スワンプマン
概要
和訳すると「沼の男」。思考実験の一つ。
ある男が沼の近くを通りかかり、雷に打たれて死んでしまう。しかしその時、もう一つの雷が沼に落ちる。その雷によって泥沼は変質し、死んでしまった男と全く同じ生き物を作り出す。外見も知識も性格も、何もかも同じ生き物を。あらゆる現実を無視し、偶然と奇跡を総動員して、そういうことが起こったと仮定する。
「沼から生まれた男は、もちろん自分が死んでしまった男であると思っている。但し、雷に打たれたことだけは知らない。さて暦くん、沼から生まれた男はどうすると思う?」
「そりゃあやっぱり、死んでしまった男と同じように行動するんじゃないのか?」
「ええ。おそらく死んでしまった男の家に帰り、死んでしまった男のベッドで眠り、死んでしまった男の服を着て、死んでしまった男の職場に通う。誰も、一人の男が死んだことに気がつかないでしょうね」
「うわぁ……」
「男が生きているときと全く同じように、現実は進んでいくわ。ねえ暦くん、こんな状況でも暦くんは、彼が死んだと思う?」
「ああ。事実、彼は死んでいるじゃあないか」
「じゃあ、死んでしまった男と沼から生まれた男との違いは何かしら?アイデンティティーとは一体どういうものなの?そういったことがこの思考実験の主題よ」
「じゃあ、沼から彼とまったく同一な男が生まれた事を、彼が生き返ったと表現してもいいのかね?」
「……私には分からないわ。生き返るというのが、一体どういう事なのか」
「そうだな。俺にも分からない。死者の灰に魔法の薬を振り掛ける事で死者と同じ誰かが生まれたら、生き返ったと言えるだろうけど」
中間試験明け、一本目!やっと投稿です!
え?試験の結果?……ふふふ、私なんて…………(テンションダウン)。
さて、第三回は「スワンプマン」という思考実験のお話でした。相変わらず脈絡のない展開です。
さて、次は何にしよう……。
参考文献:サクラダリセット2 witch,PICTURE and RED EYE GIRL