ここは魔王の間
ラッセルは玉座に座っていた。
魔王の右にはクロウとシガニーが、左にはセガールが・・・
セガール「魔王様、ヴラドとジャン、ドラクルが集いました。」
セガールを睨むラッセル、なぜ、平然といられるの? 精神面だけなら本当に魔王だよ・・・
ラッセル「皆、遠征ご苦労であった、楽にして・・・」
セガール「表をあげーーーーーい!!」
ラッセル「・・・・・・・・・エリザベートについてだが、連絡が途絶えて・・・」
セガール「そもそも、四天王としての自覚がたらんのだ!! 大体、いつもおまえらは!!」
セガールの片手をつかみ横にぶん投げる、セガールは壁にめり込み静かになった。
ラッセル「あー、すまん、本当に楽にしてくれ・・・」
ヴラド「あの~、魔王様その娘は?」
ヴラドが魔王の膝に座る女の子について尋ねる。
あんじー「あの・・・ あんじーです。よろしく・・・」
あんじーは小さな声で挨拶した。ドラクルが見つけた魔女の村の話、ドラクルをも退けるだけの実力、仲間になるかどうかは本人達にまかす。ただいま、魔王城を見学中。
ラッセル「・・・というわけだ。皆、仲良くしてくれ。」
ヴラド「かしこまりました。それでは私からも報告を・・・」
セガール「魔王様!! 魔女などは汚らわしい、そんな恐ろしい者達をこの城には置いておけません!!」
血だらけで魔王に意見するセガールをラッセルはもう一度ぶん投げた。
ヴラドの報告の内容は報告書通りだった。リザードマンの食料問題、今後、食糧供給さえしっかりできれば敵対する意思はないということ、北へ進むと動けなくなる種族がいるということ、牙族のヴラドでさえ寒さゆえに魔力を出しにくくなるということ。
ラッセル「クロウ、リザードマン達の食料供給の件任せる。うちらの分を確保しつつうまくやれ。北については前回相談したとおり事がなければしばらく放置で、ジャン砂漠で出会ったモンスターの話を。」
ジャンの部隊の消耗はかなり大きかった。砂からいきなり飛び出してくる魔物によって、何人もの仲間がやられた、通常ならある程度反応出来たのかもしれないが、暑さと水がなくなったことによりその力は半減した。蛇のような長い魔物、その姿は牙族を軽く飲み込むものから小さなものまでいるということ。
ジャン「お預かりした仲間を減らしてしまいました。申し訳ありません。罰はいかようにでもお受けします。」
ラッセル「食べられた奴は気の毒だが、俺が行っても同じ事だ味方を守りながら戦うのは難しい、もし責任を感じるならその働きで返せ」
ジャン「はっこの命にかえましても」
ラッセル「死んだら終わりだジャン、生きて返せ」
ジャン「・・・はい」
セガール「魔王様の恩情に感謝するがよいこの無能が!!」
ラッセル「・・・・・・・・・」
再び壁に突っ込むセガール。
ラッセル「なぁクロウ、は虫類系の部族って寒いのダメだけど暑いの大丈夫だっけ?」
クロウ「そうですね魔王様、暑さに強い部族を連れて行けば攻略は可能かと思われます。あとは水の確保の問題、あっシガニーさん箒取り出した穴ってどうなってるんです? あれって僕らでも使えますかね?」
ラッセル「なぁ、俺の話も聞いてくれよ。こいつな・・・」
あんじーを指さし熱く語り出す。
ラッセルは牙族としてはまだ若い、普段の顔とは違う若者らしい笑顔を見せ、あんじーがどんなけ強いか話し出す。身振り手振りを交えながら話す姿とあんじーが照れて赤面してる姿に一同が微笑んだ。壁に突っ込んでる一名以外。
ラッセル「ヴラド、ちょっと魔力でガードしてみてくれ、あんじー小さめの火球をヴラドに投げてみ。」
そう言われたあんじーは小さな火球を作りヴラドに向かって放つ。火球はヴラドの出した魔力によってかき消されはしたものの、その効果は傍から見てもわかるほどだった。
ラッセル「なっ、今のより大きな火球作れるんだぜ。」
ヴラド「これはなかなかですな、力の弱い者達ならひとたまりもない。」
自分の事のように楽しそうに話すラッセルを見つめるあんじー。
ヴラド「あんじー殿、魔王様と仲良くしてくださいな。」
あんじー「はい・・・」
照れてうつむくあんじーを見てシガニーの凜とした面差しが緩むのをクロウは見逃さなかった。
ラッセル「ところで、エリザベートの事なんだが・・・」
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