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プロローグ

紅桜が書きました。

天使ものです!

「あっ、キルク!こっちこっち」


「焦らなくても花園は逃げないよ。ほらあんまり急ぐと転ぶよ?」


「分かったよ、じゃあ、手繋いで?」


「ん、ほら」


「やったぁ、あ、花園見えて来たよ!」


やわらかく風が吹き、花びらが舞う広く、美しい天上の花園に2人の天使が立っている。


「ここ、いつ来ても綺麗だよね、キルク。ほんとに……」


目を細めそういう少女にキルクと呼ばれた青年は微笑んだ。


「あぁ、そうだね。」


キルクはそっと少女の顎に指をかけ、軽く上を向かせた


「目……閉じて?」


少女はそっと目を閉じる。


その瞬間ときやわらかく、優しかった風が、不意に、冷たく吹いた気がした。


「……っ!?」


少女を激しい痛みが襲った。

目を開けた少女の見たもの、それは白く輝いていたはずのキルクの羽が黒く鈍い光を放ち、悪魔のそれへと姿を変えていく光景、そして、歪んだ笑みをうかべたキルクの顔だった。


「ーー……」


キルクが呟いた言葉は意識を失っていく少女に届くことはなく、風に溶けていった。


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