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エピローグ



それから幾年もたったある日、調べ物をしていた私は、図書館で偶然、とある資料を見つけた。


「悪魔が天使になる方法……。」


それは悪魔が完全に天使になる、というものだった。そしてそれは、天使と悪魔が結ばれる為のものであった。原則、天使と悪魔が結ばれることは出来ない。だから、どうしても結ばれたければ選べる選択肢は、一つだと思っていた。天使の方が堕天する。それだけだと、思っていた。悪魔は、すべてがすべて悪という訳ではないのだろう。悪魔と結ばれたくて、堕天した知り合いもいる。今でも、たまに幸せそうな写真が家に送られてくる。でも、選択肢は一つだけでは無かったのだ。

だが、その方法とは、愛しい人の羽を奪い、もう一人、別の天使の命を奪うという酷く残酷なことであった。そして私には、そのことに身に覚えがあった。彼が最後に残した言葉が本物であったなら。


彼はもしかしたら、私と結ばれたかったのかもしれない。私に滅法甘かった彼だから、私に堕天をさせたくなかったのだろう。私がしたことは、彼を殺したということは、きっと正しかったのだと思う。彼が本当にそのつもりであったなら、ロゼの命を奪うつもりだったのだろうから。そう、きっと、正しかった。……例え未だに私が彼を忘れられず、あれから一度として恋をしてないとしても。例え、今私が、彼と結ばれたかったと思っていても。


「キルク……。」

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