閑話2 屑「勇者」 タイキ=シオハタ の家族
ーーー炎の勇者視点ーーー
俺様は炎の「勇者」タイキ=シオハタだ!
あの「でぶ」と屑女共の卑怯な罠によって、俺様は死んだはずだ。
だが、ちぎれたはずのマグナムも復活してるし、怪我ももう治っているようだ。
「あ~『勇者』、死んでしまうとは情けない」
声が聞こえた方に振り替えると、そこには見覚えのあるおっさんがいた。
俺様をあの異世界に転生させた神でもある。
「タイキよ……炎の力を与えられながら、普通の転生者に破れるなど……情けない……あ~、情けない…………本当に情けない……」
おっさんはやれやれといったゼスチャーをしてやがる。超絶うぜーな。
俺様がイライラし出すと、少し離れたところに光が集まり、やがて人型となって光が分散した。
…………ん? こいつ親父じゃね?
「あ~『勇者』、死んでしまうとは情けない」
テンプレなのだろうか?
「おい! 親父! 」
俺が叫ぶと、親父が振り返った。
「タイキ! お前もやっぱり来てたのか!! 」
やっぱり? どういうことだ?
すると、また光が集まり出した。それも2つ。
そして人型になった…………兄貴達じゃねーか!
「あ~『勇者』達、死んでしまうとは情けない」
シオハタ家全員集合しちゃってるよ。
俺達が久々の再開を喜んでいると、神が話し出した。
「『勇者』達、今度は死なぬように気を付けるのじゃよ? 」
そう言うと、俺達は再び光に包まれた。
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俺様達4人はこの世界に戻ってきた。
父親 焔の「勇者」タクロウ=シオハタ
長男 灯の「勇者」ダイキ=シオハタ
次男 煙の「勇者」タロウ=シオハタ
そして、
三男 炎の「勇者」タイキ=シオハタ
首洗って待ってな……「でぶ」、そして糞女共……。
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「焔! 」
「ファイヤーフレイム! 」
俺様と親父は化け物の様な男と対している。
頭にLOVEとか大きく書いてあるふざけた兜を被っている癖に、こいつ……強すぎる。
俺と親父のスキルは、化け物に当たっているが全くダメージを与えられていない。
既に兄貴達を首を落とされている。
後は俺様と親父だけだ。
…………いや、今親父の首も落とされたので、既に生きてるのは俺だけだ。
「タイキ=シオハタ ……数々の女性への狼藉……この愛の『勇者』 マブール=タクウィン が討伐する!!」
そう言って、化け物はレイピアの様な刀を構えた。
「うるせー!!!」
俺様が剣を振り上げると、その瞬間、俺様の剣が、俺様の右腕ごと地に落ちた。
「うぎゃーーー!!!」
俺様が痛みに耐えられず片膝を地面につくと、その一瞬後、俺様の首は地面に落ちた。
狙った獲物は必ず殺す……「ラブ&デストロイ」の2つ名は伊達ではないのである。
ーーーーーーー
「あ~『勇者』共、死んでしまうとは情けない」
俺様達は、また甦った。
話を聞くと、兄貴達はあの化け物に殺されて一度死に、またあいつに殺されたらしい。
兄貴達を見てあの化け物が少しびっくりしていたように見えたのはそれが原因か……。
「いい加減もう死ぬなよ? フリじゃないからな? 」
そう言うと、俺様達は三度目の異世界へやって来た。
しかし、何故か酷い目に合う予感しかしなかった。
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「ぎゃーーーー!!!!!何なんだよこの集落はーーーーーー!!!!!!」
俺様達4人は、寝床と食料を確保しようと、近くにあった手頃な山小屋を襲った。
しかし、返り討ちに合い、気づいたらここにいた。
全員、全裸でやたらデカイ十字架に張り付けにされていて、中央ではキャンプファイヤーしてて…………そしてゴブリンとオークの姿がある。
俺様はこの後起きる出来事にもう予測がつき、抵抗することすら諦めた。
「へ~、随分とものわかりが良いのね……糞炎の『勇者』様……とおまけの方々……」
もはやローブ等つけずに、例のごとくあの女共が現れた。
俺様以外の3人は、「外せ!」や「ふざけるな! 」等と言っているが、この後の展開は目に見えている。もはや抵抗は無意味である。
そして、例のごとく3日3晩続く地獄が始まった。
俺様達はゴブリンに突っ込まれオークに搾り取られ、そして最後は全員で 人食いBOX にマグナムを噛みちぎられた……。
そして、全員また死んだ。
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「この糞塵共、死にすぎだ、なめてんのか? 」
「てめーら、次死んだらゴーレムかクラーケンと乱交パーティーさせっかんな? 」
「聞いてんのか、ウジ虫共? 」
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こうして俺様達は4度目の異世界へ降り立った。
兄貴達は壊れてしまったのか、ずっとガタガタ震えていた。
俺様は兄貴達と親父を連れて、王国へ帰ることにした。
そして、その事が俺様達を更なる地獄に追い込むことになることに、俺様達は気づけなかったのだった。




