宴の終幕
さて・・・
ラッセルは際まで流れ着いた男性人魚の首を掴み陸まであげた。
海に守られた人魚達は死んでいない。
「シガニー、明かりを頼む」
「はい」
シガニーからふわりと放たれた6つの魔力は光を放ち周辺を照らした。
エリザベートを抱き上げたヴラドがその場に現れる。
魔力の支配を絶たれたエリザベートが目を覚ます。
目の前に見知らぬ顔をした男がいる顔を腫らしてふくれあがった男が、そして抱きしめられている自分に気づいた・・・
「きゃぁ―――」
ヴラドは殴られた・・・ グーで!!
「もしかして・・・ ヴラドなの? 魔王ちゃん? これはいったい?」
エリザベートどこまで覚えている?
クロウの話を聞き、驚くエリザベート。
「魔王ちゃんと戦って、人魚の村に戻ってから記憶がない!?」
ラッセルは人魚の顔を殴ると、男性人魚は目を覚ました。
「は・・・・・・・・・」
辺りを見回す男性人魚、状況を理解して口を開く。
「・・・もう一度仕切り直して戦ってみないか?」
尾びれを砂にピチピチさせた、ラッセルはもう一発顔を殴る。
「まて、話し合わないか?」
もう一発。
「魔王ちゃん、やめて、その人は私のことかわいいっ言ってくれたの!!」
「抑えろヴラド!!」
こちらに駆け寄ろうとしたエリザベートの手を掴み行かせないようにする。
「ほらっあの女もそう言ってるじゃないか?」
「おいっ」
もう一発!!
「あの女って、お前は、あいつの名前を知らないのか?」
「・・・・・・・・・らんちゃん?」
誰だ、そいつは? もう一発顔を殴る。
「ひぃぃ、顔はやめて・・・」
「まおうちゃん・・・ まおうさま・・・ やめて・・・ あげて・・・」
かすれた声でうつむくエリザベートだが、ヴラドの手をなんとか離そうと抵抗している。
人魚達が海の向こうで徐々に意識を取り戻し、こちらの動向に注目している。
「あいつの気持ちを知ってるか?」
男性人魚が何か言おうとしたが無視して殴る。
「それを利用したのか?」
殴られるの嫌がる素振り、無視して殴る。
「まおう、したがうから」
殴る。
「まっまおうさ・・・ま、ゆるして・・・」
殴る。
「まおうさま、やめてあげて!!」
おまえもヴラド殴るの止めてあげて、ヴラド血だらけだぞ? そして、嬉しそうにするなヴラド。
殴る、殴る、殴る。
おまえはしてはいけないことをした・・・
ラッセルの顔は初めて見たものは魔王だと気づくことはないだろうそれほどに優しい顔をしてるのだ、その魔力を見れば気づくものもいるかもしれないが? 今は誰が見てもわかる、そこにいるのは魔王である。
「あひん♡」
殴った瞬間、男性人魚が変な声を出した。
海の中でこの光景を見守る男性人魚、女性人魚、皆、胸の前で手を合わせ視線を送る。
空気が変わった? 怯え恐れおののく空気が変化している。
男性人魚が手を伸ばし、魔王の拳を触る。
「もっと、殴ってください・・・♡」
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