大好きな婚約者、僕に君は勿体ない! は?寝言は寝てから仰って
評価は「読んで良くも悪くもあるもの」
一部を後で追記しました。別案を書き忘れてました。
書き方は上手いんですが裏があります。なんで挿入するかな、と思ってしまいました。最初を読んで良い話なのかなと思いつつもどんどんダメな雰囲気を醸し出してくる、表と裏が違うやつです。読解力というか人間の臭みを知らなければ裏側は見ないと思います。
この作品があるんでこの方の作品は注意が必要かなと思って読んでます。「魔法使いは唱えない」や「転生体質令嬢の打算的恋愛事情」も書き方は良いんですが臭みが追加されてるなぁと。良い意味で錯覚系、勘違い系、なら良いんですが、醜聞をさも良いものに見えるかのように書いていたりするので困りものです。最初に良い話に見える様に釣って、そこに色々混ぜ込むという地雷系です。ここに上げた2作はそれほど裏が見えないんですが、ファンタジー要素を足しこんで話を誤魔化して書いて、現実にある様な展開を予想する考えを打ち消して相殺し、騙されやすい体質の者を作ろうとしているとも言えるわけです。使い方間違ってるよね、と言いたいですがここに上げた2作はその部分が弱いのであまり気にせず読めます。
ですがこの作品だけは違いますw。しっかり裏があるので読んで出てモチベーションが下がりますw。
粗筋ですが、才能があって学園に通う事になったイザベラ。婚約者のダリウスは地元貴族として地元に残る事になった。遠く離れて恋愛をする2人だが離れていても思いあう2人はうまく恋愛を成就出来るのか?という内容です。
ここからは裏事情の為にネタバレになります。イザベラとダリウスの婚約はイザベラがダリウスとお見合いしてイザベラの方から婚約したいと言ってます。親同士が元から仲が良いので「この婚約は後から止めることはできないよ」と親から言われてもイザベラはそれで良いと答えています。ここが仕込みです。で、イザベラは長女でダリウスは三男。ダリウスが婿養子に入って領を経営する事になります。本来はダリウスが爵位を握って経営ですが、イザベラの力が強くて半ばバロネスとして行動する将来です。婿養子は立場が弱いというやつです。
やがて才能があると発覚したイザベラは学園に通う事になります。王都に向かいますがダリウスは地元に残ります。お互い不安ですが、手紙でやり取りして偶にダリウスが花を贈る生活になります。
イザベラは学園で第2王子アルバートに交際を強引に申し込まれて抱きしめられりします。
5話「*5* 仰せのままに、お姫様?」でひさしぶりに帰宅したイザベラはダリウスに「キスして欲しい」と言います。この時点で結構心が揺れ動いているんでしょう。不安な気持ちをダリウスとのキスで拭い去りたいと思ったのでしょうが、ここでキスは未遂に終わり、頬にキスするだけになります。これが運命の分かれ道だったのかも知れません。さぁ、きなくさくなってまいりましたw。都会で女性を口説くのをやりなれた男と女性感k寧に疎い男の勝負ですw(ちなみに裏側の対象となる男性は違うw)。
学園に戻ったイザベラは交友関係を深めます。アルバートの婚約者メリッサと、転生ヒロインのアリスと仲良くなり、アリスは騎士団長令息ハロルドと仲良くなります。さて、そのグループにはもう一人宰相の息子クリスがいます。クリスには幼い婚約者がいますのでその令嬢はグループに居ません。ここでなんとなく予想が付くと思いますw。その6人がグループなわけです。
そして話は進み、地元で問題が起こります。それまでの話の仲で有能なイザベラに僕はふさわしくないとダリウスは思っています。時折、金銭的に無理して王都に会いに行くのですが、その時に抱きしめたりするとイザベラがビクッとしたりして、何が起きていたのかダリウスは知るわけです。そういう事をされてたんだな、とか。後なぜかイザベラがキスに積極的になっていたり、とか(どこで経験を積んだんだw)。
地元の問題に対策する為に頑張っているダリウス。その為にイザベラと疎遠になり、イザベラの心も疎遠になります。ダリウスが大変な時に自分を頼ってくれないのに寂しい思いをするイザベラ。イザベラに心配をかけまいとするダリウス。自分が地元の人間ではなく外部の人間だとイザベラは思い込んでしまいます。
そういった問題を解決する為に学園に行ったイザベラ。イザベラの研究したものをダリウスが地元で試すというやり方で話は進みますが、地元の研究のリーダーとしては遠慮しがちなダリウスを焚き付けるためにクリスがダリウスに会いに来て、イザベラの始めた研究を地元で行い問題を解決しようとする計画を話します。そのリーダーをダリウスに任せたいとイザベラが言っていたと話しますが、この話し合いでダリウスの送った婚約指輪がクリスから返されます。この時に裏設定ではクリスとイザベラでは取引があったのかも知れませんが書いていない事情は分かりません。ですが、クリスと介してダリウスがリーダーとして行動する事でダリウスの成果になると同時に、ダリウスとクリスが今後会う口実が出来るわけです。必然的に友人であるとされるイザベラとも今後会えるわけです。ここが布石です。クリスからすれば「お前の婚約者取ってごめんな?代わりにこれ上げるから」という感じですw。イザベラも良心の呵責から配慮したとも見えるわけです。
やがて問題は解決しその成果を上げたメンバーとしてダリウスも加わります。そして卒業パーティーを見に行ったダリウスはそこでイザベラに求婚されてその卒業パーティー後に結婚式を挙げるアルバートの挙式で一緒に式を挙げます。この時点で、6人グループは共犯だろうと思えますw。後になればなる程噂も流れ、変な手紙のやり取りをすればそれも噂を助長していつかダリウスに気づかれますが、気づかれる前になし崩しで結婚してしまえば問題ない、後は後でどうにかなる、という感じですw。
イザベラとダリウスの挙式は本来は地元でやるはずでした。しかしそれではウェディングドレス姿をクリスに見せる事が出来ません。ならどうするか、という事でアルバートの挙式に急遽参加する形でやればよい、という考え方です。そして心の中でクリスを思い浮かべて「誓います」というわけです。ここでなぜイザベラがダリウスと婚約破棄しないかと言うと最初の話に戻り、父親達の関係と自身が「絶対破棄しない」と言った約束が絡むわけです。その約束を守りつつ自身の欲求を満たすにはどうすれば良いか、という判断になります。ダリウスの事はもう考えてないわけですw。これの別視点では、ダリウスが問題が起こっている時にイザベラがのけ者にされるのを嫌がるだろうという事を考えなかったから、イザベラの事を考えなかったから、イザベラもダリウスの事を考えずに行動しているとも言えるわけです。
これで本編は終わりですが、オマケに地雷が仕込まれていますw。
「書籍化御礼SS【商談のお誘い。】」でクリスの元にあそびに行って"商談"をして帰ってきます。そしてその三月後(丁度妊娠が発覚する頃合い)に商談の内容を記した手紙とイザベラの体調変化が分かりますw。ここで"商談"の利益は養育費なわけです。
オマケの話を読めば分かりますが、どこかでイザベラさん、キスの経験も積んできているわけですw。
というわけで、実質的な権力を持つイザベラさんがバロネスとして行動し、婿養子のダリウスはそれに従うという結果になっていますw。都会色に染められたイザベラにはダリウスは魅力のない人物になったんでしょう。
ダリウスがそれを知らないのかはどうかは書いていないので分かりません。
ですが全く知らずに騙されたままなのか(素朴過ぎて思いつかない)、知っていても力関係上口に出さない(出せば出ていかざるを得なく生活出来ない)、のかは分かりません。どちらであれ、結構な裏切りだと思いますw。ただ、貴族の悪い考え方として、領地を富ませるのだから我儘は許される、と考えると自己正当化出来る話でもあります。まぁ周りは我儘言ってもそれで本来は手に入れられない利益を出しているんだから我慢するか、程度の考えでしょうが。
本来はきっちりとマナーやモラルを守って生活して、そこに新たな利益をもたらすのがセオリーです。だから領地の為とか言って不貞を働くのは論外ですw。でもそんなのでメシも食えず、実利上では、倫理的に好ましくなくとも実行される場合があるというわけです。その実績があるからと言って本人が望んでそれをするのを肯定出来るわけでもないです。本当にそれ以外の選択肢が残されておらず、それでも状況を改善したいから自己犠牲をする、という場合に悲劇としては発生するとは思います。
で、別視点として、先ほど書いたように、婚約指輪を返したとき、イザベラは頼ってもらえずに、自分は外部の人間扱いされていると、ダリウスとは心に溝が出来てしまっているのだと思っていても地元の危機に何かしたい、と思ってクリスと"交渉"したのかも知れません。結果として、話の展開ではクリスが動き、ダリウスをリーダーとして実験が進み成果が出て危機が去った、とも裏を読めるわけです。でも裏切る行為だから婚約指輪は返した、という考え方も出来ます。
どちらで裏を読むかは読者次第でしょう。ただ、このどちらであっても、この話はサクセスストーリーではなくバッドエンドのストーリーですw。
あまりこんなの読みたくもないわけですが途中まで読んだのだから仕方なく最後まで読みましたw。書き方は上手いんですがその上手さを悪用して、裏側に仕込んだ毒薬を流し込むような真似はあまり好ましくないと思います。一応、言っておきますが、あくまで私がそう読んだ、感想を抱いた、というだけの話です。ただこんな話が読みたかったわけではないw、とだけ言っておきます。
総じて「読んで良くも悪くもあるもの」です。
表面だけ読めば楽しめます。ですがあちこちに見られる部分を繋ぎ合わせると裏側が出来てしまい、楽しめる話ではなくなりますw。
徐々に移り行く浮気女の成り行き、とも見えるのがどうにも苦味を感じさせます。
--書き忘れを後で追記。
不倫相手をクリスに限定してましたが、別案として、アルバートもあるわけです。クリスが表向きに出てきているのは交渉役として出てきているだけで、アルバートの妾になったから交渉をクリスとやっているとも見れるわけです。この視点だと、結婚式をアルバートの挙式に合わせるのは当然になり、また、商談の内容の手紙が王家からの封筒である事にも辻褄があいます。商談の時にはアルバート達もクリスの屋敷に止まっているので、アルバートとイザベラが関係を持ったとしてもおかしくないわけです(クリス達は共犯者)。するとイザベラが不倫したのは領地を助ける為に王家とのパイプを持ちたかったという話になります(クリスの場合も似たようなものですが)。どちらにせよ、ダリウスを裏切っている事には変わりません。ダリウスたちがイザベラの事を考えなかったからイザベラもダリウスたちの事を考えずに行動した、という結果に見えますが、ダリウスたちにとっては、例えば学業をしながら働くとそれだけハンデになり成果も出ないから頼まなかった、という内容をイザベラは考慮しなかった、という事でしょう。




