5-4 愛の「勇者」と共同戦線②
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ーーー女騎士視点ーーー
死にたい。
しかし死ねなかった。
大事な人を守れず
恩人に牙を剥き
敵に囚われ
仲間に迷惑をかける……
「頼む……せめて……殺してくれ……」
「女騎士」は、涙を流して敵に懇願した。
ミッツ=ジーノは失笑し、アイハラはまた機嫌を良くした。
「あらあら……仕方ない子だな~♪ ……余計虐めたくなっちゃう♪♪♪」
アイハラは少し興奮したように、舌舐めずりをし出した。
男が見たら、思わず前屈みになってしまう様な艶かしさがあったが、今の「女騎士」には恐怖でしかない。
「うぅ……殺してくれ~!!!」
「あっ! …………あ~…………」
「待たせたな、エメルディ……」(マブール)
「後は私達に任せて! 」(シャル)
「にゃ~! やったるにゃ~!! 」(シアン)
「はぁ……」(でぶ)
我らが「でぶ」一行と愛の「勇者」……滑り込みセーフである。
「あらあら……やっぱりまた来たのね♪ 私に会いたかったの♪ 」
「ふっ……私達が足を運んだ理由等……1つしかないだろ……」(マブール)
「えぇ! 当然よ! 」(シャル)
「にゃ~! 当たり前にゃ~! 」(シアン)
「はぁ……」(でぶ)
「エメルディを助けるためだ! 」(マブール)
「『女騎士』さんを助けるためよ! 」(シャル)
「『女騎士』さんを助けるためにゃ~! 」(シアン)
「はぁ……」(でぶ)
「キミトさん……気持ちはわかるけど……」
「ご主人様……ここ見せ場にゃから……」
「はぁ……」
(嫁が心配すぎてどうしようもないです……)
王の間は何とも言えない空気に包まれていた。
ーーー天使視点ーーー
「まずはマブール様の転移スキルを使って、王の間に移動してもらいます」
私は、作戦を変更したいと申し出て皆さんに聞く体制に入ってもらった。
マブール様のスキル「ラブ&テレポーテレション」は行ったことがある場所へ転移することが出来るが、MPを多く消費するらしい……。また、転移出来るのは本人を含めて2名だそうです。
「君人様にも『ものまね』を使って、昨日のうちに転移スキルを覚えておいてもらってますので、これで計4人は転移出来ますよね…… 」
「あ~……しかし、それだと陽動部隊が……」
君人様の疑問は最もですよね……でも……
「いえ……それは大丈夫です」
何故なら……
「私が単独で正面からお城に入って陽動致します」
「はぁ!? 」(シャル)
「にゃ!? 」(シアン)
「それは……危険すぎる!!」(マブール)
「ふざけるな!!!」(でぶ)
君人様は、私に向かって怒鳴りつける様な声をあげて非難してきた。
「ふざけるなよ……そんなことを許すと思ったか……」
君人様は、私1人では陽動の役割をこなすことは難しいと思ってるんだろうけど……正直、今の私ならそこまで難しくないと思う。
「馬鹿野郎……1人で陽動とか……お前は死んだら、生き返れないんだぞ……俺を置いて逝きやがったら、俺はこの国どころか世界中の『魔王』配下と『勇者』を皆殺しにするぞ……」
「君人様……」
君人様は、ただただ私を心配してくれてるんだ……。
「……本気でやるのか……マイ……」
「やります……それが一番勝算がある作戦なんです……」
「………………………………わかった……………………」
君人様は渋々了承すると、抱き締めてくれた。
「必ず……必ず俺の元に戻ってこい……」
「は……はい……」
そう言うと君人様は、私に口付けをしてくれた。
短くて幸せな時間が終わり、ここからは現実に向き合わなくてはならない。
気持ちを切り替えなくては。
「お待たせ致しました……それでは、マブール様……」
「あぁ……」
マブール様は深呼吸をしてから続けた。
「必ずエメルディを救いだし……悪を討ち滅ぼす!!!」
ーーーでぶ視点ーーー
まぁ……そんなこんななことがあり、マイが単独で陽動をしている。
……心配すぎて吐き気がしてくる……。
マイが死ぬ様なことになったら……
シャルやシアンには悪いが、俺も死なせてもらうわ……。
今更マイがいない世界で生きていくなんて、そんな拷問……俺には耐えられないわ……。
ガキーン!
金属通しがぶつかった音が響いた。
白虎の「勇者」がマブールに剣を振るったが、マブールはレイピアでガードしていた。
「「何!?」」
白虎……そして玄武の「勇者」は、大分驚いているようだが……無理はない。
「貴様……何故素早さが低下していない? 」
そう……玄武……巨大な亀の神獣の力を得た「勇者」は、スキル「呪い(鈍い)の亀」によって、相手のスピード、素早さをかなり下げることが出来る。素早さに特化した白虎の「勇者 」と組むことで、その特性は更に生かされる。
「い……いけ……やっ……やったれやマブール……」
俺は、マイの指示でマブールにも「身代わり」を使っておいた。
「身代わり」はレベル1ではダメージのみの肩代わりだったが、今は状態異常やステータス低下も肩代わり出来る。
つまり……元々トロいのに素早さを下げられた俺は格好の的である。
その事に気づいたらしく、白虎の「勇者」は次に俺を狙ってきた。
ガシン!
「キミトさんには指一本触れさせないよ! 」
シャルが白虎を横から跳び回し蹴りで吹っ飛ばした。
やはり、頼りになる仲間だ。
「あっ……でも、キミトさんは夜なら私に……好きなだけ触れて良いんだからね……」
訂正 頼りになってエロ可愛い仲間達だ
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