6-5 「鬼姫」見参!?
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気を取り直して、俺達は鬼ヶ島の浜辺から中央部に向かって進んでいった。
すると、やたらデカイ門があり、やたらデカイ赤い鬼と青い鬼がいた。
しかし、鬼達はどちらもボロボロになっており、見るに耐えなかった。
「集中回復」
俺がまず赤鬼に回復魔法をかけると、マイが青鬼にかけてくれた。
指示しなくても役目を理解してくれるのはありがたかった。
鬼達は、俺達の足元に這いつくばり、話し出した。
「な……仲間を……助けて……ください……」
「私より……仲間を……仲間を……どうか……」
俺は鬼という生物に対する印象が変わった。
鬼とはもっと悪逆の限りを尽くしている様な生物かと思っていた。
しかし、少なくともあの糞「勇者」共よりよっぽど善良な心を持っているように感じる……。
俺は、ポーションと軽食を赤鬼と青鬼に渡し、門を走り抜けた。
「力士!、飛行! 」
俺は、またマイとルディを抱えて空から急いだ。
シャルとシアンはそのスピードについてこれるため自力で来てもらう。
特にシャルは空の旅が好きなので(機嫌が悪くなる前に)後で一緒に飛んであげようと思う。
ーーー
「ヒャッハー! 鬼共の同士討ち面白れー! 攻めて攻めて攻め破れ!! 潰しちまえや!!!」
……なんだこの地獄は?
小鬼が涙を流しながら大人の鬼を攻撃していて、大人の鬼は攻撃を返せずにずっと耐えている……。
小鬼達の背後には小汚い乞食の様な身なりのおっさんが、高笑いしながら鎮座していた。
俺は見晴らしの良い小高い岩山の上に降り立ち、「解析鑑定」をその乞食(仮)に使った。
ーーー
名前:マサタロウ=セリザワ
年齢:33
階級:25
状態:愉悦
職業:「勇者」
通称:隷属の「勇者」
称号:転生してきた「勇者」
ーーー
隷属の「勇者」か……。聞いたことねぇな……。
ここは困ったときのルディ先生だ。
シアンも見識は広いけどやはりマブールと長く旅をしているルディには及ばない。
ルディを一緒に連れてきて正解だった。
「ルディ……隷属の「勇者」マサタロウ=セリザワを知ってるか? 」
俺が尋ねると、ルディは眉間に皺を寄せ、少し気分を悪くしていた。
「奴は……マブールが討伐するために探していた男だ……スキル『隷属』は10歳以下の子供を逆らえないようにするスキルだ……」
なるほど……不快な奴だ……。
「ルディ……教えてくれてありがとう……あと、眉間に皺が寄ってると可愛い顔が台無しになっちゃうから……」
「……あぁ……気を付ける」
「まぁ……ルディはそんな表情も可愛いけどな……」
「ツッッッッ……君人殿……時と場合を弁えてだなぁ……でも、嬉しい……」
……照れ照れで可愛い奴だ……。
「あの……君人様……エメルディさんと良い感じの話をしてる時にしれっと私の胸を揉んでるのは流石に頂けないのですが……? 」
……勘の良い「天使」も嫌いだよ(大好き)
「な……なんのことやら……」
ここはなんとか誤魔化さなければ、また塵を見るような目で見られる……。
「君人殿……貴方という人は……」
「詐術」のスキルを使って誤魔化すか?
しかし、これは嫁にスキルを使うほどの事案じゃねーよな……。
1度失った信用は取り戻せねぇもんだからな……。
「ち……違うんだよルディ! 」
「私と話している時は……触りたくなったら私のを触るように……じゃないと双方に失礼だぞ? 」
……なんと魅力的なご提案……。
「そうだね、ルディ……。(モニュ)うん……ごめんな、気を付けるよ……」
「……まさかこの流れでもう揉み始めるとは思わなかったが……まぁいい……」
ルディが若干呆れ気味に呟いた。
「あの……君人様……私のも触って下さい……」
マイたんまじ可愛ゆす……。
「勿&論」
俺がその至宝に今一度手を伸ばしていたその時!
「あんたらわざわざ先に行ったのに何してんの? 」
「ご主人様……空気が読めないのも限度があるにゃ……」
シャルとシアンが正に塵屑とはこいつのことだ! と言わんばかりの蔑みの視線を送っていた。
「しょうがないだろ……可愛すぎるお前らが悪い……」
俺は 逆ギレとは正にこの事だ! と言わんばかりの言い訳をした。
「ま……まぁ、そういうことなら仕方ないにゃ……」
俺の嫁は皆本当にちょろい……。
「いや、シアン……ここは簡単に許しちゃダ……」
俺は素早くシャルの唇を自らの唇で塞いだ。こういう時はキスで口を塞ぐ……するとこうなる。
「あっ……もっと……もう1回して……あれ? 私は何に怒ってたんだっけ? 」
シャルたんもマジ可愛ゆす。
……さて……サービスシーンはこの辺にしてそろそろいくか……。
ーーー
①「飛行」を発動し、セリザワの真上へ飛んだ。
②「雷鳴」を発動し、セリザワに落とした。
③「運命」を発動し、子供達の隷属を解除した。
(①~③までの所要時間45秒)
ーーー
さて、事件は解決したし、先へ進むか。
一瞬で事が済んだため、初めは皆ポカーンとしていたが、皆泣いて喜んでるし……良いことした後は気持ちが良いな!
そして、気づいたら小鬼も大人の鬼も傷が治ってる……マイが「広範囲回復」を使ったのだろう。
俺は嫁達が待っている岩山に戻った。
「お主ら……何者じゃ……?」
声のした方を振り向くとそこにいたのはまた「美少女」。
黒をベースにした花柄の着物、黒髪ショート、そして頭部中央からは一本の角が生えていた。
そして全体的にあどけなさを残しているものの、今正に大人の階段登っている最中のシンデレラの様な可憐さを抱かせる可愛らしい顔……。
この時の俺は何故か5人目の嫁はこの少女だと確信にも近い何かを抱いていた。
そして、実際にこの少女との出会いが、俺の目標を大きく加速させることになることは、俺はまだ知らなかった。
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