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自分用レビュー  作者: くーくま
67/224

神殺しの英雄と七つの誓約(6章)

5章最期の部分を受けて、元魔王シェルファが登場します。

シェルファ=レンジを殺そうとするアヤ、です。


1話『悪夢』で、シェルファの回想です。

シェルファとの戦いを魔獣、玄武の上で行います。


>井上孝太郎ーー井上君が『玄武』と名付けた山のように巨大なカメの背中での死闘。


ここを深読みすると、Wikiにあるように玄武の尾が、「生殖と繁殖」の象徴らしいです。

男女間の肉体関係を伴った争いだから「玄武」を登場させている可能性があります。

また、それに連想させて、コウタロウの名前を出し、シェルファ=アヤで関係を示していそうです。


レンジはシェルファとの戦いで、玄武の背から落とされます。

「生殖と繁殖」という部分にかかっていそうです。

この回想は5章最期の結末からのつながりでしょう。



ベッドから落ちて夢から目が覚めます。

落ちたせいで'首が痛い'と言っている部分に意味がありそうですがあまり展開に関係ないだろうからここでは割愛します。

落ちた理由で夢の内容を話します。

ここではそれだけです。


2話『精霊銀の剣』でクドウの家に行きます。

家の掃除と引き換えにフランシェスカの剣を造ってもらいます。


「いや。どうしてアイツ、絶対に使わないエプロンを用意しているんだろうなあ、と」


ここも、アヤが結婚する意思がない、という部分の表現かもしれません。

'家の掃除'、クドウ=レンジのメイドとしてのアヤ、と解釈すると、アヤの立ち位置をもう一度整理しろ、とも取れます。


「アヤ、そっちはーーー」


「わぁっ、こっちを見ないで下さいっ」


アヤとフランシェスカが下着を運んでいます。通った後に、黒い下着が落ちています。

アヤが男女間の関係をアピールしているとも取れます。結婚して子を生むのは拒否していますが。

ただ、ユーイチローの所で、同棲するという事も否定しているのですが。

別解釈として、クドウXレンジになってほしい、というアピールのようにも取れます。

これも、クドウ=レンジのメイドとしてのアヤ、かも知れません。コロコロ変えて色々と比喩につかいすぎるので次に使った場合どれを表わすのかわかりにくいです。

こういった使い方の場合、大抵は一つの比喩として使うと、それ以降の混乱を避けて別の比喩を被せなかったり、混同するような使い方を避けます。

ここではクドウの女性的な象徴を用いない事でそれ以前に使った比喩との錯覚を避ける、のが良いのですが使ってしまっています。


フェイロナとレンジが玄関で話をしている所にクドウがやってきて、フェイロナにエルフ文字を聞きます。

フェイロナ=紳士的なレンジ=アヤを好きな'以前のレンジ'がフランシェスカの剣の加護の為に手助けする、と解釈できそうです。

5章最期の件で、フランシェスカ=レンジを慕うアヤは、このままでは死にそうなので、補強する意味で描写されていると思います。

作品内の言葉の設定を考えずに、言葉だけを見て「ラ・エルフィア」でアヤに「真のエルフ女性」らしくなって欲しい、という願いだと思います。

要は淑女と表現するのが相応しい女性になって欲しい、というところでしょう。


3話『精霊銀の剣2』で、新しいショートソードの使い勝手を試します。

フランシェスカに使わせて感触を確かめます。


「エルフレイム大陸へ渡れば、いくらでも見れるさ」


フランシェスカを連れて行く事を伝えます。


「私が決める事ではないわ。私は作った。後は、使い手次第よ」


クドウはこう言って、補強の手助けはしたが、結局はアヤ次第と言っています。


「アヤ。今からでも遅くないから、ツンデレなヤマダ(レンジ)さんなんて捨てちゃえば?」


「そんなことしませんっ。もう、リン(クドウ)さんっ」


「あら、怖い。でも、ツンデレは否定しないのね」


「そこは・・・まあ」


アヤとの肉体関係や恋人関係は拒否するのに、アヤを放っておかないレンジに対する会話です。

レンジとしては、誰かに言われたから、や、いいなりになって、や、強制されて、ではなく、アヤの意思で、という所が重要なのでしょう。

その後にソルネアとの会話があります。


「つんでれとは何ですか?」


「さあな。アヤに聞いてくれ」


「レンジさん!?」


>即座にそう言うと、アヤが驚いて俺の顔を見た。


ここの会話は、アヤがレンジをどう思っているのかソルネアに説明してみせてくれ、という事になります。

'つんでれ'の定義次第で内容が変わります。



4話『海上の再会1』で、エルとの回想に入ります。

前話でフランシェスカに贈り物をした、という部分からエルに贈り物をする回想につながります。


「これは水晶花といって、エルフの男が異性に気持ちを伝える時に送る花なんだそうだ」


フランシェスカに贈った剣と重ねています。


「綺麗ですね」


この台詞は珍しくエルが感情を口にした、という部分で、前話のアヤが驚いた、という部分に掛かっています。

回想全体は、レンジがエルに理想の女性像を求めているとも解釈出来ます。

これも前話に関連して、アヤに相思相愛を求めている、とも解釈出来ます。



回想は船上で、海を眺めながら行われていました。

フランシェスカを見ると船酔いで弱っています。

レンジを慕うアヤ、が弱り過ぎているという表現に見えます。

エルフレイムで精霊神の前にレンジとアヤで並ぶ=結婚の儀式を連想する、という状況になりたくないアヤ、という解釈が出来そうです。


5話『海上の再会2』でチェスをする場面から始まります。

ファイロナとレンジがチェスをしてフェイロナが勝ちます。

フェイロナとソルネアが同格らしいです。フェイロナが勝つとどうだ、という部分はあまり関係ないと思われます。

いまだレンジは昔のアヤの事を引き摺っている、とも解釈できますが。


フェイロナと交代でソルネアがチェスの相手になろうとします。

レンジは負けるのが嫌なので対戦を避けます。

ソルネアに負ける、という比喩はレンジが殺される、という展開を予想しようです。


「休憩したら、ちゃんと指すから」

・・・

「私は、レンジと指したいです」


これでこの後の展開を示します。

ソルネアが対戦したい、という部分で、計画が実行される、という表現になっているようです。


魔物の襲撃が起きます。


「フェイロナ、ソルネアを頼む」


「・・・いいのか?」


ここの会話で、企みを受け入れてやる、という表現に見えます。

船が酷い揺れをしているが、甲板に出ようとする途中で窓を見ると、ファフニイルが見た事のないドラゴンに追いかけられています。

甲板に出てフランシェスカと合流し、ムルルにフランシェスカを任せます。

その後にアヤの元に向かいます。アヤは船が転覆しないように魔術を使っています。


ファフニィルがドラゴンとの戦いで船近くに来た時、ファフニィルに乗っていたユイ、ナイト、アナスタシアが船に飛び移ります。

それを追いかけて、魔物が1匹とシェルファが登場します。

シェルファはレンジを海に落とし、レンジはシェルファを鞭でからめ、一緒に海へ落ちます。

シェルファを船から遠ざける目的になっています。

船に残ったのは魔族とアヤ、ナイト、ユイで、アナスタシアはレンジを助けるために海上を飛んでいます。


ユイ=ヤヨイ、ナイト=ソウイチ、アヤが、魔族と対峙する、もしくは一緒にいる、という描写でレンジを海に落とすという計画だと示します。

アナスタシアはここでも、隠し事を持つアヤ、の比喩のようです。

但し、今回は、ソウイチの計画に対して、レンジを助けたい、という隠し事を持つアヤ、です。

ユイ、ナイト、アナスタシアの主従関係から誰が主犯かわかりそうです。


海に落ちたレンジですが、アナスタシアが魔法で海面を柔らかい地面のようにしてくれて溺れずに済みます。

海上でシェルファと対峙するレンジ。ドラゴンに追いかけられるファフニィル=レンジ、で表現されています。


6話『海上の再会3』で戦闘が続きます。

レンジは'アナタスタシア=ソウイチの計画に従うがレンジを助けるアヤ'の助けを借りて、'シェルファ=レンジを殺そうとするアヤ'の'右足裏'に傷をつけます。

右足、という事で、物理的な資源の行使権、とでも表現しましょうか、ここでは'右足裏に傷をつける'という部分で、アヤが見えない所、ばれない所でソウイチのいいなりにならない、という表現だと思います。


その横で、ファフニィルが黒いドラゴンに追い詰められ、海に落ちます。


「ふぅむ。腑抜けたのはヤマダレンジではなく、ファフニィルの方であったようだのう」


「ふん。王の座に胡座をかいて、人間の娘と戯れた結果じゃ」


レンジの甘さでアヤを見捨て切れないから追い込まれるんだ、と取れます。


「おい、シェルファ」


「なんじゃ、ヤマダレンジ」


「お前、さっきは本気じゃなかったな?」


「そんな事を聞きたいのかえ? つまらぬのう」

・・・

「もう少し、儂の事を理解してくれていると思っていたのだがのう」


「・・・気色の悪い事を言うな」


アヤが心の中では争い事を好まない、そして仲間を裏切って殺そうなどと思えない性格だと言うことをもう少し理解してくれていると思っていた、と解釈します。


「ちと面倒があってな。貴様に聞きたい事があって顔を出した。後、詳しいものが一つある」


「ヤマダレンジ。貴様が眷族狩りを再会したと聞いたが、本当か?」

...

「ふうむ。儂等の間では、貴様がまた眷族狩りを始めたと話にでてのう。貴様を全軍を上げて殺すか、嵐が過ぎ去るまで待つかという話になっておるのだが」


ここでアヤの心情を語ります。レンジがソウイチ達の王位簒奪計画を潰しているから、ソウイチ達はレンジを総力を挙げて殺そうとしています。

ソウイチのいいなりになって逆らえないがアヤはそれを阻止したい、という表現になっています。


「儂等はヤマダレンジに眷族狩りの事を聞いたが、こやつは眷族喰いの末に生まれたモノだからだ」


黒いドラゴンは、ソウイチ達、同じ企みを持つ集団そのものだと言っています。同じような黒い考え方をする連中を取り込んだ、と解釈します。

ある犯罪者が同じような考え方が出来る共犯者を募った、というようなものです。


「ネイフェルは、貴女達の神じゃない。その眷族をドラゴンに食わせるだなんて・・・」


これで下克上、王位簒奪を匂わせていると思います。

貴族を取り込んで王位簒奪してソウイチが実権を持つ、と解釈出来ます。

ここでの'ドラゴン'も英語の意味ではなく'龍=逆らう者'のようです。

'ドラゴン'の意味かも知れません。

ドラゴンは'dragon'で、'droid'や'奴隷'の意味を持つ'dr'+'g'+'n'の組合せです。

'dr'は与えられた権利や資源や知識、とも書いていいかも知れません。

'g'はごちゃ混ぜ、ごった煮、'group'のgです。

'n'は行動、です。

知識や権力を与えられて、使い方も良く分かっておらず、周囲を加害しようとも気にせず分からず、欲望のままに行動する者、というような表現になると思います。

自分で考えて辿り着いた知識で行動指針にしているのではなく、他人の考えた理論などの寄せ集めで行動する者、を指す事があります。

他人が考えたものを使っている時点でその内容が良く分かっておらず、とりあえず使えるからいいや、で実は周囲に危害を加えている、という場合もあるからです。

命令であれば略奪も殺しも平気でできる兵士、自分の権力を欲望のままに使う権力者、などです。

そういった人間は世の中を混乱させるので、混乱させる者、騒乱させる者、などの表現に使われます。

語源がdreigだったと思うので'n'は考慮しなくて良いかも知れません。

ただ、時代の移り変わりで、'nir'から'on(ギリシャ)'に語尾変化していたりするのでその影響が英語に出ているとも言えます。

ドラグニル(dreignir)から、dreigon->発音で修正しdragonだと思います。

'nir'と'on'ではそこにも違いがあるのですがここでは割愛します。'l','s','r'なども関係してくるので別話になります。



「正気なのだろうよ。儂等の魔王様は」


「・・・魔王はお前じゃ・・・」


「儂は任を解かれたよ。元々、戦いに興味はあっても、治世には興味が無かったからの」


今さらながら、アヤの後にはソウイチがいる、という会話です。また、アヤはまだ自分の事だけを価値観の基準にしている、と取れます。


「どれだけ喰わせた?」


「さてな。儂は興味が無い」


アヤにはソウイチの仲間がどれだけいるか分からないようです。


「儂がここへ来たのは、先もいったが欲しいものがあるからだ」


「・・・俺の命か?」

・・・

「貴様、ネイフェル樣の欠片を持っておろう?」


「儂は、それを貰い受けに来た」


ネイフェルの欠片、の解釈が難しいです。

ネイフェルの欠片を持つ=黒い考えを持つ=罪を犯してでも欲望を叶えたい心、だと思います。

この解釈だと共犯者になれ、とソウイチ側の勧誘になります。

別解釈として、やはり美人局してレンジを唆して操りたい、とも取れます。


「魔力の宿った宝石はあるか?」

・・・

「シェルファを騙す」


'魔力'は不正行為を行おうとする意思力、と解釈しておきます。

'石=意思'と使われる事が多いです。その際は大抵クリスタルや宝石で表現されます。

ゲームで多い表現です。


ここでシェルファを騙し、ネイフェルの欠片を渡した事にします。

シェルファもあえて騙されます。

ソウイチ達の仲間になる振りをするレンジがいて、アヤはそれに気づいているがあえて気づかない振りをしてソウイチに報告する、という展開でしょう。


シェルファが去り、ファフニィルの治療のために近くの島へ上陸します。


7話『無人島生活 一日目』でファフニィルの治療を急ぎます。

'無人島生活'という言葉に意味があるのかどうかはわかりません。

ソウイチ達の仲間になる振りをした事からレンジの味方は一旦居なくなった、などとかなり深読みできますが必要なさそうなのでしないでおきます。

'無人島'をユーイチローの'家'と同じ表現と取る事もできます。アヤが居らずレンジだけで、傷ついているファフニィル=レンジ、と心配しているアナスタシア=ソウイチ達の計画に対して隠し事をしているアヤ、です。

ここの話はソウイチの仲間の振りをして組織に潜入して情報を得ている事の比喩とも取れるのでそれ以外は表面で読んだ方が深読みしなくて良いです。


死にそうなファフニィル=レンジ、を心配するアナスタシア=アヤ、です。


「大丈夫だ。俺がーーー」


「ーーー俺が、何とかするから」


アヤはソウイチ達を止めるのにレンジに縋り、レンジはその想いに応えようと約束する、と取れます。


8話『無人島生活 二日目』は割愛します。


9話『無人島生活 四日目』で、ファフニィルが起きたので食事が必要になり、海の魔物を狩って食糧にする事にします。

ここでもサハギン2匹です。

それを'釣り上げます'。

ソウイチ達の企みについての情報を釣り上げた、かアヤを操っているのがソウイチだと突き止めた、その証拠を得た、などの解釈でしょう。


第6章幕間『魔王と元魔王』でようやく魔王が出てきます。

魔王ベルド(ソウイチ)はシェルファを奇襲して(アヤを騙して)首輪をつけます。

ベルドは吸血鬼です。

吸血鬼は、他者の生き血を吸って生きる魔物、という事で他者を奴隷のように支配してその利益で生活するもの、の比喩です。


「これを外してはくれぬかえ?」


「まさか。自殺願望はないよ。シェルファ」


「ふはーーー儂はお主を殺したりせぬよ、ベルド」


シェルファ=レンジを殺そうとするアヤ、はソウイチのいいなりになるのを拒もうとしている表現です。

レンジを殺したくない、と取れます。

アヤを解放するとソウイチの企みを暴露されるので断ります。

アヤは黙っているから、と話していると解釈します。


偽者の宝石を渡す事でベルドが激怒します。

前話でソウイチ達の企みを知った、という部分でレンジがソウイチ達の味方の振りをしていたのがバレた、という解釈で良いと思います。


「そんな言い訳がーーー」


「通用するさ。のう、ベルド?」


レンジに近付くにはアヤ以外に最適な存在がいないのでソウイチはアヤを罰する事が出来ません。


「連れていった仲間は?」


「すまぬのう。そちらは、儂等が回収へ向かった時には死んでおったわ」


深読みすると、フェイロナ達は死んだ、と言って情報を隠していると取れます。

これは後の展開で、精霊神の居場所を狙ってシェルファが襲う時に、アヤがフェイロナ達を表舞台に出させないからです。

そこの解釈は別のものもありますが。


「次はエルフレイム大陸を攻める、お前はそちらだ」


「いいな?」


「しょうがない。我慢しよう」


アヤが戦争に乗り気ではない事が分かる部分です。


>ベルドはネイフェル樣を殺したヤマダレンジを憎んでいるが、その実羨んでもいる。だからこその模倣、ヤマダレンジに女神の器があったように、自分にも魔神の器を望んでしまっている。


ここでソウイチのレンジに対する思いが書かれています。自分の邪魔をするレンジが憎いが、かつてのレンジに見た英雄像に憧れてもいる、という所でしょう。



10話『精霊の国』で、アヤとフランシェスカ達がエルフレイムに到着します。

レンジの身を案ずる会話があります。


「戻ってくると、約束しました。レンジは、約束を破りません」


ソルネアは帰ってくると信じています。アヤもレンジならきっと大丈夫だ、と信じているという表現でしょう。

ここでコウタロウが登場します。

コウタロウの転移魔法で世界樹の根元にある場所に移動します。


11話『精霊の国2』で転移魔法を使った後に森に到着するので町まで移動します。

その際にアヤとフランシェスカが会話します。

この部分がかつて、アヤがソウイチに威圧されながら受けた言葉で、脅迫されている内容に見えます。


「フランシェスカ先輩って、本当に魔術が好きなんですね」


「は、あ・・・まあ。はい」


そうやって、コウタロウと一緒になれ、という命令をアヤは受けたのでしょう。

場合によっては、ユーコ達周囲の圧力だったかも知れません。


「ふふ。ええ・・・これでも私、凄く弱いんです」


「大丈夫ですよ」


「レンジ樣、冗談はよく口にしていますけど、約束は守る人ですから」


「ですよね」


「はい」


「大丈夫ですから。だから泣かないで」


>他の誰にも聞こえないように呟くと、その顔を隠すように俯いてしまったアヤさんへ肩を寄せる。


ここの会話は、威圧されたり脅迫されたりすると周囲に流されたり圧力に屈して簡単に従ってしまう、とアヤが口にしています。

それに対して、レンジの約束の話をフランシェスカは話しますが、それがアヤに、コウタロウと肉体関係を持ち、結果としてレンジに対して不貞を働いた事への罪悪感を想起させて、悲しくて泣く、という展開になります。


「いいえ。アヤさんの事、もっと好きになりました」


レンジを慕うアヤ、という表現に現在のアヤが少し傾いた、と取れます。


「何をやっているんだい?」


「ーーーっ」


>そんなアヤさんを心配したコウタロウ樣は、突然何かへ躓いてしまい、咄嗟に支えようと動いたユイさんを巻き込んで倒れ込もう・・・として、その襟首をナイト樣へ掴まれていた。


コウタロウを転ばそうとしたのはアヤで、魔法で行います。

ユイ=ヤヨイ、ナイト=ソウイチです。

コウタロウは後を向いて行動し出したので、それが駄目だとアヤが言っています。

つまり、ソウイチの企みでアヤをあてがおうとしている事に気づいたコウタロウはヤヨイに事情を話せと詰め寄るが、ソウイチに殺されそうになった、と解釈出来ます。

後を見なければ躓く事もなかった、と取れます。見ないなら見ないで騙されたままなんですが。


「それに、芙蓉さん・・・いきなり何を」


ここで名字で呼んでいます。

何か特別な意味あったかな、と思ってググりました。

芙蓉は'綺麗な'や'純潔美'という比喩に使われるようです。'綺麗な'は知っていましたが'純潔美'の方は知りませんでした。

古代から中国の人々にほかの花と比べると比べられない純潔美を持っている、などというのがありました。

'高貴な綺麗さ'の意味では解釈できないので後者で解釈します。

なので、涙したアヤを名字で読んで、その姿を表現していると取れます。



ちなみにフヨウ・アヤですが、'弥'の字の意味を書くと何やら後で糾弾されそうなので控えます。ツクリ側の情報も少し足りないので。

それとは違う方面で似たような解釈になるように解いてみます。アヤは'誤'です。

芙蓉を誤る、という意味として、貞操観念のない女性、として美人局などをする女性、娼婦、などと解釈しておきます。

'阿弥'でまた少し違う意味なのですが、ほぼ同じとしておいてください。

'阿弥'だと受動的な立場、という意味が付随して、売春行為などを強要される女性->フヨウ・アヤと出来ます。

'弥生'でもその字が使われているのがこの作品のいい所かも知れません。

そこから読み解くと、真犯人はヤヨイであり、ソウイチは操られていて、そのソウイチに操られる形でアヤがいる、と取れます。

ググると'弥'には・・・、と意味が書いていますが、そこにあるのは恐らくツクリ側の意味だけです。

ヘン側の意味がないように思えます。

'弓'をどう取るか、で解釈が変わります。

'弓引く者'で考えるか'弓'に関連するものか古代の日本で弓は守護するための呪術具(とか書いてあったような?)と考えるかで意味が変わるでしょう。

そこはここでは追求しません。



「元気を出して下さいね? 落ち込んでいたら、レンジ樣に笑われますよ」


>すると、まだ薄暗い森を抜けていないというのに、アヤさんの頬が真っ赤に染まったのが分かった。


この辺りは『魔王と元魔王』の部分でシェルファが「儂も、見聞する世界が狭かったという事かのう」などと言っている部分に関連していると思います。

アヤがレンジと旅をして世界を知り常識を少しずつ知っていく事で、自分が何をしていたのかが少しずつ分かって来たので、レンジに対して酷い事をしていたのだ、と分かって来たのかも知れない、と解釈しておきます。

第2章『神殺し達5』にあるように、あそこではアヤは泣いていません。ですが、ここでは泣いてしまっています。少しは成長しているのでしょう。


「穴の底に水を溜めるのは酷いよっ」


ここも深読みは出来ますがあまり重要ではありません。コウタロウを罠に嵌め、底に水(水商売などの比喩)を溜めている、です。

今までの話の補強にはなります。


獣人の長グラアニア、エルフの王デルウィン、半人半蛇スィが登場します。


「必要無いよ。君は客人扱いだ」


>その言葉の意味はよく分からないが、ここはコウタロウ樣の言葉に従う事にする。しかし、何もしないというのも失礼になりそうなので、軽く会釈をした。すると、その後へ居た肩型が会釈を返してくださった。


ここではフランシェスカはもう部外者扱いになっています。シェルファが戦争に加担する、という展開になっていますので、もう'フランシェスカ=レンジを慕うアヤ'は居ない、という解釈だと思います。

会釈をしても、居ない扱いなのでデルウィン達は挨拶をしてくれません。


スィがフランシェスカと握手しようとします。


>上半身は人だが、下半身は蛇。分かっていても、その動作に驚いてしまい身体が強張ると、スィさんは不思議そうに首を傾げた。


「あれ?人間の挨拶って、握手からじゃなかったかしら?」


「あっ、いえっ」


ここの会話で、'蛇'は静かに忍び寄り襲いかかる、という意味で使っていると思われます。

スィと握手するという事がどういう事を表わすのか不安になったフランシェスカは躊躇します。

スィは気安く呼んでもらえるように話しますがフランシェスカは遠慮します。

仲が良い程->蛇のような人物、という表現になるからです。

これは昔のアヤもレンジを慕ってはいるが、裏では操られていた、という部分も表現しているかも知れません。

また、フランシェスカに何か悪い事が起きる、という兆候を示すためかもしれません。


「紹介は後で。コウタロウさんから、ここで説明すると聞いていますがーーーまた戦争が始まるのですか?」


「七日後、魔族が攻めてくる。申し訳ないが、フランシェスカ殿。それにフェイロナ殿もーーー力を貸してくれたまえ」


「なんで、フランシェスカ達を?」


「さて。ね。そればかりは、私の『眼』に聞いてほしい」


「私・・・聞いて、ないよ?」


「言ったら反対されるからね」


「・・・本当にね」


ここの会話は、アヤは今まで自分の事のみに興味を持っていましたが、一緒に旅をするようになったフィエロナやフランシェスカとは多少なりとも情のようなものが湧いているのでしょう。戦争になればそういった存在も自分が望まなくても死の危険に晒されるという事を教えたい、と解釈出来ます。


「・・・その辺りは、また後で話し合いましょうか」


アヤにとっては既にフェイロナやフランシェスカは、戦争で死んでも良くある事だ、で済まされる命ではないのでしょう。

そのやり取りの後にソルネアが言います。


「大丈夫です」


アヤはまだ心のどこかでレンジがなんとかしてくれる、と信じているのかも知れません。


「ムルル、こちらへ来なさい」


ここでムルルは一旦パーティから離れる、という描写になると思います。

フランシェスカとムルルが離れる、という表現でレンジとアヤの関係の距離を表わしていそうです。

アヤにムルルがグラアニアの娘だと教えなかったのは何故かと、フランシェスカはユイに尋ねます。

その時、スィがアヤを抱きしめています。

これは恐らく、この理由が嘘ですよ、という事だと思います。

本当の理由は語られていません。



12話『無人島生活 七日目』でレンジが狩りの方法を改良しています。

狩ったサハギンの一匹を餌にして、新たにサハギンを誘き寄せ狩る、というのを繰り返しています。

前話の、アヤを泳がして行動を監視している、という部分に関連していると思います。

ファフニィルと今後について話します。


「お前、あの黒いドラゴンに勝てるか?」


「勝てるーーーと断言は出来ぬ。分からぬとだけ言っておこう」

・・・

「まあ、負けっぱなしは性に合わんよな」


「・・・貴様はどうなのだ」


「ん?」


「シェルファだ。貴様はあの女のお気に入りだからな。これからも、永劫狙われるであろうよ」


「勘弁してくれ。美女に追われるのは大歓迎だが、あんな物騒なのは勘弁だ」


「だが実際、あの魔王はまたレンジがの前に現れるぞ」


「ま、その時はその時だ。何とかするさ」


どちらも勝てるとは言わないがどうにかする、と言っています。

完敗といえるほど叩きのめされたがまだ諦めていない、と解釈出来ます。


13話『無人島生活 十日目』

『無人島生活』は数字に意味がありそうな話です。

瀕死の状態から始まり、耐え、危険を侵して(死地に臨み)反撃のための情報を掴み、生存方法を確立し、反撃の為の準備として進化する、という展開です。


ファフニィルが進化し始めて熱を発し寝込んでいます。

横でアナスタシアとレンジが会話しています。


「・・・世界樹が私を呼んでいる」

・・・

「そう。ファフがいきなりああいう状態になったのも、私より先に世界樹の危機に気づいたからなのね」


レンジはアヤの行動とソウイチ達の企みが戦争になるという事に早くから気づいていたが、戦争が起こる可能性が現実味を帯びるようになってからようやくアヤは自分のしている事、関与している事に気づいた、と解釈できます。


「アヤを守るって、約束したんだ。それに・・・」


「・・・アヤを守る約束って、何?」


ここでようやくアヤとレンジの約束をアナスタシアは知ります。


14話『一つの決意』でアヤとコウタロウが今後の方針の意見の食い違いを修正します。

フランシェスカ達がこのままでは死ぬ展開になるのでそこを修正です。

グラアニアとムルルの態度ですが、父として娘を抱きしめようとしたりしてもっと仲良くしたいという描写があります。

ですがムルルはそれを嫌がる部分です。


「疲れた。お父さんは、私を構い過ぎる・・・」


アヤにとってのレンジ、という事で、レンジを嫌っていないから展開でフランシェスカ達を殺すような事はしなくていいんだよ、と取れます。

ファイロナが戦前なので、ムルルにグラアニアに対して「頑張れ」などの励ましをした方が良いと助言します。

グラアニアとコウタロウの後をフランシェスカ達はついていき、移動しようしますが、転移魔法の黒い穴を通過する事になりムルルが感想を述べます。


「これ、少し苦手」

・・・

「どこに通じているか分からないから、少し怖い」


グラアニアに励ましをする、という事で、今後のアヤとレンジの展開がわからないのでアヤは不安だと言っているようです。

その「怖い」という発言で、ソルネアに苦手なものを聞く流れになります。


「苦手なモノは分かりませんが、怖いモノは」


「このまま、レンジが戻ってこない事。彼が居なくなる事が、怖い」


アヤは内心で、レンジが居なくなるのが怖いと思っているようです。


転移魔法で移動し、味方の集まっている所に合流します。

ここでフランシェスカが不安に思っているとソルネアが「大丈夫」を繰り返します。

アヤはレンジを信じている、と取れます。

別解釈としては、先ほど修正したように、レンジを嫌っているわけではないからフランシェスカが死ぬ展開ではないよ、と案に伝えているかも知れませんが、前者で解釈しておきます。


「珍しい」

・・・

「うん。ソルネアって、いつもあまり自分から話しかけないから」


アヤがようやく自分の意思を示し始めた、と取れます。親しくなったフェイロナやフランシェスカが死ぬかも知れない、という状況になって、初めて戦争するという事がどういう事かが少し分かり、アヤなりの行動で示した、という表現部分でしょう。


>頬が僅かに火照っているような気がする。その私をどう思ったのか、更に珍しく小首を傾げる動作をすると、今度は空いた手を私の頭の上に乗せ、撫でてくれた。


「仲間が不安な時、レンジはこうしていましたが。・・・まだ、不安ですか?」

・・・

「いえ。本当に、戦いは危険ですから・・・その、怪我だけでは、済まない事も・・・」

・・・

「怪我をすると痛い事を知っています。痛いのは嫌ですし、死ぬのは怖いですけど・・・」

・・・

「そうですか?」


「嬉しそうに言わないでください」


ソルネアの行動から、アヤがレンジを慕っているという部分が見えます。

そして、アヤの台詞が自分以外の人物への気遣いを感じさせるものでレンジの影響を受けている事から、フランシェスカの台詞もレンジと同じような台詞を言っているようです。

その事をフランシェスカは喜んでいる、という部分でレンジを慕うアヤの気持ちが少し大きくなっている、と取れます。


「その生き方。痛い事を痛いと分かって、怖い事を怖いと分かって・・・それでも戦うのなら、きっととても辛いですよ」


「・・・」


「頑張りますっ」


「はあ」


ここはフランシェスカは、アヤにそうしてほしい、周りもアヤにそうしてほしい、と解釈できそうです。

無茶をしろ、というのではなく、痛い事もあるだろうし怖い事もあるだろうけど、自分の意思をもって行動してほしい、という所でしょう。


15話『魔法使いという模倣者』で世界樹を防衛するための戦争になります。

ここはコウタロウの話なので、コウタロウとレンジの回想から始まります。


ある戦いで仲間が死んだ事で、戦う事に怖じ気づいたコウタロウをレンジが励ます、という内容です。

コウタロウはレンジが「気持ちが分かる」などと同情しながら励ましてコウタロウに自分の気持ちを押しつけるのではないか、と考えてレンジを疎ましく思います。

レンジとは違う、と思っているコウタロウは、レンジにコウタロウの気持ちなど分かるはずもない、と考えています。

ですが、レンジはコウタロウを軽い言葉で励ましたり同情したりして慰めません。

あくまでレンジは「俺は頑張るよ」と自分の決意だけを告げます。

押しつけるでもなく、なだめすかして誤魔化すでもなく、自分の態度で、コウタロウはどうしたい?、と伝えます。


「・・・きつくない?」


「きつくないよ」


レンジの痩せ我慢をこの時コウタロウはその毅然とした強い態度に羨ましい、と感じた、という描写で回想が終わります。


回想が終わり、戦争に参加して戦っているコウタロウがいます。

ここでのコウタロウは回想にあったレンジのように、周りに不安を与えないように、英雄としての役割を果たすためにやせ我慢をして周囲を鼓舞します。

あの時のレンジの気持ちが分かるようになったのでしょう。


コウタロウの能力は『この世界の誰も使えない、僕だけしか使えない魔術を』という願いによる授けられたものです。

魔術を人前で使って模倣されると、もう使えなくなります。

そこがアヤの企みを気づく事が出来た要因でしょう。

アヤとコウタロウがパートナーになり、コウタロウはパートナーだからと浮かれてアヤの前で魔術を披露したのでしょう。

そして、ある日、魔術を使おうとすると、アヤの前で見せた魔術だけが使えなくなっている事実を知る、という展開があったと思われます。

もしコウタロウをパートナーとして考えているならコウタロウが弱くなるような真似をするはずもないです。

だからコウタロウはアヤを不審に思い、調査して企みに気づき、アヤの前から失踪した、という状況だと思います。


戦いの中、まだ模倣されていない魔術として、竜王ファフニィルの石像を作り、魔物を撃退します。

竜王ファフニィル=英雄としてのレンジです。

回想とのつながりです。


この魔術が模倣されない理由は、誰も神の姿を真似た魔術など恐れ多くて使わない、というものでしょう。

表現としてはここでのコウタロウはいつか見たレンジの姿を真似て、自分も周囲も鼓舞している、と取れます。


魔物を撃退しているとシェルファが登場します。


「・・・くふ。随分と吠えるようになったではないか、泣き虫小僧が」


「ふん。レンジ殿に相手をしてもらえず捨てられた女ではないか」


アヤとコウタロウのいつもの喧嘩のような展開です。

アヤにとってはコウタロウはいなくなったレンジの代わりでしかなかった、と取る事も出来る描写が続きます。


16話『魔法使いと元魔王』でコウタロウとシェルファが戦います。

コウタロウは苦戦しますが戦いを続けるのですが、魔術を発動しようとしたが発動しない状況になります。

その魔術も模倣された、という事を示し、それはフランシェスカが模倣しています。

ここで、前話でレビューに書いたような、アヤがコウタロウの魔術を模倣してコウタロウを弱らせた、という事が示されています。


ここでもコウタロウはシェルファの攻撃で傷つきます。アヤがコウタロウを弱らせた、という比喩だと思います。

コウタロウを助けるためにグラアニア、デルウィン、スィが登場します。

これが修正内容だと思われ、グラアニア=ムルル、デルウィン=ファイロナ、スィ=フランシェスカです。

フランシェスカ達が登場すれば、少なくともフランシェスカが死んでいる展開になったのでしょう。

別解釈としては、ここでのシナリオはシェルファを倒すコウタロウ、であってそれでアヤとコウタロウがもう一度付き合う、というものだったのかも知れませんが作品に書かれないのでわかりません。この場合は現在クキと肉体関係にあるアヤがコウタロウを選ぶのか、というのが問題点になります。だから、レンジを父親役としての展開をアヤが望んだのかも知れません。


コウタロウを助けるために登場した3人ですが時間稼ぎにしかなりません。

そして、スィが黒いドラゴンの攻撃で死に掛けます。

フランシェスカだったら死んでいるのでしょう。


コウタロウが止めを刺されそうな所でレンジがファフニィルに乗ってやってきます。

無人島生活からここまでの展開が、レンジが傷心して1年放浪して帰ってくるまでの展開と同じように見えます。


「よくやった」


「・・・どういたしまして」


この辺りの解釈がまた微妙です。「ありがとう」もそうですが、逆表現で使われている可能性があります。

展開を1年放浪して帰って来たレンジに合わせて考えると、アヤと肉体関係になってくれて「よくやった」と皮肉を言っているようにも取れます。

だからコウタロウは返答に間を置いている、とも取れます。

「ありがとう」ですが、感謝の意を示す言葉になっていますが、逆の意味で使われる事も多々あります。

小さな親切大きな御世話、というものや、してほしくなかった事をした人物に皮肉として伝える、というものです。

「ありがとう」がそういった使われ方をする言葉とすれば、本来その感謝の意だけを示す言葉は何なのか、という事を私は知らないのでここではいつも「ありがとう」を使っていますが、どこかに感謝の意だけを伝える言葉があればそれを使った方が良いでしょう。

結局は言葉だけでなく、その時の状況と態度を考慮しないと言葉の意味は一意に定義できない、という事になります。

面倒ですね。

誰もが嘘をつかない世界ならそんな考慮もせずに言葉のみで意味を理解できるのですが。

そして、言葉が汚いからと言ってあえて「嫌い」を「好きではない」などと誤用して表わす事もなければ、同じように言葉のみで意味を理解しやすいものになるのですが。

「嫌い」と「好きではない」は同じ意味ではないのですが、相手を罵るのはマナー違反だとかで良く誤用されます。

実際はその使い方をする事自体がマナー違反なんですが、耳に聞こえの良い表面だけを追い求めるとそれがさも素晴らしいもののように思えます。


17話『神殺しの英雄と元魔王』でレンジとシェルファが戦います。

シェルファはレンジが今、どれだけの制約を解放したのか尋ねます。

シェルファは本気のレンジと戦いたい、と言っているのですが、それはアヤとしては、英雄としてのレンジを期待している、と解釈できます。

レンジにソウイチ達の企みを止めてもらいたいのでしょう。


「貴様は儂には勝てんよ。ヤマダレンジ」


「何故なら、貴様が人間だからだ」


レンジが甘い考えでアヤを見捨てられない限り、いつかアヤがレンジを殺す事になり、と取れます。

ここで制約は5つ解放されているようです。


「誰かを守る意思」

「俺の戦う意思」

「神かその眷族との戦い」

「仲間の死」

「仲間との約束」


の5つで「アヤを守る」も制約として発動しています。

それでもシェルファと戦うには力が足りないレンジは6つ目の制約を発動させます。


「アストラエラの加護を得る」


アストラエラの魔力をその身で受ける事で、身体に負担をかけるが強化出来るようです。


レンジはほぼ相討ちのような形でシェルファを退けます。

レンジとファフニィルの攻撃で傷ついた黒いドラゴンをまだ失うわけにはいかない、と言葉を残して最後まで決着を着けずに去ります。


18話『魔人』でエルとレンジの回想です。


回想でエルは「頑張って」と言います。

アヤとフランシェスカの会話から、コウタロウの回想を経由して、ここでも「頑張る」が出てきます。

エルが発言している事から、アヤがレンジにそう願っている、という解釈が出来ます。


レンジが起きるとソルネアがいます。

他のメンバーは少し前に席を外したようです。


「シェルファ・・・魔王が来た時、お前はどこに居たんだ?」


「レーゲンテンの祠に。その置くで、ユイさんとナイトさんが守っていてくれました」


ユイ=ヤヨイ、ナイト=ソウイチ、の比喩で使われているので、ソルネア=アヤ、はソウイチ達と一緒にいた、という部分から何かの企みがある、と解釈出来ます。


「いきなり居なくなって、すまなかったな」


「いえ」


>すると、そこには驚くほどに自然な仕草で笑顔を浮かべているソルネアの姿。


少しずつ、アヤは感情を、自分の意思を表に出すようになってきているのかも知れません。


「私は、レンジの望む神となる事が出来るでしょうか?」


「・・・」


>声はいつもと同じ平坦。だが、どこか切望にも似た、・・・自分を追い詰めるような声音で聞こえた気がした。


「お前はどう思う?」


「・・・わかりません」


「神になりたいのか、なりたくないのか。どうすればいいのか。・・・何の為に生きるのか」


アヤの心は少しだけレンジの方へ傾いているのかも知れず、レンジの望むアヤになれるかどうかを聞いています。

ここでの神は'精神'と捉えた方が良いのでしょう。


「今更だけど・・・どうしてお前は、俺と一緒に行動しているんだ?」


「貴方が私の声に応えたからです」


「あそこは冷たい場所でした」


「だから人に会いたかった」


「そして貴方が来た」


ソウイチ達に操られるアヤはその状況が嫌だったが、レンジだけがその想いに応えてくれたから、と取れます。

別解釈として、王城にいる人間にしてもソウイチ達にしても合理的、利己的に動いて誰も人間味のある暖かさを感じさせなかったが、レンジだけは違った、とも取れます。

アヤの事を誰も親身になって考えてくれなかった、とも取れます。

どうであれ、アヤの内面の想いに応えてくれたのはレンジだけだった、と解釈します。


「夢はあるか?」

・・・

「それが見つかるまで、傍に居るからな」


アヤはまだ精神的に未成熟で、そして優しい部分が欠点となって、他者を押し退けてでも自分の意思を通そうとするようには行動出来ないのかも知れません。

だからレンジはアヤが自分の意思で行動出来るようになるまで見守る、と言っています。


レンジが起きたようなのでアヤ達が部屋に入って来ます。


「後で、ユーコさんにも手紙で教えますから」


ここでユーコへの報告をアヤがする、と言っています。無人島生活の比喩がレンジの潜入工作だったとすればその内容と、先ほどの戦いの結果だと思われます。




6章では、恐らく、今まではつながりが曖昧だったアヤとソウイチ達の裏側の関係が明確になり、アヤは内面ではそれを止めてほしかった、そして自分はその状況から逃れたかった。その想いに応えてくれたのがレンジだから、レンジに付いて回っている、という事でしょう。

それは一回目の魔神討伐の時からずっとでしょう。

そのアヤを操ってレンジを仲間に引き入れたいヤヨイとソウイチでしたが、世界樹での戦争もレンジに邪魔をされたのでまた別の企みを持っている、という内容のようです。


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