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地震
「よし、今日はこんなもんでいいか。」
持っていたツルハシを肩に持ち、俺は呟いた。
農具を片付け、縁側で少しだけ広くなった畑を見つめる。
「うん、まだ石が出てくるが悪くはないな。」
麦茶の注がれた氷入りのグラスをカランと鳴らし呟いた。
そして、その夜・・・・
ゴゴゴゴゴ・・・
突き上げるような揺れの後、畳の下から大岩の動くような音が聞こえた。
恐る恐る畳を剥がし、床板を剥がす。
そこにあったのは闇へと続く階段だった・・・
「おいおいおい・・・どうなってんだ・・・」
明かりをつけ、懐中電灯で照らしても底が見えなかった。
何故こんな物が我が家の下に現れたのか。