眼鏡くいってやりたい
目が覚めると俺は終わりのない白い空間に立っていた。
後ろには団子とB、C、Dがいる。
それと……自転車。
ていうか立ってるってことは俺らその状態で
寝てたってことか!?
Cに至ってはまだ寝てるし……
「起きろー」
Bが頬をペチペチと軽く叩いてみるも爆睡。
どうするんだよー。これ。
「んー。困りましたねぇ。もぐもぐ。起きないと出発できないんですよー。ズルズル。」
へー。
カップ麺食べながら言われましても……
「これでもくらえーーーーーーー。」
おい、D!!なにしようとしてんだ。嫌な予
感しかしないんだが。
「必殺!奥義!こちょこちょ!!」
やめたげろ。ていうか、必殺はしてない。
「んー。むにゃー。」
Cはまだ寝てるんかい。
はよ、起きろや。
「わー。Cのほっぺぷにぷにーぃ!!
Bもやりなよー」
あ、何してるかと思ったら
つついてるだけか。
速すぎて見えんかった。
「んー。スヤァ……」
バタンッ!!!!
「わーCが倒れたー(笑)」
「どっどっどっどっどっどっどどど」
D、遊ぶなや。
Bはどうした?
「ど」しか言えなくなってるが?
「どぉしよーーー!!」
あー。それを言いたかったんデスネー。
Cは意外とタフだから大丈夫ーー。
「あ、そうなんだ」
切り替えの速さ……。
そこまで行くと逆に尊敬するわ。
「ケジメは大事です。(キラーン」
うん。「眼鏡くいっ」はしなくていいよ。
眼鏡ないし……
でも、やっぱ学級委員は違うなー
「成績、身長、体重、運動能力、全部平均の Aとは違うね。さすがー。」
やっやめろぉぉぉぉぉ!
コンプレックスなのにぃ。
……ん?ちょっと待って?
何でそれ知ってるの?
誰にも言ってないのに。しかもDに言うとか危険すぎてありえない!
「何気に失礼。むんっ!」
むんっ!じゃねぇ!!
「あ、あと心読んだ」
あー。忘れてたわ。
うん。マジで。ごめんて。
「ハッ!ここどこ!」
起きたの今更か。
ていうか何にもしてないのに起きられると
それはそれで複雑なんだが?
「それじゃ!出発しましょう!!」
「「「「おーー!」」」」
こうしてやっと俺たちの物語のはじまりが
みえた……ような気がした。