表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
超記憶レオの魔導書蒐(あつ)め  作者: かず@神戸トア
レオは潜入する準男爵

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

100/176

シュテアの心中

私はシュテア。悪魔を崇拝する教団に、物心がつく前にさらわれて10年ほど教官役に育てられてきた。


今回、その教官役と一緒にコリピサ王国に傭兵として雇われていたのだが、先日ハイオークキングたちを誘導してテスケーノの街中を襲わせていたときに、防衛側の冒険者にキングたちと共に撃退されてしまった。

教官役はその時に死亡し、自身はかろうじて生き残ったところを、犯罪奴隷にされた後に魔法で回復された。


その後、街を襲った背景などを軽く尋問された以外は独房で放置された。更なる尋問が無かったので、聞きたいことは聞いたということか、いつ処刑されるのかと思っていた。しかし食事等は与えられながらまま待つこと一日半、やってきたのはキングと共に教官役を撃退した冒険者たちであった。戦闘時だけでなく通常時である今も3人とも濃紺ローブや仮面をしているのは、悪魔教団みたいに何かわけがあるのだろうか。

その彼が言うには、奴隷契約のご主人様は自分のまま継続するとのことであった。確かに犯罪奴隷にされたときは近くに居たので仮の主人と言う話だったのだが。名乗りも名字があり貴族のようだから不思議なことではないのだろうか。



いやいや、この3人はなぜこんなに良くしてくれるのだろうか。そのご主人様であるレオ様と一緒に居るベラ様とフィロ様の3人は、独房から私を連れ出した後、過去の経緯等を話すと抱きしめてくれた。その後も昼食を共にとりながら世話をしてくれる。教官役だった男の所持品などの確認はされた後、装備も充実させてくれる。犯罪奴隷と言うのにこんな扱いなのだろうか。

まぁ性的なことを要求されないのは心当たりがあるが。教官役からも、お前は背が高くて性的魅力がない、もっと小柄で肉付きが良いのがいいと言われていたのだから。今となっては分かるが、ベラ様のような体型が要望だったのであろう。


その夜も、ベラ様・フィロ様と同じ部屋で寝ることになった。お2人がローブと仮面を外す。え?フィロ様ってこんな子供?あれ?ハイオークファイターたちに魔法で渡り合っていなかった?え?

翌朝の朝食で、若い男の子がいると思ったらご主人様?え?レオ様までこんな子供?え?それなりに年下?なんでそんなに強いの?え?


混乱しているまま連れて行かれた街の北の森。習得している魔法を見せるように言われるのでお見せしたが、無詠唱にするように言われる。そんな簡単ではないでしょうに……

え?魔法や武技って、こんな簡単に習得できるの?どういうこと?教官役には私は適性が無いとあれだけ罵られて来たのに?

え?天使様?と驚いているとさらには悪魔まで召喚?え?


素顔のときと同じように、これら魔法関係も秘密にと命令されるけれど、当然よね……

だけど、奴隷扱いしないの?どういう扱い?



翌日も北の森に行っての訓練。昨日の続き、武技等の繰り返しと思ったら、使える属性の確認?火だけだと昨日も見せたはずだけど。

何?見本をみせてくれた上で、スクロールを使って実体験?確かにイメージは分かりやすかったけど、こんな無駄遣いして良いの?え、触媒も使って練習?魔力回復薬を飲みながら?え、どういうこと?次々といろんな属性の魔法を発動できる?

結局、各属性の初級魔法≪水生成≫≪そよ風≫≪砂生成≫≪灯り≫≪夜目≫≪治療≫のうち、水・風・回復は何となく使えるようになったわ。他属性もまたしばらくしたら再度やってみるとのこと。適性が無かったんじゃない?教え方が悪かっただけ?それは秘密にしないと……若いレオ様やフィロ様が強い秘密が分かったわ……教科書も渡されたけれど、この魔導解説書?だけでもとんでもない秘密だわ。恐ろしく簡単に魔法使い軍団を作れるかも……


この日はその後にベラ様とフィロ様から盾の武技≪挑発≫≪受流≫を教わって実習するため、角兎ホーンラビットがいるところまで移動して訓練までしたわ。

そのベラ様とフィロ様も、中級土魔法≪土壁≫をレオ様と天使グエン様に教わって練習していたのだけど。で、そのレオ様は先日のハイオークに使っていた従魔の証を流用して、魔猪ワイルドボア相手に≪従魔契約≫の練習をしていたわ。

この3人はいったいどこまで成長していくのかしら。私もどこまでついて行くことになるのかしら……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ