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自分用レビュー  作者: くーくま
41/224

君に誓う

悲劇恋愛

最後は一応ハッピーエンドです


評価は「読んで良いもの」です。

地雷がないので。


悲劇を話の中心に据えた恋愛ものです。


粗筋は、主人公エルデバードは事故に会い記憶喪失になる所から始まります。


展開は、記憶喪失になったエルデバードは性格が変わったと周囲に驚かれながらも好意的に付き合いをしています。

そんな日々を過ごす中で、リシュリーという女性に心を惹きつけられますがそれが何故だかわかりません。

失われた記憶にリシュリーが関係あるのかわからないままにシャルロットと交際をするようになるが、あるきっかけから記憶を取り戻しリシュリーの元へと向かいます。

そしてハッピーエンドです。


レビューの為ネタバレなので。裏らしいものがないので素直に読んでも見てもいいかも知れません。


リシュリーはエルデバードの婚約者です。エルデバードの記憶が失くなった後、ある事情からそれを明かさず、周りもそうします。

それにはリシュリーの思惑があり、いずれ記憶を取り戻す筈のエルデバードに記憶を失っている期間を与えたかったという展開です。

エルデバードには妹がいましたが、リシュリーとエルデバードが馬に乗り楽しんでいる所に不用意に飛び出し、事故に会い死んでしまいます。

その事故をきっかけにエルデバードは笑わなくなります。

記憶喪失になったエルデバードはその事故を覚えていないために、良く笑うようになり、また、そうなったエルデバードを想い、リシュリーはエルデバードが幸せそうに暮らす時間を大事にした、というものです。



この話であえて書くなら、途中に転換点があったという事でしょう。

途中まで、魔法がある設定のファンタジーぽい謎が含まれています。

エルデバードとジェイルの記憶が何故か入れ替わっている、という展開が前半に続いて行きます。

ジェイルのエルデバードに対する態度は時折主人のようで、またエルデバードの態度もエルデバードが記憶喪失になる前のジェイルのように見えるという展開になっています。

また、ディーヴィとのスキャンダルを匂わせながらのまさかのサリューナ事故死に持っていっています。

途中に話を変更したか定かではありません。



裏という程裏ではないですが、そこに若干暗い解釈がつきまといます。


サリューナの事故死による影響でリシュリーとエルデバードの関係が変わります。

普段からエルデバードは笑わなくなり、また、社交界でも社交辞令の範囲での笑みすらしなくなります。それを補うようにリシュリーがエルデバードの分まで笑い明るく振る舞うようになります。


これは裏を見ると、エルデバードがリシュリーとの不仲を表わそうとし、事故における罪悪感からそのフォローを行っている、と取れます。

事故により不利益を与えた分だけ、この関係を続けたければリシュリーに行動を要求している、とも取れます。


表を見るとエルデバードがサリューナの事故を隠蔽する結果になった事で、自身を良心の呵責から苛んでいる、と見えますが、実際にはそれなら社交界では逆に、何事もなかったか良い事があったかのように、振る舞う必要があります。ただ、この場合、過剰にすると不仲や不幸があったという表現に取られますが。

場合により、サリューナの事故はリシュリーが起こしたものであり、エルデバードには責任はない、という表現を社交界で行っているとも取れます。



エルデバードの記憶喪失になる数日前にエルデバードはリシュリーに婚約を申し込みます。その後に事故で記憶喪失です。リシュリーはエルデバードからの脅迫に近い、行動の要求に耐え切れなくなり事故を起こしエルデバードを殺害しようとした、とも取れます。


記憶を取り戻されると困るリシュリーは療養と称して別邸に行きます。それらの出来事を薄々と感じている周囲はエルデバードをリシュリーのいる療養地へと連れて行き、記憶を取り戻す為の援助をします。


リシュリーは療養の為に別邸にいますが、罪悪感からか、もしくはその罪を知られている為に周囲の工作によるものか、食欲もなくどんどんやつれていっています。そしてある日、エルデバードが記憶を取り戻しリシュリーの元にやってきます。そこでもう一度婚約を申し込みます。

この解釈の場合は、そうまでしてエルデバードとの婚約を避けたいリシュリーを逃すつもりもない、という意志表示になっています。事故にまで会わせてくれたリシュリーを許すつもりもない、という事です。


そして二人は婚約し、社交界にも赴きますが、リシュリーは以前と同じように過剰に振る舞い、エルデバードは若干笑みを浮かべるようになります。

エルデバードの笑みの度合が不仲説の度合にも取れます。これで二人とも、あえて社交界で仲の良さを過剰にアピールするようになると、不仲です。

もしくは軽い含み笑いで、隠し事がある、と示している可能性がありますが、こういった事は深読みになり、また、小説の範囲では出されていない情報を基にするので確定が出来ません。



社交界での行動が、本人の態度として示されているかパートナーの態度として示されているかはその小説の根底にある考え方で変わります。実際にはそれを使う側のケースバイケースとなり、ルールが必要ですが小説内に特定できるものがないのでここではその解釈は深く追求しません。



深く読みすぎるとサリューナの事故はディーヴィと婚約したいリシュリーがサリューナの事故死をきっかけにエルデバードと縁を切りたい、とも取れますがこれは深読みのしすぎとなりますし、小説内の情報では根拠がない解釈です。あえて書いたのはあえてリシュリーと仲が良い人物としてディーヴィしか登場していない事からです。あえてディーヴィとの関係を小説上書く必要があったとすれば、なぜか、という部分からです。



サリューナの事故死で本当に悪かったのは誰か、という部分は、周囲全員なのですが、エルデバードとリシュリーで相対的に考えればエルデバードが悪く、実のところリシュリーではありません。

但し、夕焼けとその指摘、がエルデバードとリシュリーの不仲の暗示のためにサリューナが登場した、と解釈し、その指摘が不都合だから気づかない振りをしてサリューナが死ぬように仕向けた、と解釈するなら別になります。この時点でリシュリーは既に不倫をしている、という前提になりますが。場合によりサリューナの死はそれを報せるために起こされた、とも解釈は出来ます。


そういった裏事情ぽいものを省いて、事故だけを考慮した場合、リシュリーよりもエルデバードの方が悪いです。また、周囲も、作品に書いてあるように悪いです。リシュリーだけが責められるものではありません。エルデバードが馬の側を管理し、また、初心者のリシュリーにも充分な知識を与えるなどの処置を施す事が求められており、リシュリーが知らないために事故へとつながった、事の責任は、それが意図的でなければエルデバードの側に重い責任があります。自分の役割の中での事故ですから。

それを上に書いた社交界などの対応へとつなげると、エルデバードのやっている事は見当違い、という事になります。



作品だけでは、裏側を見てしまうとエルデバードとリシュリーの仲が良いのか悪いのか、事故について態度から社交界での態度がそうなのか、その態度は自身の態度を示すのかパートナーの態度を示すのかがわからないので確定が出来ない所が悩ましいので、それらを考慮せずに表面だけを見るとすんなり読めます。


表側の理由では、記憶喪失でリシュリーが療養地にいく理由とやつれている理由に関連性がないのが疑問点になります。エルデバードの記憶喪失の期間を長くするだけなら、療養地でエルデバードを笑顔で出迎えるのがハッピーエンドでしょうが、なぜかリシュリーはこれといった理由もなくやつれていっています。



評価は「読んで良いもの」です。

地雷らしい地雷がなく、長さもそれほど長くないので、裏側にありそうなものも繋がらず特定も出来ないので、変に深読みせずに表だけ読めばよいと想います。

伏線だったのか、入れ替わりと不倫を匂わせる描写になっている部分も作品が短いから情報もあまり提供されず伏線のようにも見えるだけのもので終わっています。

だから裏側を見ずともよいと言え、裏側を色々と考えるだけの材料が足りないので表だけ読んで良いものになっています。


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