2話
『は~~朝っから疲れた…』
『おはよう、カズト君』
『うおっ!!椿ちゃん!』
ふふと話しかけてきたのは、俺が密かに片思いしてる相手、椿ちゃんだ。
容姿端麗、運動神経抜群、学力学年トップ、生徒会副会長。そして!赤渕めがね!!…そしてスタイルも…申し分ない…。
非の打ち所が見つからない、漫画にでも出てきそうな子だ。
『お、おはよう。』
あー!!俺のくそくそ!!せっかく運良く隣の席になれたっていうのに、全然うまく話せねぇよ!!やっぱり俺が童貞だからか!?童貞だからなのか!?
『カズト君、部活動なにか決めた?バスケ部は退部するんだよね?』
『あ、う、うん。まぁ、一応…』
『良かった‼️生徒会長に明後日までに渡さないといけないから出来たら入部届け書いてね』
『あ、う、うん』
宜しくね、といいながら去る彼女からは良い香りがした…。はぁぁぁ~癒される…。
そう、話しは戻るが俺は運動音痴のくせにモテそうだからという理由でバスケ部に入部した。(ほとんど幽霊部員だったけど)
入ってみれば練習もついていけねー、コミュ力もねぇ、ただのモブ化したわけだ…。
高校生活も残り1年!青春してぇ!彼女つくりてぇ!と思って、新しく部活に入る事になったわけだが…。
『俺みてーな奴、入れるところなんかあんのかよ…しかも3年だし』
学校掲示板の前で項垂れていたら、あの…。と小さく声がした。
『…?』
『あ、あのっ!』
『うわぁ!?びっ…くりしたぁ…』
『す、すすすみません!!』
顔をあげてみれば、そこにいたのは影が薄そうな…(失礼、
2つくくりの密編み、黒渕眼鏡の子が困った顔をして立っていた。
『な、なに?』
っつか存在感薄すぎだろ!!まじで焦ったわ黒渕ちゃん!!
『わ、わたし、新しく部活を、た、、立ち上げ、、て、て、あのでも!!誰にも言わないでくださ!あの、、』
『誰にも言わないでって…』
『こ、これよかったら…!!』
『うおっ』
俺にぐっしゃぐしゃの紙を渡してバタバタと走り去った彼女はリボンの色からして恐らく一年生だろう。
『なんだぁ、これ…』
ぐっしゃぐしゃの紙を広げれば、
『あ、い、ど、る、ぼ、し、ゅ、うう?!』