神殺しの英雄と七つの誓約(1〜2章)
神殺し達5、を読んで違和感があって、裏があるな、と思ったらモヤモヤしたので時間かけて呼んでしまいました。
なので自分の作品は書いていないという・・・
--
ファンタジー。
異世界召喚もの。
スキャンダルあり。
主人公が大切な存在を失った後という設定なので悲恋ぽい重めのもので、かつ作風が少し重めの書き方です。
人気あるみたいなのでレビューどうしようかと思いましたがモヤモヤするので書いてみました。個人のサイトで見たい人だけ見るからいいよね?感で書いています。
評価は「良くも悪くもある」もの
七つの制約を上げておきます。
「誰かを守る意思」
「俺の戦う意思」
「神かその眷族との戦い」
「仲間の死」
「仲間との約束」
「アストラエラの加護を得る」
「自分という器に神を降ろす」
スキャンダルありで、それに振り回される主人公レンジのお話です。
作風は、レンジの悲恋を描く部分もあるので少し重く、また、文章表現も少し重い感じがします。
最近の娯楽小説になる最強ものやハーレムものとは違う雰囲気の作品です。
裏側に隠すため、ミスリーディングを使っていますが、主人公が騙されて終わり、ではないので多少はましですが、だからと言って、していい事にはならない、という部分を読者がどう捉えるかが問題になります。
何か技巧を使っているように見えるから文学のように見えますが、実際には社会ではしてはいけない事、というルールに違反しているので文学として評価は出来ません。
技巧がすぐれていれば何でも成立するわけもなく、例えば、殺しの技術がどれだけ優れていても殺しは殺しです。社会で当然のようにしていい事にはなりません。
そこを判断できるかが'もの書き'かどうかなのですが、つまりは、その最低限のルールが分かるようになってから、もの書きを目指すべきなのです。
ここではこれ以上は差し控えます。
'自由'の権利を主張したいそうなので。
ただ、この作品に関しては、読者を錯覚させるために、というよりは、男女の恋愛事情をファンタジーで表現した、と取れる内容になっています。
すこしミスリーディングの程度が、錯覚させるため、に傾いている気はしますが。
英語でreadingとleadingのどちらもリーディングと書けるのがやはり問題になってくる今日この頃です。
粗筋は、異世界に召喚された13人は女神アストラエラから能力を授かり、その力で魔神ネイフェルを倒して欲しいと頼まれます。
そして、ネイフェルを倒した後の13人のその後、から話は始まります。
表側はある村でフランシェスカという女性を助けた事がきっかけで、魔神復活の兆候を知り、昔の仲間と再会し、レンジ自身も昔のようにやる気を出していく話です。
裏側は昔の仲間のソウイチが同じく仲間のアヤを操って他の仲間を色仕掛けで操り、王国の実権を狙うという展開をレンジが阻止する、というものです。
13人について先に書いておきます。
13人の仲間の中で一番強いのがソウイチで、アヤはソウイチの幼馴染です。
ソウイチには妹のヤヨイがいます。
アマギ・ソウイチの能力は自身の意思が屈しない限りは負けない、というものです。
アマギ・ヤヨイは死んでいなければどんな傷も治す。
フヨウ・アヤは女神や魔神に匹敵するくらいの魔力を持つ。
クキ・ユウタは絶対的な防御力を持つフィールド(盾)を使えます。
ヒサキ・マサキは魔剣を使います。
イトウ・タカシはどんな武器も扱って見せます。
ウタノ・ユーコは自身が知っているあらゆる魔術が使えます。
イノウエ・コウタロウは世界において誰も使った事がない魔術を使う事が出来ます。
エノミヤ・ユウイチロウは傷を負えば負う程に強くなります。
トウドウ・ヒイラギは世界最高の料理人です。
クドウ・リンは本人が思い付くどんな道具でも作り出せます。
ヒユウ・ユイは3つの使い魔を使役できます。
ヤマダ・レンジは神を殺せる武器を持っています。
この能力の中で、レンジの能力が一番強過ぎるので、誓約があり制限があります。
また、同じ理由で、異世界特典としての能力補正をレンジは受ける事が出来ていません。
そのため、魔人とその眷族との戦い以外ではレンジは最弱になり、魔人を相手にして、かつ誓約を満たした時は最強になるという設定です。
レンジはアストラエラに別の願いもしていて、神を殺せる武器に人格を与えてもらっています。
それがエルメンヒルデ、愛称エルです。
レンジとユーコは年齢として男女として最年長であり、子供達を教える立場である事からある程度の関係になっています。
ソウイチとヤヨイは兄妹ですが、ヤヨイは極度のブラコンです。アヤですらソウイチから排除するレベルです。
表側のストーリーをまずなぞります。ネタバレ込で。
ネイフェルとの戦いで大切な存在エルを失ったレンジは失意の後に、自暴自棄になって王城から出奔し冒険者として生活しています。
ですが、戦う事が嫌いなレンジ、そしてエルを失った事でやる気のなくなったレンジは薬草採集の依頼などしか受けなくなり、どんどん所持金も少なくなり王から授かった剣すら質にいれてしまいます。
その剣が質に入った事で王とその側近にレンジの居場所が知れます。
こういった時の話なのですが、貴族など権力者がその庇護を授けたいが旅などに出る人物に自分の紋章入りの物品で価値のあるものを授けて送り出す事があります。
その人物が金に困ってその物品を売るとそれが権力者の元に報告される、という仕組になっています。
これは、その紋章を見た商人が盗品ではないのか、と疑い問い合わせをする、という事を利用しています。
もし、本当に金に困って売ったのなら権力者は新たに支援をする事が出来、もし盗品なら本来の持ち主がどうなったかを物品を売ろうとした人物に問い質す事が出来ます。
こういった手法によりレンジの居場所が知られ、物語は動き出します。
1話でレンジを迎えにフランシェスカが送られて来ます。
表向きはフランシェスカが学院の生徒で魔物討伐の依頼で困っている、という設定です。
魔物討伐の依頼をしたいが誰も手伝ってくれず、困っている所にレンジと出会います。
レンジはフランシェスカに一人ではだめだ、と告げますがフランシェスカは一人で魔物討伐に向かいます。
レンジは女に優しい性格なので放っておけず、フランシェスカの後を追います(作品が違えば襲うためのストーカー展開ですが)。
レンジが追い付いた時にはフランシェスカは5匹のゴブリン相手に苦戦していて、いつ倒されてもおかしくない状況になっています。
苦戦なんですが、ゴブリンが一方的にフランシェスカをなぶり殺そうとしている状況です。これは裏側に関係ある描写なのかも知れませんがまず表を進めます。
レンジは助けに入り、フランシェスカを助けますが、フランシェスカは泣き出し、その後に村へ帰ります。
3話で、村に帰ったフランシェスカは学院の試験で魔物討伐をする必要がある話をし、レンジに手伝ってくれるように頼みます。
レンジはこれを引き受けます。
3話から4話までで、魔物討伐の対象がオークであり、それを探して村々を旅するための準備をします。
これはフランシェスカの身分が良いとこのお嬢様、とある商家の3女という事を用いてそれと一緒にいるレンジも同じくらいの身分の人なんだよ、と村の連中に告げている場面です。
レンジが金に無頓着なのをいいことに自分達により多くの利益が出るように取り引きした連中への牽制です。
ですので、剣を売った場所の店主は旅支度でサービスもしますし、宿の女将もものすごく態度が良くなっていたりします。
この時、サービスですが、実際にはサービスではない可能性があります。それが'正しい相場'であり、最初の取り引きの時からレンジは騙されていた可能性があります。
フランシェスカがゴブリンに嬲り殺されそうになっている、という部分はレンジが村などで生活が追い詰められている、という部分の比喩にもなっていると思われます。
社会全体からすれば村人は、魔物全体で言えばゴブリンのような位置付け、と解釈できそうです。
表で作品に付加される描写の意味で特に書いておくべき事はこれだけになります。
序盤の導入としてこういった表現がされている、という事になり、後は作品を読めば分かるので、作風を受け入れる事が出来ればそのまま読んで行けます。
フランシェスカと共に魔術都市に戻り、それから王都へ行き、黒い女ソルネアを出会い、ソルネアが魔神の後継者になる存在と判明し、争いを好まないソルネアを魔神の座に座らせるために魔物のいる大陸アーベンヘルムに向かう。そして精霊神が治める大陸エルフレイムを経由してアーベンヘルムに渡り、因縁の相手のシェルファと現魔王ベルド、そしてソルネアとは別の魔神の後継者候補のドラゴンを倒し、ソルネアを魔神の座に導いてハッピーエンド?です。
では裏です。
ごった煮なのでいくつか筋の通らない部分があります。
まず、裏の主要なラインがブレています。
話の導入も2通りの解釈が出来ます。
魔神討伐をして戻ってきた13人。それぞれがその後の事を考える必要があります。
この時、レンジだけが問題を抱えています。
他の12人は自身の能力を向上させる願いをして能力を得ています。
レンジだけが'神を殺せる武器'を願ったので'魔神を倒した後はただの人'になってしまっています。
そしてその能力のおかげでレンジは魔力を持たず、この世界の人間の中ではその素質だけを見ると最弱になっています。
つまり、魔神がいなくなった後、用済みなのです。
第1章幕間『少女の一日1』に書かれているフランシェスカの扱いがそれを表わしています。
そこにはソウイチ達英雄が魔術都市に来てから、フランシェスカは疎外感を感じ、学院の実技試験も他の仲間を誘っても誰も一緒にしてくれない、という状況に追い込まれます。
そしてフランシェスカは一人、旅に出る、という事が書かれています。
フランシェスカの学院での頑張り部分でレンジの性格と能力を表わし、その行動でレンジが結局どうなったかを表わしています。
つまり、魔神を倒して用済みになったレンジは王城で周りからはもう重要人物ではない、という扱いを受け、その結果、王城から出ていった、というものが見えて来ます。
後でユーコが'13人の中で唯一人正解を出した人物'とレンジを称していますが、裏側から見れば逆の意味になっている皮肉に見えます。
レンジの願いは魔神を倒した後の事を考えていない願いだからです。
レンジ自体は帰れるつもりだったようです。
ただ、'魔神を倒した後はひとつ願いを叶える'という設定なのでそれで帰るつもりだったようです(但し設定だけなので裏側で有効かどうかは疑わしいです)。
もうひとつのルートですが、この作品全体の裏側に関連しますが、アヤはソウイチに逆らえず、ソウイチを好きだからなんでも言う事を聞いてしまいます。
一回目の魔神討伐の時からソウイチはアヤをレンジに付きまとわせ、美人局として使用しており、レンジは最初は気づいていなかったが途中で気づき失意します。
一回目の魔神討伐の時に人格を持った武器エルメンヒルデ、愛称エルは誓約を満たすために死にます。
魔神討伐後、アストラエラが一つ願いを叶える、という約束をしていますが、それを使ってエルメンヒルデを甦らせますが、結果は、エルメンヒルデの人格が失われています。
但し、魔神討伐の大まかな記憶はあるが、自身が死んだ事やレンジについての情報などは失われています。
初期化してアストラエラが知っている情報を組み込んだような状態になって復活します。
エルという存在がもう帰って来ない事で悲しむレンジは甦ったエルメンヒルデを「エル」ではなく「エルメンヒルデ」と呼ぶようになります。
これはアヤとの関係を表わしており、「エル」は「レンジを好きなアヤ」の比喩に使われ「エルメンヒルデ」は「ソウイチが好きで操られているアヤ」を比喩します。
但し、アヤは一回目の魔神討伐でソウイチに操られていますが、レンジにも若干の恋愛感情と、兄や父に対するような感情も持ち合わせています。
アヤがレンジにつきまとっている内にレンジはレンジなりの魔術の使い方をアヤに教えます。
つまりはソウイチはレンジがアヤに知識などを与える事も狙いにしつつ、レンジを操る為にアヤを使っている、という事です。
そして、かなり後の話になりますが、一回目の魔神討伐の時にレンジはそれに気づき、失意します。
レンジが好きでつきまとっていたのではない事を知ったからです。
魔神討伐の時に、魔神ネイフェルと魔王シェルファが登場します。
シェルファはその裏側の思惑を持ったアヤを比喩します。
魔神はそのソウイチの悪意を表わしています。
裏側の表現では魔神討伐はそのソウイチとアヤとヤヨイの企みを知り、レンジが関係を絶った、という意味を持ちます。
エルが死ぬ時に「笑っていて欲しい」という遺言を残すのですが、これは企みを他の仲間にばらさず表面上は仲良く装って欲しい、という解釈が出来ます。
それに対してのレンジの行動が、「王城から出奔する」です。レンジは何もなかったように笑う事も出来ないのでしょう。
そして、それを他の仲間に気づかれないようにする自信もない、から、自分が王城から出て行けば、少なくともアヤは今まで通りに過ごす事が出来る、という事です。
そして、13人の英雄の中で、唯一、魔神を殺したレンジ、つまりは一番の功績を挙げたレンジがいなくなればアヤをそういった使い方をする事もないだろう、という判断なのかも知れませんがそこは根拠が薄いです。
レンジがいなくなると、No.2のような存在だったソウイチがNo.1になるのでアヤをそういった使い方をする必要がなくなる、という事です。
何にせよ、レンジはこれを理由に王城から去った、というのがもうひとつの解釈です。
この作品で神殺しの武器エルメンヒルデをレンジは「相棒」と呼ぼうとし、エルメンヒルデは「武器」と自称します。アヤがいいなりになって動く事をアヤは武器のように扱われているために自身を武器として蔑んでおり、レンジはそんなアヤを相棒として扱いたい、という表現になっているようにも見えます。
ここから話は始まります。
レンジは「エル」を失って失意の中、それでも生きて生活をしています。
表でも書きましたが、剣を売った事から居場所が特定されます。
この、剣を売った、という部分が功績によって与えられる報奨を放棄して出奔した、という部分の比喩の可能性はありますが展開にあまり関係ないので追求しません。
1話でフランシェスカが登場します。
表でも同じですが、レンジを迎えに来たのがフランシェスカです。
フランシェスカですが、新たな問題が起こっている為の表現になっています。
それはソウイチ、ヤヨイ、アヤの3人についてですが、まずフランシェスカの行動から書きます。
村でのフランシェスカの行動自体は表の解釈と同じです。
ですが、初めのゴブリンとのやり取りには裏の意味があります。
5匹のゴブリンが登場し、フランシェスカをいたぶり、レンジが倒すも最後の一匹は逃げようとした所を倒した、という描写があります。
この5匹のゴブリンがソウイチ、ヤヨイ、ユーコ、クキ、コウタロウの5人です。
逃げた一匹はコウタロウを表わします。
一回目の魔神討伐を終えた後、今後の事を考えると、結婚が浮上します。
魔術師は魔術師で、剣士は剣士をパートナーにして結婚させる、という展開が進みます。
ソウイチはマサキと、アヤはコウタロウとパートナーになります。
ここでレンジが対象になっていないのは、魔神が討伐された後には既に用済みだから、と言う事とユーコとパートナーでも良いからです。
ですが、問題が起こります。
一つは魔神の復活です。これによりレンジは必要不可欠なり、帰って来てもらう必要が出ました。
また、魔神はソウイチの悪意の比喩でもあり、今回の話の展開の裏側の企みの首謀者がソウイチである、という事も表わしています。
ここのゴブリンの表現は、レンジに帰って来てもらうためにレンジと仲の良かったアヤをあてがう事にしたが、すでにアヤは他の5人の強引な勧めによってコウタロウとパートナーを組んでしまっている、という事を表現しています。
そしてどのような状況になっているかを戦闘の展開で示しています。
5人の内、コウタロウは逃げた、と表現されています。
先の展開を書いてしまいますが、このパートナーの決定において、ソウイチの悪意が含まれてしまっています。
ソウイチはアヤがソウイチを好きで頼まれれば逆らえず、何でも言う事を聞いてしまうので、アヤを美人局としてコウタロウを操ろうとします。
そうやって自分の勢力を集め、王国の実権を取ろうと計画しています。
コウタロウはとある条件から、それに気づき、ユーコと相談して、遠くに逃げる事にします。
なので、5匹の内、1匹は逃げ出す、という描写になっています。
6話『神殺しとオーク』でオークが近くに居る村に辿り着きます。ここで3匹のオークがいる、と聞きます。
この話を聞いて、レンジだけで調査しに行く事になりますが、話をまたぎます。
第1章幕間『少女の一日1』で英雄が3人出てきます。ソウイチ、ヤヨイ、アヤの3人です。
この3人が魔物、という事で3人のオークと表わされています。
7話『神殺しとオーク2』で、調査をしたレンジは、12匹のオークを見付けます。
レンジ以外の英雄の数と同じです。この比喩で、英雄の内、3人が陰謀を持っている、という事を表わします。
その12匹のオークの内、1匹は魔神の眷族で黒いオークであり、これがソウイチを表わします。
8話『神殺しとオーク3』で、フランシェスカは、最初の村でレンジが売った剣を見て行った会話もそうですが、メダルなどに言及し、レンジの口から'英雄だ'、という下質を引き出そうとします。
また、オーク退治に関するレンジとフランシェスカの会話で、
「表だ。何とかなるさ、多分」
「そこは絶対なんとかする、とか言って下さいよ・・・」
「絶対なんか口にしない。俺はそんなに凄くない」
という会話をして、フランシェスカはソウイチ達の陰謀に対してのレンジへの期待を口にします。
ここではまだ、他の12人の英雄は、王国から見て白でもなく黒でもない、という判断が適用されています。
3人は黒ですが。
その3人が黒なので、他の9人も疑ってかかる事になっている、という所になっています。
ただ、ここの話の根拠は薄いです。単にレンジの性格を表わしただけの可能性も高いです。
どちらであっても、話の解釈には影響しません。
ここでエルメンヒルデを呪いのメダルと言っていますが、これも根拠が薄いので深読みしませんが、エルメンヒルデ=「現状のアヤ」の可能性もあります。
この辺りからフランシェスカ=アヤの比喩として話は進んでいきます。
かつてアヤに魔術の指導をしたように、フランシェスカにも魔術の指導をします。
魔術は'落し穴'です。アヤが美人局として相手を罠にはめる、という所と比喩がかかっているかも知れません。
9話『神殺しとオーク4』でオークと戦闘になりますが、オークが寝ている所に奇襲します。
この描写で、他の英雄は陰謀に加担していない、という表現になっています。
この時、数が14に増えていますがこれの解釈は出来ていませんので無視します。単に増やしただけかも知れません。
王国で該当しそうな人物が思い付きません。王と姫、もしくはオブライエンあたりしかまともに登場しないので、あてはめるならそのどれかなのですが、それほど重要でもないので無視します。場合によっては、現魔王と元魔王なのですが・・・。
奇襲にかける時、黒いオークは見当たりません。そして、ほとんどのオークを落し穴に落として生け捕りにしています。殺したのは1匹だけです。
これがアヤを指している可能性はあります。スキャンダルに巻き込まれた=殺された、という解釈です。
最後の1匹、という所で黒いオークが登場します。
その登場により、黒いオークとレンジが戦う事になり、その隙をついて、残っていた1匹がフランシェスカを人質にします。
黒いオークは魔術の炎でレンジを焼こうとし、レンジはそれを避けたいのですが、避ければフランシェスカに当たるという位置関係の為に避ける事が出来ません。
レンジは覚悟を決めて、自身の能力である'神を殺せる武器'エルメンヒルデを使います。
ここで黒いオーク=ソウイチ、フランシェスカを人質にするオーク=ヤヨイ、フランシェスカ=アヤになります。
10話『神殺しとオーク5』で、13人がそれぞれ女神にどう願ったかが出てきますがメモ程度に覚えていて下さい。
何か忘れたら戻って来ても良いかも知れません。あまり必要ないですが。
ここでエルメンヒルデで黒いオークも残ったオークも倒して窮地を脱出します。
そしてエルメンヒルデを使った事からフランシェスカにレンジが英雄だと知られます(裏側では無意味な話ですが。既に知っているからここに来た)。
11話『神殺しとオーク6』で、今後の行動について話し、レンジはフランシェスカと共にソウイチ達がいる魔術都市に行く事になります。
ここでの会話で
「私の通っている学院にも、神殺しの方がいらっしゃいますよ」
「・・・」
という展開になり、レンジから見て、誰が'3匹のオーク'であり、黒いオークが誰なのかが分かります。
ここは深読みになりますが、
「よく不良にならなかったよな」
という発言の後に、フランシェスカが首を傾げます。
第1章幕間『勇者の学院生活』でソウイチ達の話になります。
裏側の展開で、なぜソウイチ達が学院にいるか、という事ですが、王城から遠ざける事で、ソウイチの陰謀を阻止する狙いがあると思います。
後の展開で分かりますが、コウタロウが逃げた後のアヤは次の目標にクキ・ユウタを標的としています。
その阻止として、クキと姫の間には婚約が成されていますが、それでもアヤはクキを籠絡するために動いていた、という事でしょう。
婚約者がいながらアヤを受け入れるクキもクキですが。
なのでここまでを一旦整理すると、
魔神討伐後、アヤとコウタロウがパートナーとして周りに決定されたが、アヤはソウイチの命令によりコウタロウを操る武器として動き、それに気づいたコウタロウはユーコと話合いの末に失踪。その後、標的をクキへと変更したが、企みはばれて、ソウイチ達は学院へと遠ざけられた、という展開に思えます。
幕間の話ですが、王都の武闘大会であわよくばレンジより強い事を証明したいソウイチがいます。
ソウイチの陰謀にはレンジへの嫉妬があります。自分が一番褒め讃えられてもおかしくないのに、褒め讃えられるのはレンジ、というのが一つの要因になっていて、それが気にいらない事が一つの要因になっています。
ここから2章です。
1話『英雄と魔術師の町』でのフランシェスカとレンジの会話は、レンジの旅した一年を指している可能性があります。
「旅というものは、少し憧れがありました」
「貴族にはよくある事だな」
「そうだな。冒険者になりたての貴族は、憧ればかりを求めて困る」
「憧れじゃ続けられない世界だよ、冒険者ってのは」
「はい。この一月でよく判りました」
という会話で、一月を一年に変えると、レンジ自身を指しているように解釈できます。村々でほぼ騙される形で取り引きしたりして剣を売るような結果になったレンジを表わしている、と取れます。
レンジはフランシェスカと話して、町に滞在する事を決めます。
第2章幕間『少女の一日2』でフランシェスカとソウイチの会話が行われます。
ここで、ソウイチに何か企みがあるかのような話の展開がされます。
「でもいいの?私なんかと話していて。ソウイチ君達は、何かやる事があるのではないかしら?」
「はは・・・皆そう言いますけど、僕も弥生も、別にやる事は無いんですよ」
「そうなのですか?」
「はい。私もお兄ちゃんも、今は普通の学生ですから」
「今は、ですか?」
「はい。今は、です」
この会話で、ソウイチ達の企みがある事を表わしています。王城から遠ざけられたがまだ諦めていないソウイチ達がいます。
2話『英雄と魔術師の町2』でエルフであるフェイロナが登場します。フェイロナは紳士的なレンジとして比喩に使われます。
レンジが依頼を探しますが、アヤが依頼を出しているのに気づきます。
これがソウイチ達の企みの一つです。
レンジを仲間に引き入れる、という事です。
この話の最後に「大丈夫、会えるさ」という一言が少し含みを持たせています。
美人局として行動していたアヤに対して、レンジはアヤに恋愛感情が入り交じった感情を持っていたので複雑な気持ちになっている、という事です。
3話『英雄と魔術師の町3』で、アヤとレンジの回想が入ります。
この回想の後に、「アヤって、今でも穴を掘ってると思うか?」という発言があります。穴=罠=美人局、です。
これは深読みですが、ここで「レンジだから出来た事があるんだ」とエルメンヒルデが話し、レンジがコイントスをして裏を出します。レンジはコイントスで表裏をコントロールできるので、レンジとしては'そうは思わない'という意思表示に思えます。
4話『英雄と魔術師の町4』でフェイロナと依頼をこなします。ゴブリンが多く襲来している、という描写で今後の展開を示している可能性はありますが、根拠は薄いのでここはこれだけです。
5話『英雄と魔術師の町5』で学院の門の前で、ソウイチ達の内の誰かを待ちます。
ここの話が暗示になっているかは根拠が薄いですが、一応書きます。
学院の中に入る、はソウイチ達の企みに加わる、という暗示に見え、学院の近くの寮に行く、はソウイチ達の仲間になる、という暗示に見えます。
なので、ここではどちらも断るレンジ、という解釈が出来ます。
学院からヤヨイが出てきます。
ヤヨイと公園に行って話をするのですが、
「もう勝手に消えないで下さい」
「・・・わかった」
などという会話になるので、ここのところが逆さ表現になっている可能性は若干あります。
ただ、アヤに美人局をさせた事を知っているヤヨイが、その事実を隠しつつ、その発言をしているだけとも取れます。
6話『神殺し達1』でフェイロナの弓が壊れています。'弓が壊れる'事で、逆らわずに流れに任せろ、という比喩になっていると思われます。
魔術都市の周囲でゴブリンが大量発生していて、その依頼を受けろ、という事になるようです。
依頼を受けた後に酒を飲みに行く、という部分を深読みすると、'酔って'間違った行動をする、とも取る事が出来ます。
7話『神殺し達2』で、ゴブリン退治になります。
集まった冒険者と一緒にゴブリンを退治するのですが、新人を励ますレンジがいます。
本人にその気はないでしょうが、仲間意識の共有で、エルメンヒルデの制約を解放する条件が揃います。
「仲間の死」です。
この戦闘は、後方から魔術師が魔法を打ち込んで敗走させたら殲滅して終わる予定でしたが、ゴブリンの大量発生は魔族の計画であり、後方に魔族が現れ混乱させます。
そのため、前衛はゴブリンと正面衝突します。結果、仲間意識を共有した人物が死に、制約が解放されます。
魔族の襲撃があったのですが、ソウイチが相手をしている間に、アヤが広範囲魔法を使ってゴブリンを殲滅します。
レンジは魔族を見たいと言って後方に移動します。
すると黒いオーガが召喚され、アヤ達を殺そうとし、そこにレンジがエルメンヒルデを投擲して邪魔をします。
この時に揃った条件が5つ、と言っています。
「誰かを守る」
「俺の戦う意思」
「魔神との戦い」
「仲間の死」
「約束を守る」
の5つのはずです。
ここでの比喩で重要なのは、回想でアヤが殺されかけた時の魔物がサイクロプスかオーガのどちらかであるという事と、仲間の死、そして目の前でまたオーガに殺されようとしているアヤ、です。
これを用いて、アヤがスキャンダルに巻き込まれて'死んだ=純潔を散らした'という表現になっています。
8話『神殺し達3』でアヤがレンジの会話で、
「今制約、いくつ解放してますか?」
「4つ」
「・・・」
とあり、5つと言っていません。これは「約束を守る」という制約が満たされていない、と暗に伝えています。アヤ自身はレンジの魔力から5つ分の制約が守られている事を確認はしています。この約束は'アヤを守る'です。生命の危機からは守っていますが、貞操を失う危険からは守れなかったよ、という事です。
黒いオーガを倒し、魔族を生け捕りにした後に、エルメンヒルデがこう言います。
「後は、今回の件の黒幕か」
この発言の後にソウイチの情報が出てきて、ソウイチが発言します。これで暗に黒幕はソウイチという部分を強調します。
生け捕り後の会話で、シェルファの話になります。
魔王シェルファは「魔神を復活させない魔王」と言われます。
これは争い事になるのを避けたいアヤ、の比喩です。
ソウイチの企みが成功する事ソウイチが権力を持つ事を魔神の復活と表わしていて、そうなると戦争になるのでアヤはそれを心の中では避けたいと思っています。
しかし、ソウイチには逆らえません。
戦闘が終わったので再会になります。
アヤは緊張していて話しかけるのに時間を要します。
美人局した事実があるので、どう接するべきかを悩んだようですが、通常通り再会の挨拶から始めます。
レンジがその話を持ち出さない事を期待したのでしょう。
9話『神殺し達4』で事後処理をしながらシェルファについて考えます。先程の「魔神を復活させない魔王」の部分です。
その後にソウイチ達とレストランで食事する約束をします。
ソウイチ達はアヤをレンジにあてがおうと必死です。
この後の会話に、ソウイチのレンジへの嫉妬が垣間見えます。
「仲が良いみたいだな、アヤと」
「どうかな?まぁ、幼馴染だからね。なんとなく、考えてる事も判るし」
「そりゃ凄い」
>そう言うと、宗一が嬉しそうに見上げてくる。
「羨ましい?」
です。レンジより勝っていると思う部分を自慢したがっています。
まあ、ここはソウイチの心の中では、「そのアヤは俺の女なんだがな(ニヤリ)」くらい思っているのでしょう。
10話『大魔導士の回想1』で、ヤヨイとアヤが衣装を選んでいます。ここでヤヨイはアヤを操ろうとしています。
「これで、レンジお兄さんもイチコロかも?」
「・・・それは無いでしょ。うん。それは無い」
アヤはヤヨイがレンジにアヤをあてがおうとしているのをやんわりと拒否します。
それでもヤヨイは押します。
「そうかな?レンジお兄さん、女の人にだらしないから判らないよ?」
「それはそれで嫌だから、やっぱり無い方がいいわ。うん」
と続けます。
その後の会話で
「アヤちゃんって、男の人に尽くすタイプだよね」
「そうかしら?」
「それか、男の人を引っ張って行くタイプ」
などと話しています。解釈が難しいのですが、ソウイチの話を出して、アヤに餌で釣って操ろうとしているように読めます。
うまくやったらソウイチとイチャつけるよ、という感じで。
11話『神殺し達5』で、レストランで食事をします。
レストランでの会話もどことなくアヤとはぎこちないという部分を示しています。
その後に、アヤと2人で話します。
2人きりになって、アヤに対する言葉は「身長、伸びたか?」や「制服似合ってるな」であって、アヤの身体的特徴は褒めていません。
その後に本題に入ります。
「レンジさんは」
「悲しいですか?」
「ああ」
「悲しいんだと思う」
「・・・私は、悲しくないです」
「そうか」
「はい」
となります。これは肉体関係を持って処女を捧げた相手がレンジではないという事に対する言葉です。
場合により、アヤが美人局だった事に対する感情、つまりはアヤが実はレンジを騙していただけ、という事に対する問いかも知れません。
この後、
「私は、レンジさんが無事で嬉しいです。・・・喜んでいます」
「俺もだ。アヤがーーーソウイチ達が無事で良かったと思ってる」
になっています。ソウイチは企みをしているが、アヤはいいように操られていても、争いになるのを心のどこかで嫌っていて、それにレンジが応えてくれたので、企みを事前に阻止する事が出来て、アヤもソウイチも死なずに済む状況だと言っています。
その後に'大切な約束'という言葉に絡んでの台詞があります。
「約束だけは、破りたくない。せめて、自分からは」
です。今回の事に関しては、アヤから、レンジが守れないように行動した、という事実があります。
周囲の強引さもありますが、アヤもそれをきっぱりと拒否出来ていないままに、肉体関係をコウタロウと結んでいます。
ここまでの展開で、アヤの心はレンジにはもう向いていない、と分かります。
そして、
「泣かないで下さいね?」
「泣かないさ」
と会話は締めくくられます。
12話『英雄たちのその後』で、ギルドでフランシェスカと再会します。
その後にソウイチとヤヨイが登場します。
ソウイチは預っていたエルメンヒルデを返しに来て、生け捕りにした魔族を王都へ移送する事を話します。
また、フランシェスカは採集依頼を受け、ガイドにファイロナを雇います。
フランシェスカは「レンジを慕うアヤ」もしくは「レンジに恋愛感情を抱くアヤ」の比喩でフェイロナは「紳士的なレンジ」です。
ここでフランシェスカの試験の合格を祝っています。
この試験の解釈が難しいのですが、ソウイチはレンジより有名になりたい、という思惑があり、学院でグリモアの暴走などをアヤと知合いを使って起こさせて、それをアヤ達と治める事で人気を取ろうとしたのかも知れません。それもレンジの存在とフランシェスカの旅で上書きされて、'魔物討伐'の試験は合格だった、という解釈とも取れますが、深読みかも知れないので、話に関係してこないのでこれ以上ここは追求しません。
この後の会話でフランシェスカが
「はいっ・・・また、御迷惑をお掛けすると思いますが」
と言い、また問題が発生している事を暗に伝えます。
その後にフランシェスカ、フェイロナ、ソウイチ、ヤヨイ、レンジで採集依頼をこなします。
ここでアヤが来ていない事に話題が移るとヤヨイがそれに苦言を呈します
ヤヨイは少し怒った風に言います。
「アヤちゃん、凄く機嫌が良かったみたいですけど、何か言いました?」
言葉とヤヨイの態度がちぐはぐですが、それは思惑の違いからです。
アヤはヤヨイ達にけしかけられてレンジと仲良くしないと駄目でしたし、また、起こったスキャンダルについて話さないと駄目でした。話した結果、ソウイチ達の思惑も潰してくれて、アヤはレンジとつき合う必要もなく、スキャンダルの話は済んだので機嫌が良い。
ヤヨイはアヤをレンジにあてがおうとして失敗したから機嫌が悪い、という状況です。
「確信犯ですか、レンジお兄さん」
の部分で、ヤヨイがアヤをレンジにあてがおうとした事に対しての話をしています。
2章までで一旦はソウイチの陰謀も鎮静化しますが、まだソウイチは諦めていない、という状況になります。
レンジはかつて「アヤを守る」という約束とその当時の気持ちを持ったままアヤを保護する状況になっています。
ですが、アヤにはレンジに対する恋愛感情と呼べるものはほぼ残っていないようです。あるのは父や兄に対する感情のようなものだけに思えます。
ヤヨイはソウイチを独占するためにアヤすら排除してみせるような女性で、アヤの親友だと言っていますが行動は違います。
フランシェスカは「レンジを慕う、もしくはレンジに恋愛感情を持つアヤ」の比喩です。
フェイロナは「紳士的なレンジ」です。




