が戻る予定です。




