閑話9 愛の「勇者」の復活②
いつもお読み下さりありがとうございます。
新作書き溜めのため更新頻度が下がります。
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ーーー愛の勇者視点ーーー
私は、アイハラに連れられ王国へ戻ってきた。
そこでは、驚いたことに私の鎮魂式が行われていた。
「おいおい……これでは私は幽霊だと思われてしまうぞ……」
「あらあら……でも、それならそれで楽しそうだね♪ 」
「何も楽しくないです……」
アイハラは他人事だと随分お気楽なようだ……。
「それより、何しに王国まで来たのだ? 」
「あらあら……マブチンのア・ワ・テ・ン・ボ・ウ♪ 」
そう言ってアイハラは私の左腕に胸を押し付ける様に体を密着させ、腕を絡めてきた。
私は、振り払おうとも考えたが、1度死んだ身だし、どうせなら人生楽しんだもん勝ちだと思い、左腕に全神経を集中させ、その感触を楽しんだ。
柔らか……そして良い匂い……。
私は、一目も憚らずアイハラの唇を奪うと、唇が離れたと同時に、そのまま裏路地へと連れ込んだ。
「あらあら……マブチンにこんな大胆なこと出来るなんて驚いたぞ♪ 」
そうしてウインクするアイハラ。
可愛い……素直に言って可愛い……。
私は、もう一度アイハラにキスをすると、そのまま両手で胸を鷲掴みにした。
少し力を入れてしまったのでもしかしたら痛かったかもしれないが、アイハラは特に気にしていないようでニコニコしていた。
しかし、唐突にそんな時間は終わりを告げた。
突如私の首元に触れただけで切断されそうなほど、鋭利すぎる刃物が現れた。
いくら注意が散漫になっていたとしても、私はこの世界でただ1人、神の力を借りずに「勇者」となった漢である。そんな私に気配すら感じさせずに背後をとったこの者は何者なのだ?
「ワレ……人の女に何しとるんじゃ? ……」
アイハラの元カレか何かか?
いや、魅了されて利用されているのか。
「勇者」以外にもこんなやべー奴を配下にしていたならなんで城での戦いで使わなかったんだ?
「あらあら……お久しぶりです……魔王様♪ 」
まおまおまおまおまおまお魔王っ!!!
魔王様直々に王国まで来ちゃったの!?
それはヤーバババイ。
思わずクールな私のキャラが崩壊してしまったよ、どうしてくれるんだい? (今更)
「まぁ、とりあえず人の女に手ぇ出したんだから覚悟せーよ……」
俺は恐る恐る振り向いた。
そこには、恋慕の「勇者」 イッサ=ダンプ の姿があった……。
ーーーーーーー
「さて……ワレ落とし前はどぉつけてくれるんや? 」
私は驚愕した。
まさかあんなに憧れていた恋慕の「勇者」が「魔王」だったとは……。
いや、現魔王は女だったはずだからアイハラを愛人として囲ってたという先代の「魔王」か……。
というかアイハラ笑ってねーで助けろコラ。
「オイコラ! 黙ってないで出すもん出しな!! 」
……そう言われましても今は殆んど金等持っていない……正直死ぬと思っていたからルディに渡せる様にパーティの共用口座に全て預けてしまったし……。
こうなったら……一か八かであれを出すか……。
私は、正座の体勢から立ち上がると、ズボンと同時にパンツを脱いだ。
皆さんはご存知だろうか?
とある島国にあるグンマーという秘境には、神隠しにあった際チ○コを出せばいなくなった人や失くなった物が戻ってくるという伝承がある山が確かに実在していることを。
そんなこととは露知らず、出せと言われたから出してやった。
仁王立ちする私に対して、イッサは表情を変えずに呟いた。
「わかった……自分から去勢してほしいとは殊勝な態度だ……」
ファァァァァァ!!!!!
やってしまった!
ヤバタンヤバタンヤバタニエン……。
このままでは私の愛の「勇者」Jr.が刈り取られてしまう……。
私は、もう1つの切り札をきることにした。
「魔王様! どうかこちらをお納め下さい!! 」
私が取り出したものは他でもない。
「『猫耳』っ娘専用コスプレカフェ キャット&アイ 2時間コース50%割引券」
である。ちなみにキミトにあげた物と同じものである。
わかっていたさ……。
これで懐柔出来るのはキミトくらいなことは……。
でもさ! これくらいしか持ってないんだもん!!
他になかったんだもん!
このままだとラブ&デストロイのラブ&デストロイがなくなっちゃうんだもん!
「ワレ……」
あ~……これ処刑っぽいよね……。
「ワレ……分かっとるやないかい……」
ふぉ?
「今から『猫耳』愛でに行くぞコラ! 」
マ?
「あらあら……相変わらずケモミミ好きなのね♪ 」
「ケモミミはこの世の宝じゃ!」
…………魔王とはなんぞや?
この後、3人でメイドカフェに行ったところ、私が死んだことを知っていた者にお化け扱いされ、恐怖から暴走したメイドによって店内は蹂躙された。そして向こう数日間臨時休業となってしまいとある「でぶ」が泣くことになることは私には預かり知らぬこと……。
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