クロウの危機
魔王城の頭脳である彼は困っていた・・・
彼の優秀な頭脳をもってしても抗えない事態が起ころうとしていた・・・
「おい、どうしたクロウ? 顔が真っ青だぞ?」
「ラッセルちゃん・・・ 僕はもうだめかもしれない・・・」
一体何が?
あんじーが飛び込んでくる。
「まーお大変!! おくさんが!! 倒れた!!」
「料理長が? なんで? おい、クロウ行くぞ!!」
フルフルフル、無言で首を振るクロウ。
どうしたんだ一体?
とりあえず先にいくぞ!!
食堂前、少し空いた扉から漏れ出る青色の臭気・・・
「なんだ、このにおいは・・・」
ゆっくり扉をあけてフラフラと歩いてくる料理長の肩を抱き扉から離す。
「料理長しっかりしろ!!」
「魔王様・・・ ・・・最後は一手間加えてオーブンでカリッと・・・ ぐはぁ!!」
「焼いて欲しいのか? 料理長? しっかりしろ―――!!」
一体何が起こってるんだ? 扉の向こうから声が聞こえる? この臭気の中?
「シガシガ、これも入れてみましょう?」
「エリザさん、色合い的にこれもいれて入れた方がいいんじゃないですか?」
「あっそうかもね。カラフルな方がいいよね」
臭いを我慢し、中を覗いてみるとエリザベートとシガニーが二人で鍋の前にいる。
さっきのは料理の会話なのか? 色合い? カラフル?
「あれっ、まおーちゃん?」
撤退!! 魔王はあんじーを連れて逃げ出した・・・
「やばかった・・・ なぁ、あんじー魔女達ってどんなもん食べてたんだ?」
「魔女は基本なんでも食べるよ、イモリでもヤモリでも食べれるものは食べるの。ここきて料理おいしいのびっくりしたもん」
「シガニーが作った料理も食べてたのか?」
ふるふるふるふると大きく首を振るあんじー。
「なんでも食べる魔女だけど、誰も食べれなかったシガニーの料理、シガニーはなんでも出来るけど、村の中でも調理場だけには絶対近づくなって言われてた!!」
「その料理をクロウの為に作っているのか・・・ まずいな・・・」
「まーおも料理とか作ってもらったらうれしいの?」
「まぁ、うれしんじゃないかな? わからんけど・・・」
「ふーん」
「あの死にそうな顔して歩いてるのクロウじゃないか? おーい、クロウ」
か細いクロウが何時にもましてか細く見える。
「ラッセルちゃんどうしたの?」
「食堂のことなんだけど・・・」
「うん、大体わかってるよ・・・ シガニーさんでしょ? 今朝、かわいい顔して来たんだ・・・ クロウ様に料理を食べて欲しいって・・・ 目をキラキラさせてさ、綺麗な人が目を輝かせながら言うんだよ、食べて欲しいって・・・ 断れないじゃん? 僕は一体どうしたらいいんだい? 答えてよ? 助けてよラッセルちゃん!!」
「それで食べるっていたんだ?」
「言った・・・」
「男だなクロウ・・・」
泣きながら顔を伏せるクロウ。そんなにいやなのか・・・ 一体どんな味なんだ・・・
目の前の水辺からダスティがひょこんと顔を出して目を輝かせながら言う。
「私を食べてください魔王様」
「断る!!」
あんじーの小さな雷が水辺に落ちた。
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