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妹ヒロイン

※この話には妹に対する偏見が多少入ってます、あなたが妹本人という方や妹が大好きだという紳士の方が読む場合は自己責任でお願いします、こちらは一切の責任を負いません。


「私、お兄ちゃんが好きなんです。でも、変ですよね、兄妹同士でなんて」


妹ヒロインが相談しに来ていた。彼女は不安そうに俯き、消えそうな声で胸の内を明かす。


「そうですね、ありえません」


秀がズバッと一刀両断する。その言葉は、小さな希望を容赦なく打ち砕くかのようだった。


「そう...ですよね」


妹ヒロインは、やはり、というように肩を落とす。彼女の顔には、諦めの色が濃く浮かんでいた。


「だからまずはDNA鑑定して本当の兄妹かどうか確認してください、意外と実は血がつながっていませんでしたってことがあるのでその望み見かけてくださいでは、結果が出てからまたお越しください」


「はいわかりました」


相談に訪れた少女は、少し寂しそうな表情を浮かべながらも、素直に頷いて相談所を後にした。秀は、その背中を淡々とした表情で見送る


「先輩なんか冷たくありませんか?アドバイスも適当でしたよ」


結衣は、秀の隣で腕を組み、不満そうに彼を見上げた


「そんなことないだろう実際に兄妹だと思っていたら赤ちゃんの頃に取り違えてましたとか実は養子にした子でしたなんてのは2次元では珍しくない」


秀は、気まずそうに視線を逸らす


「いつもの先輩なら、血がつながっていようがいまいが関係ないです、大事なのはあなた自身の気持ちです世界に歯向かう覚悟があるなら思うように行動してくださいキリッ✧とか言いそうじゃないですか」


結衣は、身振り手振りでいつもの秀の熱血指導を真似てみせる、本人は真面目に真似ているようだが秀から見ると煽っているようにしか見えない


「俺はな、ああいう妹が嫌いなんだよ」


「え〜なんでですか可愛くて世話好きでお兄ちゃん思いのいい妹さんじゃないですか?」


結衣は心底理解できないといった表情で首を傾げる


「それだよ、それ!完璧すぎるんだよ実際にはあんな妹はいない」


秀の脳裏には、理想と現実のギャップが映し出される


「そんなわけないじゃないですか妹はみんなお兄ちゃんが大好きなんですよ」


「廊下ですれ違うたびにキモっ!こっち見んな、とか心配してるだけなのにはぁ?なに兄貴ヅラしてんだよ、とか言ってくるんだぞ!俺はただ仲良くなりたいだけなのに、本当はあんな妹が欲しい……」


「ただの嫉妬じゃないですか、幼馴染やツンデレはいいのに妹はだめなんですか」


「ブラコンじゃない実妹かブラコンの義妹か義姉ならいいがブラコンの実妹だけは無理だ、トラウマと妬みでおかしくなる」


「でもあの子みたいな子もいるじゃないですか、そうまさに私のような」


結衣は、自信満々な顔で自分を指さした


「あんなに良い妹は、棒アイスが当たって交換してもらったアイスがまた当たるぐらいの確率なんだよ」


「先輩、無視しないでくださいよ、少しは反応してくれてもいいじゃないですか」


結衣が不満を爆発させるが、秀は構わず話を続ける


「このとき当たりが出る確率が1%の場合2回連続で当たるのは何%でしょう、また12万人の妹がいる場合あんなに良い妹は何人いますか?」


「いいですね、教科書がこういう内容なら私も勉強しました。教科書の問題はなんで兄妹で同じ場所に向かうのにわざわざ別の時間に家を出るんでしょうね?全くもって意味がわかりません」


「やめろ!それ以上言うな!俺に刺さる!」







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