空色
シガニーはドキドキしていた。
守るべきはずの妹に助けられ、初めて男性に抱きしめられ、命を救われた。
クロウはドキドキしていた。
初めて女性を抱きしめ、抱きしめられ、それが背中の傷を圧迫し血が噴き出す、いつもならすぐ治せるのに魔力を暴走させたせいか治りが遅い・・・ あっ死ぬのかな? この状態で死ぬのなら幸せかもな・・・
様々な想いが駆け巡る。
他の魔女達が二人を見てニヤニヤしながら疲れを回復していった。
ようやく傷が治り、魔力の安定も感じるようになったクロウ。
「あんじーさん、大丈夫飛べそうです。ありがとうございます」
「ん♪」
あんじーの魔力から離れ自分の魔力で飛ぶクロウ。
「シガニーさん、怖い多いさせてしまってすいませんでした。どうですか? 飛べそうですか?」
「飛べません!!」
「そっそうですか・・・ では、ちょっとだけ態勢を変えさせてもらっても?」
クロウの首にしっかりと抱きついてたシガニーを抱き上げる、俗に言うお姫様抱っこである。
「!?!?!?」
言葉にならない声、あまりの幸せに唇を噛みしめる。
目の前の男性の前を向く姿を永遠と見ていられる。
「大丈夫ですかシガニーさん」
「はい♪」
ずっと頼りないかなって感じてた。
知識があって、地位もあって、でも、威張らなくて・・・
私を助けるために無理をして、頼りになる人・・・
「魔力を暴走させたんですね・・・」
「はい」
「お体に影響は?」
「大丈夫みたいですよ」
「なぜ、そんな無茶を?」
「だって、あなたが危ないと思ったから・・・」
だめだった、彼の言葉を聞いて自分の理性はどこかへ吹っ飛んだ。
敵の攻撃は彼が防いでくれたが、彼の攻撃は私に致命的ダメージを与えた。
このダメージは一生回復しないだろう、そして、しなくてもいい!!
ただ、ただ、ずっと彼の顔を見ていた・・・
シガニーは考えるのをやめた・・・
「・・・なんかいいな・・・」
二人の姿を小さな魔女はずっと見ていた。
飛び続けた魔女達は魔王達と合流した。
「シガニーさん、着きました、降ろしますね」
「はい♪」
首から手をほどかないシガニー・・・
「えっと、シガニーさん?」
「はい♪」
悪くないのだが、うれしいのだが・・・ 出来ればまた今度暇なときに・・・
クロウはゆっくりと膝をつき、シガニーの足を地面につける。
「では、魔王様に報告にいきましょうか?」
「はい♪」
シガニーはクロウの後ろをついて歩いて行った。
「まーお!!」
小さな魔女は魔王の元へかけよる。
「あんじー大丈夫だったか?」
帰ってくる途中さんざん見せつけられた小さな魔女は大好きな魔王に甘えてそのうっぷんをはらそうとしていた。
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