表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お題に挑戦!  作者: 梨藍
▼過去▼(3題)
7/35

2.消せない罪を背負う時

真耶→翠琉

真耶(まや)……っ……」


ああ、翠琉(すいる)が泣いてる。

そんな事をぼんやり思った。


―― 翠琉の全てが欲しい。


そう願ったのは間違いなく俺。

代償は命。

翠琉はきっと、これから俺の命を奪った罪を背負って行くのだろう。


―― それでも……


それでも、彼女の“総て”が手に入るなら……


なあ翠琉……


俺を浅ましいと嘲り嗤うだろうか?


どんな手段を使ってでも、自分のモノにしたいと願う俺を……


俺を貫く刀を、しっかりと握り締める翠琉。


伝う朱色は、俺と翠琉を繋ぐ強固な絆。


「ごめんな……翠琉……」


翠琉の温もりを最期まで感じていたくて、強く強く抱き締める。


俺が背負わせた罪

翠琉を繋ぎ留める罪


――本当は、ずっと傍に居たかったけど……


「……守れなくて……ごめん……」


―― 俺の我が儘に付き合わせて……


「ごめん……な……」


その瞬間、真耶の意識は途絶えた。

一人の少女の慟哭が、紅葉の舞う夜空を支配した。



●消せない罪を背負う時

/(c)螺旋の都

お読みいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ