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自分用レビュー  作者: くーくま
93/224

ライブダンジョン!(3、4、5章)

書くのが疲れてきたので要旨だけで。

暑い時期が終わり、過ごしやすくなったら多少修正するかも知れません。


3,4章はツトムがクランを立ち上げてメンバーと共に成長するパートです。

マウントゴーレム、冬将軍、が比喩なのかどうかは分かりにくかったので省きます。

ただ、ここまでの展開で、ツトムは白魔導士なので、他のメンバーがいないとダンジョン攻略が出来ません。より階層が深くなるにつれその度合いは増していきます。

メイドのオーリのクラン経営サポート、クランメンバーを育成はしているがメンバーがいないとダンジョン攻略も出来ない程の依存度などでツトムは雁字搦めになっているとも言えます。

マウントゴーレム戦ではハンナがミスで離脱、ダリルがそれを見てパニックになり戦闘不能、というものをツトムに対して自分達の戦い方を交渉材料にしている、とも取れます。

冬将軍戦は、冬将軍自体が、ツトムにとってダンジョン攻略自体が、寒い、恐ろしい、不都合なものになりつつあるという比喩に見えてしまいます。

また、メルチョーの護衛で、ツトムが同じように冬将軍の所まで護衛されてきただけだよ、という比喩になっていると思われ、また、メルチョー一人で冬将軍に挑む、という部分でツトムが自身を取り囲む問題に一人で立ち向かう事になる、という暗示なのかも知れません。



それを踏まえて5章になります。

5章では第2次スタンピードの話になり、これは1次スタンピードで被害を受けた側からの反撃を表しています。また、ダンジョン踏破階層が更新され探索者のレベルが上がり、相対的に貴族などの力が弱体化しています。その部分でツトムが依存度を上げ雁字搦めになって、他のクランメンバー及び探索者全体が調子に乗りだしている事の比喩とも取れます。

ツトムにとっては、バーベンベルクの統治する街の治安回復と探索者達の現状改善をしたが、その当の探索者から手痛い仕返しを喰らう事になった、という展開がこの後も続きます。

結局の所、タンクにしてもアタッカーにしても自分たちは体を張って痛い思いしているのに白魔導士とか後ろで見ているだけでズルくね?楽してね?俺らの方が偉くね?命令されるのが我慢ならんから困らせてやれ、的な状況をここぞという場面で作るようになります。


2話「シェフを読んでくれ」でゼノの経歴が話されます。ここでツトムはジロジロと見られます。カルチェンシア家は反探索者勢力で、街の治安回復と探索者の状況改善をしたが同時に探索者の能力向上をさせてしまったツトムを快く思っていません。また、ゼノですが、その経歴で、王都の学園で一番だったが、なぜか探索者になり落ち目になってふてくされていた、という設定になっており、ゼノの経歴自体でツトムの経歴を示しているようにも見えます。


3話「カンチェルシア家の誘い」でカンチェルシア家当主ブルックリンと謁見しますがその際、騎士に頭を下げろ、と言われてツトムは頭を下げますが、ブルックリンはそのような指示を出していないのでその騎士を殺します。


「本当は僕が直接会いに行く予定だったのだけれど、何分動きにくい身でね。わざわざこの部屋に来てもらったわけだけれど、本当に僕の騎士が失礼なことをした。バーベンベルク家を迎え入れるつもりで対応をしろと命令しておいたのだけれど、全く」


という発言をしていたようで、裏側の設定ではツトムは恐らくは王族なので、頭を下げさせるわけにはいかず、出自を知らせずに失礼のない対応をさせようとしたが、騎士が命令を効かず、結果として失礼な事をしたので殺した、と取れます。

ただ、描写などが足りず情報が足りない、例えば先ほどの台詞を実際には騎士に伝えていない(ツトムは実際そう命令したかどうかを知らない)場合では解釈が異なります。その場合には「余計な気を回すなと、僕は言ったはずだけど?」というセリフはツトムがした行動に対しての批判に変わり、結果それは騎士を殺す行為になっているぞ、と伝えている事にもなります。この辺りの解釈があいまいでもこの後の展開は説明できますのでこの程度で済ませておきます。


この小説の設定として、「神のダンジョン」が発見され(6年前?)探索者が神のダンジョンでジョブを手に入れる事でスキルなどを習得し大きな力を得た事で貴族が弱体化し、力を得た探索者と民衆は革命を起こし、いくつかの貴族が打倒されています。反探索者勢力の旗頭がカンチェルシア家であり、探索者が力を持てば持つほどにカンチェルシア家は不利になりいずれ打倒される事になります。「神のダンジョン」が発見された時にこの世界の貴族はやがて打倒され排除される運命になってしまっています。

そしてこの第2次スタンピードですが、この貴族の移り変わりと1次スタンピードの影響が合わさったものです。「神のダンジョン」の影響で貴族も変わらざるを得なくなり、その選択肢としてバーベンベルク家とカンチェルシア家のどちらか、親探索者と嫌探索者があり、探索者の力を無視できなくなったために、親探索者側に舵を取り、カンチェルシア家当主には生贄になってもらう事になった、という事です。また、このスタンピードは、1次スタンピードで殺された民衆のささやかな復讐になっています。罰として与えられたものであるが、肉親を殺された者、破産した者などはそれを素直に受け入れられるはずもありません。なので、王家にその思いを訴える為に起こされたもの、というのが裏側の設定です。実際、このスタンピードでは"王都には一切被害が出ていません"。カンチェルシア家当主も幽閉されていますが貴族牢だろうし死刑にもならずに一目につかない場所で生きていく事になるだけでしょう。この小説がどこまで続くか知りませんが、場合によりカンチェルシア家当主はその力を有用だと思われて再登場するかも知れません。


スタンピードはオルビス教が登場します。少し話が脱線しますが、宗教が悪いもの、貴族が間違っている、という無根拠の思想の植え付けという最近の、特定の既得権益層が好むトレンドの押し付けをこの作品でもしているようです。文革などに見られるように、「あいつらが悪い。だから何しても許される」という根拠で暴れるためにはこういった植え付けが必要だという事です。後付けで正当性を手に入れるための工作です。「勝てば官軍」、「勝者が歴史を作る」という言葉で「奪う」という犯罪を正当化する行為と同じです。徐々に、徐々に、常識やルールを塗り替えていく、上書きして変えていく、といういい実例です。それは同時にガス抜き先の提供、不満のはけ口の提供であり、問題の焦点をずらして逃げる存在がいるという事でもあります。

話を戻して、オルビス教は「神のダンジョン」は神聖であり、神に選ばれた者しか入っていけない、という考え方をしています。その根拠として、探索者による犯罪があります。ダンジョンに潜れば誰でもスキルを得る事が出来、それは悪人でも変わりなく、簡単に力を手に入れる事が出来るためにそれを犯罪に使う者が後を絶ちません。そのため、普通の存在はダンジョンに入るべきではなく、ユニークスキルという、まるで神に選ばれたというべきスキルを初めから有している人物のみがさらなる力を得るために入るべきだ、という考えをしています。妻を探索者に殺されたオルビスはオルビス教を作り教皇を名乗っています。1次スタンピードで母を失ったミナを扇動のための材料に使います。「神のダンジョン」は不可侵であるべきなのに探索者が荒らすからスタンピードは発生し、結果としてミナのような存在を生み出す、といった具合です。

どうであれ、オルビス教とカンチェルシア家は時代の流れに乗り遅れた存在であり、どこかで区切りをつける必要があった、ということです。


6話「ダークエルフとエルフ」でクリスティアの経歴が話されます。村の外へ出たために追放扱いになったクリスティアは迷宮制覇隊を結成します。迷宮制覇隊は外にあるダンジョンから魔物を間引き、魔物の数が減った事でスタンピードは抑制され、結果エルフの森もより安全になった。過去はどうだったか知らないが現在のエルフの森の民はクリスティアを認めている、という話で、ツトムの現状を話しているようです。ディニエルのぐうたらだから追い出された、もツトムの経歴を示している可能性もありますが深読みしすぎになるので追求しません。


10話「黒杖と寝た女」でアルマが臭いにおいにまみれます。アルマはツトムがオークションに出した黒杖を落札した人物で、「幸運者」のあだ名をつけてしまった人物です。事情を知らないのである意味被害者でもあります。ツトムが有名になるにつれ、アルマはツトムと敵対している、少なくとも良い関係ではないと見られているために、周囲からあまり良く思われていません。ですがツトムも既にある程度名誉挽回しているので、ガルム達のような主犯ではないために仲直りして良いと思っているのでここの話にあるように、体についたくさいにおいを取り除いて、少なくとも敵対していないよ、というアピールをしています。

ツトムは杖については返してくれ、とは言っていません。アルマはあくまで第三者であり、事情を知らずに購入したためにその権利に正当性がある、とツトムも認めているからです。現実ではこういった方法で物を奪う事が出来ると思っている人物が良くやらかす方法ですが。第三者を装った共犯者に買わせ、その元の持ち主が権利を主張しても、第三者の権利を侵害する事は許されないから返還されない、というやり方です。そしてその原因を作った主犯は、その結果から得られた利益の度合いにより、生活が保障されたり雇用や贈与の形で利益を還元してもらう、というものです。今の世の中そんなもんです。


11話「龍化結び」でアーミラが新たな力に目覚めます。自信のスキル「龍化」を1人だけ他者も同じように行わせる事が出来るスキルを手にいれます。これはオルビス教と、1次スタンピードで被害した勢力が手を結ぶ、という比喩だと思われます。2次スタンピードを起こすだけの根拠を持つのは1次スタンピードで被害した人々、だがオリビスもこの機会に目的を果たしたいので手を結ぶ、という所でしょう。別解釈として、アルマと仲直りして探索者内の争いを避けて治安を維持してギルドに利益をもたらす選択をした事からギルドはツトムと改めて良い関係を築く事にした、とも取れます。話の前段階で襲ってくるモンスターの話をしているのでおそらく前者です。


17話「オルビスの襲撃」でオルビスはブルックリンの屋敷を訪れ、対談します。この時、オルビスはブルックリンを傷つけ逃走します。これは1次スタンピードで犠牲になった直接には関係しない住民の被害についての言及でしょう。全くの無関係とはいえないが殺されるだけの罪だったのか、という部分を表していると思います。カンチェルシア家は王家の守りの象徴なのでその比喩になっていると思われます。


31話「障壁魔法」から33話「寝返り」でブルックリン・カンチェルシアがオルビス側へ寝返ります。制御出来ない力の象徴である探索者を制御するためには神のダンジョン自体を自由にさせるわけにはいかず、探索者の数も無秩序に増えさせるわけにもいかないのでブルックリンは最後の賭けを行います。ここで迷宮制覇隊のクリスティアは両足を潰され、バーベンベルクはブルックリンの障壁に閉じ込められています。ツトムもブルックリンの障壁に閉じ込められます。この部分は、現状を表しています。ツトムのした功績は街の治安回復や探索者の状況改善にはなりましたが、探索者の力が増大した結果、迷宮制覇隊のクリスティアの持つ実験はほぼ失われ、バーベンベルクは街の治安を維持し管理していたが探索者へ依存する度合いが増して逆に閉じ込められているともいえる状況になり、また、ツトムも同じように他の探索者への依存度が高いために閉じ込められて自由を失っている状況だという比喩になっていると思われます。


ここでユニスだけ助けにいく、という所を邪推すると、ユニスは純粋に、いつの間にかツトムを好きになっていますが他は打算的な感情で動いている、という部分を表していそうです。ツトムが閉じ込められている状況、を周囲は意図的に維持しようとしている、と取れます。ここはあまり深読みしても面白くないので割愛します。


ブルックリンが


「次に余計なことをすれば、足を潰す。貴様は生きていればいいんだ」


という部分が現状でのツトムに対する探索者全体の総意に近いものになっていると取れます。ツトムを旗頭にして勢力を作ろうとしている場合、ツトムは丁度良いカモです。白魔導士でアタッカーなどではないので攻撃力が足らずに周りを攻撃して状況を打開する力がないからです。

ツトムが閉じ込められても誰かがすぐに助けに来ない部分には探索者の思惑があるでしょう。ツトムは「神のダンジョン」の攻略にしか意識を向けず、同時に周りにそれを強います。基本的に自分の事しか考えず、利益さえ出ればよい探索者にとってはツトムは邪魔なのでしょう。階層が低階層であろうと高階層であろうと、それで利益が出て快適な生活が出来れば問題ないと思っている集団にはツトムは異質であり、彼が頑張れば頑張るほどに周囲も自分の地位を守るために頑張る事になってしまいます。ツトムがいなければ、探索者同士で調整してなれ合いの中、快適な生活も夢ではないのです。ここでステファニーが助けにいかないのならクランを脱退する、と宣言していますが、逆さ発言の可能性があります。ステファニーは以前傲慢な態度を取ったがためにツトムにヒーラーの立ち回りを書いた書類を貰い、それを実行する事を義務付けられているような状況でそれがとても苦行になっています。ツトムが死んでしまえばそういった苦労から解放されるのであえて発言をしている可能性があります。描写が足りないので断定はできませんが。

なんであれツトムはここで「俺って結構人望ない?」的な考えを持つに至ったようです。そして探索者の状況改善をした割に探索者の意識そのものはさして変わってない現状も知ったでしょう。

これ以降でツトムの態度も軟化し、ダリルに食事に誘われると応じるようにもなっています。



34話「未熟な拳」で、ハンナが突破口を作り、皆で協力してツトムを助け出します。自らの命の危険を省みずツトムを助けようと行動したのは結局ユニスとハンナだけでした。他は状況次第で行動したに過ぎません。いわば保身です。そこで助ける行動をしないと万一ツトムが助けられた場合に、周囲からどういわれるか分かったものではない、という事です。



5章まででこの先の展開も落ち着いてきました。

この後の章では90階層で"成れの果て"という階層主と戦います。使う状態異常が暗闇で、盲目を表していそうです。ツトムがそういった状態になっているという比喩だと思われます。

弟子のステファニーはともかく、ユニスはキツネ(化かす、騙す)、ロレーナはウサギ(詐欺される)という比喩にも使える種族である部分も話の裏側を読むには必要かも知れませんが今回は割愛しました。

大体のあらすじで書きましたし、疲れたので後半もしばらくは書かないつもりです。


全体的な評価としては「読んで良い」ものです。

裏側も現時点で酷い内容になっていないし、ちゃんと娯楽小説しています。


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