三角関係・・・
いきなりの変わり身に身を引くラッセル。
「あぁ――― わたしの魔王様、どうかその手で口で・・・ 私を・・・ 私をどうぞ・・・」
『食べてください!!』
傷だらけの顔で魔王に詰め寄る変態人魚。
イラッ
「炎よ~」
「ぎゃぁぁぁぁぁ」
炎に巻かれる人魚はすかさず海に飛び込んだ。
「何をするちみっこ!!」
「やきざかなぁ~」
水につかった人魚は傷を回復していくのを自ら放置し、魔王の近くに詰め寄る。
そして、歯止めを切ったように人魚達がおかまいなしに陸にあがり、魔王の近くによる。
「私をたべて~」
「僕を食べてください!! 誰よりも新鮮です!!」
「まおうさまぁ、私がいいですよね♪」
美男美女の人魚達に迫られ動揺する魔王。
「下がれ!!」
吹き出す魔力に吹っ飛ぶ人魚達は海に飛ばされ、そして、また魔王に詰め寄るを繰り返す。
落ち着かない人魚達をよそに陸は落ち着きを取り戻した。
まおうさま~ こっち向いて~ 黄色い声が聞こえる中に混じる、低い男の声・・・
クロウ、頼む・・・
場をクロウに任せ、エリザベートの元へ向かう。
エリザベートと顔面血だらけのヴラド。
「魔王ちゃん・・・」
・・・あの時以来だな・・・
「私のために怒ってくれたの?」
・・・むかついただけだ・・・
「なんで?」
・・・仲間だったからな・・・
「だったからだもんね・・・」
・・・そうだな・・・
「だったでも怒ってくれるんだ?」
・・・・・・・・・・・・
「あの人のこと好きなの・・・」
・・・・・・・・・・・・
「魔王さま~」
クロウがラッセルを呼ぶ。
えっと・・・ あいつら、残虐非道な魔王様のお姿に惚れたって・・・ どうします?
「はい!?」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
ヴラド!! お前をここの統括にする、全て任せる、上手くやれよ。
人魚共、ヴラドの言うことを聞け、もし、ヴラドに何かあれば次は滅ぼす!!
「まおうさまぁぁぁぁ、まおぅさまぁぁぁぁぁ」
人魚達の歓喜の声が響き渡る。
「エリザベート!! 好きにしろ・・・」
「魔王ちゃん・・・」
ゲートをシガニーに開かせ、魔王は魔王城に帰還する。
人魚達の引き留める声を無視して、魔王はこの場から逃げた・・・
「ふぅぅぅ、疲れたぁ・・・」
精神的に疲れた、エリザベートは利用されても人魚が好き、ヴラドはエリザベートが好き、人魚が好きなのは?
「魔王さまでしょ♪」
「まじか? あいつら変態か? なぁ・・・ クロウ・・・ 魔王ってどこまですればいいんだ?」
「あれでいいんじゃないですか? 後はヴラドが・・・」
「あっ 他の奴ら置いてきたけど、どうなってる?」
「シガニーさんに連絡とってもらってます。ヴラドだけじゃ困るかもしれませんし、あのまま常駐してもらいましょう」
「わかった・・・ 頼む!! 俺は寝る!!」
「はいはい・・・ おやすみ ラッセルちゃん」
寝室に向かうラッセルを見送るクロウとあんじー。
「あんじー、シガニーさん働いてくれてるからどうしようか? まーおと一緒に寝るかい?」
「うん・・・ 一人で寝る・・・ ねぇ、くろ・・・ ・・・ なんでもない・・・ やっぱり、まーおと寝る」
すでに寝室に向かった魔王を追ってパタパタとかけていく。
次の日の朝、魔王を起こしに行くクロウとシガニー、大の字で寝る魔王と傍らにいる少女を見て二人で微笑む。
「さぁ、魔王様、起きてください朝ですよ。今日もしっかり働いてもらいますからね。」
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