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リヤーはテッサナの想いに気づいてなかった。こんな薄汚い自分を好きになってくれる人なんていないと思い込んでいた。
そんなリヤーの側には常にテッサナがいた。名前を呼べば嬉しそうに寄ってくる彼女にリヤーは惹かれていった。
乾いた心に一雫の水が染み込む。それは月日が経つにつれ、オアシスとなった。
それでもリヤーはテッサナに告白はしなかった。告白をしてテッサナが自分の側から離れていくのが、怖かった。リヤーは自分がクズだと理解していた。誰がクズに惚れるというのだろう。見てくれも良い方じゃない。
ようするにリヤーは自信がなかった。