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自分用レビュー  作者: くーくま
92/224

ライブダンジョン!(2章)

2章の表側は半年に一度訪れるスタンピードの対処と、ツトムが提唱しているPTの役割分担をより周知する展開になっています。


裏側は1章で始めた、受けた侮辱に対してのツトムなりの行動と、1章で怒った出来事に対する公的な責任を取らせる部分になっています。


スタンピードは「神のダンジョン」が存在する都市を襲ってきます。これは都市内部の腐敗を放置した都市を統治するバーベンベルク家への罰です。そしてそこに住む住民も、腐敗を容認している状況への罰として被害する事になります。

ここで、ツトムが「少なくともバーベンベルク家にも罰を与える必要がある程の貴族」である事が分かります。また、3章323に「では失礼します。女王様が認めし者よ」と、女王様=ステファニー、が認めし者、という会話で、女王と対等=王、と匂わせツトムの裏側の設定が王族だと暗示している可能性があります。


1話「解放宣言」で、ツトムはガルム、カミーユ、エイミーを契約から解放する事にします。

ここでのやり取りで注目する所は、逆さ言葉を使っている所で、その描写がないので表面上はガルムもエイミーもツトムのクランに入りたがっている、というように見えます。

エイミーに関しては


「なのでここでPTは解散です。とはいってもこれでもう二度とPT組まないってわけではありませんしね。また機会があったら是非お願いします」

努が握手を求めるようにエイミーに手を差し出すと、彼女はその手をパチンと払った。

「……クランの席空けといてね。仕事を片付けて……ギルド長に恩を返したら。私すぐ行くからね」


とあるように、先の態度も含めて「二度とごめんだ」という感じになっています。話しているのは社交辞令、そして内心はやっと解放された、という感じです。「ギルド長に恩を返したら」はいつになるか分からない、という事で任意の期間を設定できるのでそんな気がない、と取れます。


ガルムについては、


「……私もいいか?」

「勿論ですよ」

「よかった」


という会話でわかるように、素直に感情を示しています。「私もいいか?」はクランに入っても良いか?ではなく、私ももう償いが済んだ事にして良いか?です。

それがうれしかったようで、この後、


「では、ツトムの荷物を運ばねばな。もう宿屋は取ってあるのか?」

「えぇ。前の宿屋と同じところですね」

「よし。ではすぐに運び込むとするか」

「……ありがとうございます」


というように言葉では名残惜しい雰囲気を出していますが行動はさっさと縁切りたいという感じになっています。


カミーユは元々の発端ではないので契約だと割り切れています。


2話「ガルムの弟子、ダリル」でガルムがダリルというタンクをツトムに紹介します。ガルムの心情はおそらく、ツトムを醜聞にまみれさせ、(貴族としては復活出来ないほど)地に叩き落した事への罪悪感から、自身の保身としてギルドを辞める事は出来ないが、ツトムがダンジョン制覇に困る事のないように代わりのタンクを用意したい、という所でしょう。もしくはツトムが困る度にガルムはツトムと一緒にPTを組まなければならないため、それを避けるために生贄を用意した、とも言えます。後になってエイミーもガルムもクランに加入しますが、それが話の展開上つなげただけである可能性もあるのでここではこの解釈にしておきます。ただ、この時点ではこの解釈が正しく、後になりツトムのクランに加入する事がギルド職員をやっているより価値があると考え加入した、という打算的な展開も考えられます。また、表側にあるように、ツトムの影響で今まで不遇だったジョブにタンク、ヒーラーという役割が与えられ状況が改善される事には好意的である事も多少は関係あるでしょう。


ここから27話「勘違い」まで、3種ジョブの役割分担の指導になります。1章で登場したロレーナ、2章4話「渦巻く説明会」で登場するユニス、2章19話「六十一階層 火山」で登場するステファニーがツトムの弟子として有名になります。弟子か微妙な所で祈祷師のコリナがいます。

ユニスのキャラは個性的で、現時点(20180726)では裏側の設定で問題はないのですが、書籍化の影響でどう展開するかは分かりません。できればこのままの路線を進んで欲しく、もしスキャンダル路線でドロドロにしたらたぶん人気もなくなるだろうな、とは思います。ユニスはクラン「金色の調べ」のメンバーで、クランリーダーと彼と婚姻契約をしている40人を超える女性たちで構成されるクランのメンバーです。つまり、クランリーダー、レオンの奥さんです。ツトムが3種の役割分担を広めるまでヒーラーたちはほぼ「レイズ」という蘇生魔法のための使い捨て扱いでした。なのでツトムが広めた方法はヒーラーやタンクなどが今までの不遇な状況から脱却できるまさに画期的な方法です。弟子も例外に漏れず、その事でツトムに感謝しています。ユニスの態度はツンデレと言える態度になっています。そして、困った事にユニスはいつの間にかツトムにかなりの好意を持ってしまっています。ツトムのお蔭で、クランリーダーに「レイズ」とかけて代わりに自分が死んでダンジョンから退場という状況が当たり前だったがヒーラーという役割により、アタッカーなどと同等に扱われ、レオンと長く一緒に居られる状況を作ってくれたツトムに心の底では感謝しています。性格上、表には中々出さないですが。ここを思い切り極端に邪推すると修羅場発展がこの先の展開であるのかなぁとも思えるし、また、レオンによる美人局工作があるのかな、とも解釈できるのですが、話の展開上、そういった文章や描写がなかったので邪推せずに話を進めます。ともあれ、ツトムはヒーラーの可能性を広げて自分を助けてくれた存在であり、ユニスはツトムに認められたい、などの欲求が生じています。ツトムに記事などでバカにされたりすると、とりあえずツトムに会いに行って話をしようとします。つまりはツトムに会う口実があればすぐにでも会いに行こうとしています。一方でユニスはレオンの奥さんです。それが分かっているツトムはユニスに辛く当たります。浮気する気もなくさせる気もないのでユニスを遠ざける為に、嫌われるためにあえてしているようです。レオンもユニスの気持ちは分かっているがユニス本人はあくまでレオンが好きだと思い込もうとしているし、ユニス自身も自分がどういう気持ちなのか気づきたくない、でもツトムに認められたいという欲求に挟まれているようです。

現状でこのライトノベルがドロドロの展開になる要因はユニスだけになります。だからこの作品が人気を落とさない為に出来ればドロドロの展開は避けて欲しいなぁと個人的な希望を言ってしまいます。

ユニスは独占欲というものが普通くらいにはあり、他の奥さんとは違いレオンに自分を選んでもらいたいと思っていて、レオンは奥さん全員を同列に扱うためにユニスの望みは叶えられる事がないです。そのためユニスはそこに失望し、その欲求を満たす別の形としてツトムから認められたい、と思っているようにも感じられます。また、ツトムはレオンを活かしきれ、レオンはツトムの支援だといい笑顔をします。そんなツトムのようになりたい、という部分からツトムと"精神的に"同化したいと思っているかも知れません。


弟子のステファニーはヤンデレ設定ですが、そこに至る原因はステファニーが属するクラン「アルドレットクロウ」に指導をする際に生じます。

ロレーナはクラン「シルバービースト」にツトムが指導した時から知り合いになり、いつの間にか好意的になっています。どの弟子も結局はツトムに恋愛感情を持ってしまっています。そこに裏を見るかどうかはそういった描写がないので邪推しません。


5話「役割指導」から17話「レオンという王子様」までがユニス達の指導になります。

ここには裏らしい裏もないので割愛します。


18話「アルドレットクロウへ」から27話「勘違い」までがアルドレットクロウへの指導です。

ここで弟子のステファニーが登場します。

20話「早すぎた向上心」で、ステファニーは謙遜していますが、おそらくは描写にない部分でステファニーは傲慢になり、ツトムに対して不遜な態度を取っていると思われます。こういった前提があると、

「……私はどうせすぐに追い抜かれるんです。今は一軍ですけど、一月後には二軍、三軍に落ちることでしょう」


が相手に嫌味を言っている台詞に変わります。つまりはお前なんてあと数ヶ月もあればただの雑魚、と発言しているように取れます。それを受けてツトムはじゃあ自分と同じ事やってみな、という感じで指導を始めます。

27話「勘違い」でツトムは自身の立ち回りやスキルの活用方法を記した書類をステファニーに渡します。ステファニーはそれを受け取り、現時点での自分との差を埋める為に一心不乱に練習する事でいつの間にかツトムに執着するようになります。ほんの少し練習したくらいでは追いつけない為に自身を追い詰める過程でツトムへと執着する事でストレスを発散してるようです。そしてステファニーはヤンデレ化します。



28話「スタンピードの影」から29話「事後処理」までがスタンピードになります。

この部分は、話の導入でツトムがギルドで加害された事に対する罰として生じています。表側の話では半年毎に発生する、という設定です。

バーベンベルクが統治する「神のダンジョン」が存在する街はバーベンベルク家が得意とする障壁魔法で守られています。これは貴族が街の治安を維持している、という部分の比喩です。それが今回のスタンピードで破られます。つまりは治安維持できていませんでした、という意味合いを含みます。


裏側ではスタンピードはバーベンベルク家への罰、そして治安の悪化を放置した事への住民それぞれへの罰になっています。ツトムはそれを本来なら放置して静観するのが妥当な行動になります。なので街から避難したがります。その際に、色々と思う所はあるのでしょうが世話になったカミーユ、ガルム、エイミーに一緒に逃げて欲しいと頼みます。しかしカミーユとガルムは街を守るために残ると言い、エイミーだけは一緒に逃げる、と言います。しかし、エイミーの今までの行動が逆さ発言のようになっているのでツトムはそれを逆さに捉えてエイミーも残るという意思表示だと解釈します。単にエイミーの言う事は信用していないだけかも知れませんが。

ツトムは死んでほしくない人々が街に残る、というので一緒に街に残りスタンピードと戦う事を決意します。

そして魔物の暴走、スタンピードが街に迫ります。第一陣は撃退できましたが第二陣に不穏な要素があり、ツトムは暴食龍の存在を知ります。暴食龍はスタンピードとして侵攻している魔物の群れを喰らいながらその力を増大させる魔物で、これは自分たちの集団を喰らい縮小させながらも自身だけは強大になろうとする愚行の比喩で、1章でのガルム達の行動を表しています。

暴食龍がバーベンベルクの障壁魔法を破ると考えたツトムは街の住民に避難を呼びかけるように警備団に告げます。このあたりはカミーユやガルムが街を守る、という意思表示をした事に対して、ツトムは静観せずに協力する事にしたのでしょう。裏側の事情では、障壁魔法を破るという事実は確定しているのですから。それでも全員が避難しません。


暴食龍の撃退は最初はうまくいきますが、暴食龍はバーベンベルク家が障壁魔法を全力で使用してもその障壁に穴を開け街を破壊し大きな被害を出させます。この部分が街の治安を怠ったバーベンベルク家への罰であり、街への罰となり、住民や探索者にも死傷者が出ます。ただツトムが避難させるよう警備団に依頼しているため被害は軽減されています。


27話「解放の時」で、暴食龍に障壁魔法を破られ恐慌状態になった街をツトムが立て直します。この部分は3種の役割などを広める事で現状を改善した部分の比喩だと思われます。暴食龍は敵意ではなく食欲で動く、と言われています。ガルム達の行動が自分たちの利益を得る行動だった事の比喩です。そして暴力竜を倒すために火竜とシェルクラブを味方につけています。火竜は、"火|非"を吐く(罵る、罵倒する)、竜->逆向く者、逆らう者、という意味からツトムを罵った周囲、シェルクラブは端的にギルド、を指していると思われます。そのシェルクラブの背中に魔石を大量に取り付け、暴食龍は魔石を食料としているのでシェルクラブを追いかけ、そこを他の探索者で止めを刺すという作戦を立てます。シェルクラブに大量の魔石、大量の価値のあるもの、という事でここもツトムが及ぼした恩恵を指していると思われます。


29話「事後処理」でステファニーがこういった事を言っています。


「スタンピードでのご活躍、お見逸れしましたわ。ツトム様の実力を勝手に見誤り、お恥ずかしい限りです」

「え? あ、はい」

「ツトム様の真の実力は、外で発揮されるものでしたのね。……ですが、神のダンジョンでは、貴方を越えてみせます。どうか見ていて下さい。期待に応えてみせますわ」


つまりは裏側について話している様です。この辺りから周囲も薄々とツトムの身分に気づき始めたようで、ハーレム系展開になっていくように見えます。


ここではバーベンベルク家からの謝罪を受けるシーンがあります。その解釈はあまり今後の展開に関係ないので割愛します。



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