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大切な土地
日が昇るまで怯えながらも警戒しつつ過ごしたが、特に何も起こらなかった。
この家には俺しか住んでいない。
親族とも仲が悪く、偶然知り合ったお婆さんから遺産として引き継いだばかりの土地だけど
お婆さんの遺産相続者として、この土地を大切に思っている。
何かあったら顔向けできないじゃないか・・・
32歳で会社も辞め、農地を開拓する毎日だが、とても充実していた。
それがどうして・・・
「どうして・・・くそっ!」
大切な土地に訳の分からない大穴を空けられてしまったのだ。
俺の怒りが限界まで来ていた。